更新日: 2022.02.25 住宅ローン

住宅ローンの審査が通らないのには理由があった! クレジットカード利用履歴・健康診断・奨学金なども見られるってホント?

住宅ローンの審査が通らないのには理由があった! クレジットカード利用履歴・健康診断・奨学金なども見られるってホント?
住宅を購入する際に住宅ローンの審査に落ちることはもちろんあります。審査に通過しなければ融資を受けることはできませんので、事前にある程度審査内容について把握しておくことが必要です。
 
今回は住宅ローンの審査におけるポイントについて説明します。
新井智美

執筆者:新井智美(あらい ともみ)

CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

聞くのは耳ではなく心です。
あなたの潜在意識を読み取り、問題解決へと導きます。
https://marron-financial.com

【PR】おすすめの住宅ローン

auじぶん銀行

au-bank
おすすめポイント

・がん診断保障に全疾病保障を追加
・魅力的な金利プランを用意

変動
0.434 %

※物件価格の80%以下でお借入れの場合
※変動金利(全期間引下げプラン)新規借入れ
当初10年固定
%

※当初期間引下げプラン
当初20年固定
%

※当初期間引下げプラン
詳しくはこちら

【auじぶん銀行の注意事項】
※金利プランは「当初期間引下げプラン」「全期間引下げプラン」の2種類からお選びいただけます。
ただし、審査の結果保証会社をご利用いただく場合は「保証付金利プラン」となり、金利タイプをご選択いただけません。

※固定金利特約は2年、3年、5年、10年、15年、20年、30年、35年からお選びいただけます(保証付金利プランとなる場合は、3年、5年、10年に限定されます)。
金利タイプを組合わせてお借入れいただくことができるミックス(金利タイプ数2本)もご用意しています。 お申込みの際にご決定いただきます。

※ただし、審査の結果金利プランが保証付金利プランとなる場合、ミックスはご利用いただけません。

住宅ローンの審査に通らない理由は?

住宅ローンの審査基準は、どの金融機関でも公開されていません。また、審査の結果が出たあとに、なぜ審査に通らなかったのかを問い合わせしたとしても、回答をもらうことは難しいでしょう。

ただし、国土交通省が住宅ローンを供給する民間金融機関を対象に実施した「令和元年度 民間住宅ローンの実態に関する調査」では、各金融機関が融資を行う際に考慮する項目として、ほとんどの金融機関が次の項目を挙げています。

1.完済時年齢…99.0%
2.健康状態…98.5%
3.担保評価…98.2%
4.借入時年齢…96.8%
5.年収…95.7%
6.勤続年数…95.6%

このことから、住宅ローンの審査に通らない方は、上のいずれかの項目に問題がある可能性が高いといえそうです。

住宅ローンの審査で見られるポイント

住宅ローンの融資の可否は、年齢や返済能力、団体信用生命保険(以下、団信)加入における健康状態などのいわゆる「人的審査」、そして購入する物件の担保価値を確認する「物的審査」の2つから、総合的に判断されるといわれています。

それぞれのポイントについて確認していきます。

■健康状態

多くの金融機関が、住宅ローンの融資条件として団信(住宅ローン返済中の死亡や傷病に対して返済額の全額または一部が保障される保険)への加入を必須としています。

健康状態が保険会社の定める基準を満たしていない場合は団信に加入することがでず、住宅ローンの審査に落ちる可能性が高くなります。

団信に加入できない場合、従来の団信よりも健康要件が緩い「ワイド団信」という選択肢もあります(ただし金利を上乗せしなければならないものが多い)。

ワイド団信でも加入が認められない場合は、「フラット35」で融資を受けることを検討しましょう。フラット35にも団体信用生命保険はありますが加入は任意ですので、団体信用生命保険なしでも融資を受けることができます。

とはいえ、住宅ローンは長期間にわたって返済していくものなので、団体信用生命保険に加入しない場合でも生命保険や医療保険など、万が一のときの対策は取っておきましょう。

■担保評価

担保評価とは担保となる物件にどれだけの価値があるかという評価です。住宅ローンが返済不能になった場合、金融機関は担保である物件を売却して残額の返済に充てることがあります。そのため、融資対象の物件に担保として十分な価値があるかどうかが、審査の判断基準となるのです。

