変動金利が数年かけて固定金利に追いつくレベルの上昇なら、変動のほうがトクな気がします。あえて固定にする人のメリットを教えてください。
特に、金利がすぐに大きく上がるとは限らない場面では、固定金利を選ぶ理由が分かりにくいと感じることもあります。
住宅ローンは返済期間が長いため、目先の条件だけでなく、将来の暮らしへの影響も踏まえて考えることが大切です。本記事では、あえて固定金利を選ぶ人のメリットについて解説します。
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目次
固定金利の一番のメリットは、返済額が変わらないこと
固定金利の強みは、とてもシンプルです。世の中の金利が動いても、毎月の返済額が変わりません。これは安心感の問題だけではなく、家計管理のしやすさにつながります。
例えば、子どもの進学費用がかかる時期や、車の買い替え、老後資金の準備など、大きな支出が重なる家庭では、住宅ローンの返済額が一定であることに大きな意味があります。住宅費がぶれなければ、ほかの支出の計画も立てやすくなるからです。
全期間固定型は、借入時に返済終了までの金利と返済額が決まるため、長期の家計計画を立てやすいと住宅金融支援機構でも案内しています。
固定金利は、金利上昇そのものより想定外に備える選択
「数年かけて固定金利に追いつく程度の上昇なら、変動のほうが得」という見方は、十分に成り立ちます。ただし、その考え方は、金利上昇が想定内で収まることが前提です。
実際の家計では、金利以外にも予想外の出来事が起こります。収入が下がる、教育費が増える、転職や病気で余裕がなくなるといった変化が起きたとき、住宅ローンの返済額まで増えると負担は一気に重くなります。
そのため固定金利を選ぶ多くの人は、「一番得をする方法」よりも、「大きく失敗しにくい方法」を重視しています。住宅ローンは数百万円ではなく、数千万円規模で長期にわたって返済していくものです。目先の差だけでなく、将来、返済額が増えるリスクを抑えたい人にとって、固定金利は合理的な選択になります。
固定金利が向いているのは、家計を安定させたい人
固定金利が向いているのは、金利の動きを細かく追いたくない人や、毎月の返済額を確定させたい人です。例えば、教育費のピークをこれから迎える家庭、片方の収入に頼る割合が高い家庭、自営業などで収入の波がある人は、返済額が変わらないメリットを受けやすいでしょう。
一方、十分な貯蓄があり、金利が上がっても十分に対応できる人であれば、変動金利の低さを生かしやすい場面もあります。
つまり、固定か変動かは、どちらが必ず得とは言い切れません。自分の家計が将来の変化にどれだけ耐えられるかで、向き不向きが分かれます。固定金利には、返済額が変わらないことに加え、団体信用生命保険や各種サポートなど、借り入れ後の安心につながる仕組みも用意されています。こうした点も、固定を選ぶ後押しになるでしょう。
住宅ローンは無理なく返せる金利タイプを選ぼう
固定金利のメリットは、「必ず得をすること」ではありません。返済額を固定し、将来の見通しを立てやすくし、家計の変動を抑えられることにあります。
変動金利が有利になる場面は確かにありますが、住宅ローンは長期間続くため、その間に金利が上がったり、収入や支出の状況が変わったりすることも珍しくありません。だからこそ、住宅ローンを選ぶときは、目先の損得だけでなく、将来も無理なく返し続けられるかを意識しましょう。
出典
住宅金融支援機構 【フラット35】
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