担保評価は地価や建築費などさまざまな要素をもとに行われ、不動産価値の約6~8割を担保評価額として算出することが多いようです。

担保評価借地権が設定されている中古住宅で、築年数が長いなどの場合には担保評価額が低くなりやすく、審査に通らない場合もあります。

一般的には不動産価値は、不動産鑑定士が鑑定するもので「不動産鑑定評価額」と呼ばれます。不動産鑑定士が、決められた基準で鑑定をおこなったものです。担保評価額を算出する際には、これに「担保掛目」をかけて計算します。

担保評価額を出すときに参考にするのが「積算価格」「比準価格」「収益価格」です。

積算価格・・・建物と土地のそれぞれの現在価格を足したものに修正を加えた価格です。建物の現在の価値、土地の現在の価値を計算に入れており、新築時から時間がたてば下落していくことが多いです。

比準価格・・・不動産鑑定士が取引事例比較法というやり方で不動産価値を求めたときに算出された価格です。取引事例比較法は、近隣の似たような土地・建物の取引事例をもとに不動産価値を求める方法です。

収益価格・・・対象の不動産がどの程度の収益を生み出すのかという点に着目して算出されるものです。

 

これらの数字を加味したうえで、担保評価額は決定します。

■信用情報

信用情報とは、信用情報機関に登録されているクレジットカードやローンなど信用取引の契約内容・返済・支払い状況・利用残高などの情報のことです。今までにどのような借り入れを行ってきたのか、過去に延滞などの事故情報はないか、などがチェックされます。

一般的に支払いが3ヶ月以上遅れてしまった時に残る事故情報があると、住宅ローンの審査に通ることは難しいといわれています。

例えば、よくあるのが携帯電話の使用料の延滞です。毎月利用しており金額もそこまで多くないことから、ついつい支払いが遅れてしまったというケースはよく見られます。たとえ金額が少なくても延滞と見なされることがあるので注意が必要です。

■職業

金融機関は資金を回収できなくなることを恐れるため、申込者に「安定した収入があるか」どうかを重視します。

一般的には、一般企業にお勤めの方もしくは公務員の方の場合、勤務年数3年以上、年収300万円以上が審査に通る条件と考えられています。

反対に、「勤続年数3年未満の人」や「契約社員・派遣社員」、「自営業者」や「中小企業経営者」は審査に通りにくかったり、審査に時間がかかったりする場合があります。

自営業者であれば3年分程度の確定申告書が必要になることが多いので、独立して3年間は融資を受けることは難しいかもしれません。

■年収

上記で「勤務年数3年以上・年収300万円以上」と述べましたが、自営業者や中小企業の経営者の場合、「総返済負担率」をクリアすれば融資を受けることも可能です。

総返済負担率は下記の計算式で算出することができます。

(1年間の住宅ローン返済額+その他借入返済額) ÷ 年収

住宅金融支援機構のフラット35においては以下の基準が設けられています。

年収 400万円未満 400万円以上
総返済負担率の基準 30%以下 35%以下

 

■年齢

多くの金融機関において、住宅ローンの審査には年齢制限が設けられています。下記が規定値となっているようです。

・借入時の年齢:65歳まで
・完済時の年齢:80歳まで

ただし、中にはフラット35のように申込時の年齢70歳未満など、設定年齢が高めの金融機関もありますので、きちんと詳細を確認するようにしましょう。完済時の年齢が80歳までとなっており、それをクリアすることが難しい場合は、「親子リレー返済」を活用するなど工夫をしてみるとよいでしょう。

フラット35の親子リレー返済であれば、70歳を超えていても組むことができますし、公的年金も年収として認められるので非常に利用しやすいといえます。

■借入額

借入額の審査では、金融機関によって異なりますが、融資時の金利と異なる3.0~4.0%と高い金利(審査金利といいます)を適用し、借入限度額を算出する場合があります。

例えば、以下の例でどのくらいの借入額となるか、実際に計算してみましょう

(例)年収400万円、返済期間:35年、返済方法:元利均等返済、他の借入金:なし、ボーナス返済なし

融資金利(年利) 3% 4%
借入限度額 3,031万円 2,634万円

(出典:フラット35「年収から借入可能額を計算」(※1))

こちらの計算とはまた別に「返済比率」が住宅ローンの審査に関連してくることがあります。返済比率とは、年収のうちどれだけを住宅ローンの返済に回しているか、という比率です。

例えば年収500万円の方が年間で100万円の住宅ローンの返済をしている場合は、以下のようになります。

100万円÷500万円×100=20%(←返済比率)

返済比率が高いということは、家計のうち、返済に回す比率が高いということです。返済比率が高くなればなるほど、住宅ローンの審査は通りにくくなります。

フラット35では、年収400万円未満の場合は総返済負担率30%まで、年収400万円以上の場合は総返済負担率35%までと決められています。例えば年収350万円の場合は、毎月の住宅ローン以外のローンも合わせた返済限度額は10万5000円になります。

借り入れ金額が多すぎると返済比率が高くなり、それだけ住宅ローンの審査は通りにくくなります。頭金を多く入れて返済比率を減らす、などの工夫が必要になってきます。

住宅ローン審査はクレジットカード利用歴も重要!?

審査には、もちろんクレジットカードの利用状況も関係してきます。利用状況に問題がある場合は、審査に通らない原因の一つになります。そしてクレジットカードの使い方によっては、審査に影響してくる場合があります。

審査に影響するクレジットカードの使い方

1.「分割払い」「リボ払い」
買い物でクレジットカードを利用する際、分割払いやリボ払いを利用しており、未返済の残高が多い場合は審査に影響します。

2.「キャッシング」
急に現金が必要になったときに便利なクレジットカードのキャッシングも、返済が完了していない間は借入額とみなされ、審査に影響します。

3.未使用のクレジットカード
使っていないクレジットカードでも、カード発行の際に設定されるキャッシング枠が借入額とみなされる場合があります(金融機関により判断は異なります)。

審査に通らない? クレジットカードの延滞履歴

クレジットカード払いの延滞・未払いは住宅ローンの審査に大きく影響します。カードの引き落とし日に「通帳の残高が足りない!」など、ちょっとしたうっかりミスでも延滞履歴として個人の信用情報に残ります。カード引き落とし用の銀行の残高は注意しておくようにしましょう。

クレジットカードだけでなく、以下の支払いの延滞・未払いについても審査の対象になりますので、日頃から気を付けておきましょう。

・公共料金支払い、携帯電話・スマホの支払い
・家賃の滞納
・レンタルショップのDVDなどの返却遅延や未払い

未払いのローン残高がある場合は申告が必要?

住宅ローンの申し込みの際には、他のローン(自動車ローンなど)や、クレジットカードで利用しているカードローンやリボ払い・分割払いのローン残高を、自ら申告しなければなりません。

住宅ローンの審査で確認される個人の信用情報には、カードの利用履歴やローン利用情報が載っています。「あと少しで分割払いが終わるから申告しなくてもいいかな」と思われるかもしれませんが、そこは要注意です。必ず信用情報で確認されます。

住宅ローンを申し込む際には、カードの利用履歴は、申告漏れがないように必ず事前に確認しておくようにしましょう。

個人の信用情報の確認と不要クレジットカードの整理

信用情報機関によって登録された個人の信用情報は、5年間保管されます。つまり、ローンやカードの延滞がある場合は、5年間記録を消すことができませんが、延滞してしまった後5年間同じような延滞を繰り返さなければ、その記録は消滅します。

信用情報機関は日本では3ヶ所あり、本人が申請すれば事前に信用情報を取り寄せ、確認することもできます。自身の信用情報に不安がある場合は申請して確認してみるとよいでしょう。

奨学金の借入・返済状況も審査に影響する?

奨学金の借入・返済状況も、住宅ローンの審査に影響があります。

奨学金の借入があるからといって、必ずしも審査に通らないというわけではありませんが、年収や奨学金の返済状況、住宅ローンの借入額によっては通らない可能性があります。

奨学金の借入・返済状況がある場合の住宅ローンの審査で押さえておきたいポイントは、上記の「総返済負担率」です。総返済負担率とは、年間の返済額が年収のどれくらいの割合であるかを示すものです。

住宅ローンを取り扱う金融機関では、「年収〇〇万円の場合、総返済負担率は〇%」と総返済負担率の基準を定めています。

他の金融機関では、総返済負担率の基準を明らかにしていませんが、フラット35ではホームページ内に総返済負担率の基準を記載しています。

年収 400万円未満 400万円以上
総返済負担率の基準 30% 35%

(住宅金融支援機構ホームページより筆者が作成)

奨学金を返済している場合、総返済負担率は住宅ローンの返済額に奨学金の返済額を加えて計算するため、総返済負担率が上がります。奨学金を返済していると住宅ローンの審査が厳しくなるといわれる理由はここにあります。

総返済負担率だけを見て審査されるわけではありませんが、総返済負担率の基準を超えている場合、住宅ローンの審査はかなり厳しくなるといえるでしょう。

健康診断で悪い結果が出ると審査に影響する?

健康診断で悪い結果が出ている場合、住宅ローンの審査に影響が出る可能性があります。

住宅ローンは原則として、団信への加入が借入条件の一つになっています。したがって、健康診断で悪い結果が出ている場合、団信に加入できず、住宅ローンを借りられないことがあります。

団信加入の際には、ご自身の健康状態について記入する「告知書」という書面を作成します。この告知書では、「過去3ヶ月以内の治療や投薬」「過去3年以内の病気の手術もしくは2週間以降にわたる治療や投薬」について記入します。

団信への加入時、原則として健康診断の結果票の提出は不要です。しかし、借入総額が一定金額以上である場合や、団信に特定の特約を付加する場合などには提出が必要となることもあります。

健康診断書の提出が不要の場合も、告知書にはご自身の健康状態を正しく記入しましょう。もし、虚偽の内容を記入した場合、告知義務違反となり、保険金が支払われないおそれがあります。

「住宅ローンの審査に通らない」となる前に確認しておきたいポイント

住宅ローンの審査には事前審査と本審査がある場合がほとんどです。事前審査とは住宅の購入を決めた時に行うもので、本審査は売買契約を結んだときに行うものです。それぞれポイントを解説します。

事前審査のポイント

ここでいう事前審査は、あくまで借りる人の返済能力をチェックするものだと思ってください。ポイントは、以下の3つにまとめることができます。

1.年齢や勤続年数などの属性

審査時のポイントでも取り上げたように、勤務年数はできれば3年以上はほしいものです。勤務年数が短い場合は、購入するタイミングをうしろにずらすことことも考えてみましょう。


2.住宅ローン以外の借入状況

車のローンなどがある場合は、それも合算して総返済負担率(年収に対する住宅ローンの年間返済額の割合)を算出します。他のローンでの残債が多い場合は、その分住宅ローンの借入限度額が減るので、できるだけ他のローンの借入残高を減らしておくようにしましょう。


3.過去の個人信用情報に関する記録

借金の延滞や、携帯電話料金の払い忘れなど、個人信用情報に問題がある場合も、審査には非常に通りにくくなります。

日本の信用情報機関は「全国銀行個人信用情報センター」「株式会社シー・アイ・シー」「株式会社日本信用情報機構」の3社があります。住宅ローンなどの融資の審査をする場合、これらの機関に登録された個人信用情報が確認されます。

これらの機関に登録された情報は、インターネットや郵送などで自分でも確認できます。クレジット情報は契約終了から5年たつと情報が削除されるため、延滞などの情報が登録されていた場合は、完済後5年たってから住宅ローンの申し込みをすることをおすすめします。

金融事故の情報は非常に印象が悪く、信用力が著しく低いと判断されてしまうこともあります。携帯電話の料金やカードローンの返済などは、普段からきっちりおこなうようにしましょう。

 

事前審査にかかる時間は、3から4営業日であることが一般的です。月曜日に事前審査を申し込んだ場合、金曜日に事前審査の結果が出る、というイメージです。

郵送よりもインターネットでの申し込みの方が審査時間が早い傾向にあります。金融機関によっては、特定の書類を提出することで事前審査を省略してくれるところも。融資を受けようとしている金融機関の事前審査はどの程度かかるのか、申し込む前に確認してみると良いでしょう。

本審査のポイント

次に本審査のポイントです。以下の3点にまとめられます。

1.事前審査の記載との錯誤がないか

基本的に事前審査のチェックが済み、本審査に申し込みをした段階で、住宅ローンの審査を通過することはほぼ間違いないといわれています。

ただし、年収や住宅ローンの返済額などの記載を、事前審査の情報から変更するようなことはしないようにしましょう。もし、事前審査の段階で融資額が限度額いっぱいだった場合などでは、返済額を変更した結果、本審査に通過できない可能性も発生します。

事前審査も本審査の一環と捉え、途中で申告内容を変更するようなことは禁物です。

2.担保としての不動産価値

3.過去3年間の健康状態

団信の審査では、健康状態に問題があると加入できません。もちろん審査基準の緩い「ワイド団信」なども用意されていますが、自分の現在の健康状態や過去の病歴などについて、不安であれば事前に金融機関などに相談することをおすすめします。

 

住宅ローンの本審査は事前審査よりも長く、大体1から2週間前後、長いと3から4週間かかることもあります。さらに、書類に不備があったり、事前審査から変更点があると、審査に時間がかかったり、審査に通らない可能性が出てきます。

あくまで事前審査のときと同じ条件であれば、審査期間は1から4週間くらいである、ということです。

さらに、売買契約書には特定の日付までに住宅ローンの融資が決まらなかった場合、契約を白紙に戻すという内容が記載されていることが多くあります。スムーズに契約まで進めるためにも、書類の準備はしっかりし、事前審査のときと条件が変わっていないように保ちましょう。

もし自分の信用情報に不安がある場合はどうすればいい?

もし信用情報に不安がある場合は、信用情報機関に情報開示の手続きをしてみましょう。

前述したように、日本の信用情報機関は3つあります。全国銀行信用情報センターは郵送で、株式会社シー・アイ・シーと株式会社日本信用情報機構は郵送・窓口・インターネットで開示請求を受け付けています。

インターネットで開示請求ができるシー・アイ・シーと日本信用情報機構の場合は、インターネットで申し込んだその日に信用情報を知ることができます。郵送の場合は、申し込んでから10日前後で自宅に送られてきます。

開示には手数料がかかり、全国銀行信用情報センターとシー・アイ・シーで郵送開示を希望する場合は定額小為替で1,000円、インターネットで開示請求をする場合はクレジットカードでの支払いにも対応しています。

開示請求は本人からの請求であれば誰でも簡単に行うことができます。何もなければ安心ですし、もし事故情報が載っていた場合は、最低でも5年くらいは住宅の購入時期をうしろにずらす必要があると思ってください。

審査に通らない場合はどうするといい?

上記ポイントを押さえても審査に通らない場合は、どうすればいいのでしょうか。対応策をまとめました。

■ほかの金融機関に申し込んでみる

住宅ローンの審査基準は、金融機関によって異なります。そのため、ひとつの金融機関で審査に落ちても、ほかの金融機関に申し込みしなおせば、審査に通る可能性があります。

また、ネット申し込みと店頭申し込みでも、審査結果が変わる可能性があります。

なぜなら、ネット申し込みではシステムを使用して機械的に判定されるために、対面と比べて個別の事情に配慮されにくく、審査が厳しくなる場合があるためです。ネット申し込みで審査に通らない場合は、次回申し込みでは店頭申し込みに切り替えることを検討してみてもいいでしょう。

■頭金の額を増やして申し込む

頭金の金額が少ないと、借入金額はその分だけ多くなります。借入金額が多いと、物件の担保評価額が希望融資額に見合わず、審査に通らないことがあります。また、年収や職業などの条件に対して金額が高すぎると判断される可能性も高まるでしょう。

頭金の金額を増やして申し込むことで上記のような問題が解消され、審査に通りやすくなる可能性があります。

■総返済負担率を下げる

総返済負担率の適正な数字は、30~35%以内が目安です。総返済負担率が35%を大きく超えている場合、審査に通らない原因となっている可能性があります。

前述のように総返済負担率はほかのローンも含めて考えるため、ほかに借り入れがある場合にはそれを完済してから申し込むことが、審査への対策となるでしょう。また、希望融資額を見直してできるだけ少なくすることも、総返済負担率を抑えることにつながります。

■収入合算を利用する

収入合算とは、住宅ローンを借り入れる際に、申込者(主債務者)と親族の収入を合わせて申告し、ローンを組む方法です。申告する収入額が増えるため、収入額が不安要素の場合の対策となります。

ただし、お互いが連帯保証人にならなければならない、主債務者しか団信に入れないといった制限があるため、デメリットも理解したうえで利用することが大切です。

また、同じような方法にペアローンがあります。こちらはそれぞれが主債務者としてローンを組む方法です。2人で別々のローンを組むかたちになるため、双方が住宅ローン控除の対象になるというメリットがある一方で、借入時の手数料や諸費用がそれぞれにかかるというデメリットもあります。

■消費者金融などに借り入れがある場合は一括返済をする

消費者金融などに借り入れがある場合、一括返済をすることをおすすめします。カードローンなどでの返済額が総返済負担率に組み込まれて計算されると、それだけ借りられる金額が少なくなってしまいます。一括返済して借金の額を減らしておくと、希望通りの融資を受けられる確率が上がります。

■信用情報に問題がある場合は、保有期間終了まで待つ

信用情報に問題がある場合には、すぐに住宅ローンを借りることは難しいでしょう。どの金融機関でも、必ず個人信用情報は確認されます。ただし、個人信用情報の保存期間は契約終了後5年間です。完済して5年たつと削除されるので、早めに完済して保存期間が過ぎるのを待ちましょう。

■健康状態に不安がある場合はフラット35に申し込む

健康状態に不安がある場合、まずは引き受け基準緩和型の「ワイド団信」などを扱う金融機関に相談してみてください。民間の金融機関の場合は、団体信用生命保険の加入は住宅ローンの融資に必須です。

ワイド団信でも加入が難しい場合は、住宅金融支援機構の融資するフラット35に申し込んでみましょう。全期間固定型の住宅ローンなので変動金利よりも金利は上がってしまいますが、フラット35は団体信用生命保険の加入は任意です。

■融資条件を満たした建物であるか確認する

これから融資を受けようとする建物や土地が、融資条件を満たしたものであるか確認をしてください。フラット35の場合であれば、住宅金融支援機構が独自に定めた技術基準を満たさなければいけません。

また民間の金融機関でも、面積などの制限があることもあります。例えば住信SBIネット銀行では、面積40㎡未満の土地・登記面積25㎡未満のマンションは融資対象外です。

Q&A

1:住宅ローンの審査が通りやすい金融機関を教えてほしい

A1:審査基準が比較的緩いといわれているのは、住宅金融支援機構です。

住宅金融支援機構が取り扱う「フラット35」では、年齢についても他の金融機関よりも基準を緩く定めていますし、多くの金融機関が団信への加入を原則としている中で、「フラット35」では任意加入としています。年齢制限や健康状態に不安がある人は、検討してみても良いでしょう。

また、ご自身のメインバンクであれば、普段の取引からの信用性もあることから、審査に通りやすい可能性はあります。
2:審査に落ちてしまった後、すぐに他社に申し込むことはできる?

A2:住宅ローンの審査は「住宅ローンへの申し込みがあっても問題にはならない」とされているため、住宅ローンの審査に落ちた場合であっても、落ちた金融機関以外の他社に申し込むことは可能です。逆に複数社に審査依頼を行い、条件の良い金融機関を選ぶこともできます。
3:単身で一軒家を購入したいのだが可能か?

A3:金融機関が住宅ローンの審査で重要視するのは「きちんと返済できるか」です。したがって、単身者であっても安定した収入があって審査を通過するのであれば、一軒家の購入は可能です。

まとめ

これまで住宅ローンの審査のポイントを説明しました。自分でできる対応としては、
・事前審査の書類控えを参考にしながら、本審査の書類に記入する
・団信への加入が難しい場合は、加入の義務がないローンを選ぶ
・借入金額を洗い出す
・信用情報に不安がある場合は、信用情報を扱う会社に開示を申請する

の4点です。

書類の不備を防ぐために、事前審査で提出した内容の控えを参考にしながら、本審査の書類を用意するようにしましょう。

また、現在借入金がある場合は、少しでも減らせるよう資金計画を立てることも大切です。そうすることによって、不要なクレジットカードの解約や奨学金の返済、携帯電話の分割払いなど、借入金の整理をすることもできます。

不安点を少しずつ解消していくことが、最終的には審査の通過に結びつくということを覚えておきましょう。

(※1)フラット35「年収から借入可能額を計算」

※2021/1/26 内容を一部修正させていただきました。

執筆者:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

住宅ローン 金利別ランキング【PR】~あなたのニーズに合った住宅ローンをチェック!~

※弊社の提携会社のランキング

【auじぶん銀行の注意事項】
※金利プランは「当初期間引下げプラン」「全期間引下げプラン」の2種類からお選びいただけます。
ただし、審査の結果保証会社をご利用いただく場合は「保証付金利プラン」となり、金利タイプをご選択いただけません。

※固定金利特約は2年、3年、5年、10年、15年、20年、30年、35年からお選びいただけます(保証付金利プランとなる場合は、3年、5年、10年に限定されます)。
金利タイプを組合わせてお借入れいただくことができるミックス(金利タイプ数2本)もご用意しています。 お申込みの際にご決定いただきます。

※ただし、審査の結果金利プランが保証付金利プランとなる場合、ミックスはご利用いただけません。

【住信SBIネット銀行の注意事項】
※1借入期間を35年超~40年以内でお借入れいただく場合は、ご利用いただく住宅ローン金利に年0.07%、40年超でお借入れいただく場合は住宅ローン金利に年0.15%が上乗せとなります。

【PR】おすすめの住宅ローン

auじぶん銀行

au-bank
おすすめポイント

・がん診断保障に全疾病保障を追加
・魅力的な金利プランを用意

変動
0.434 %

※物件価格の80%以下でお借入れの場合
※変動金利(全期間引下げプラン)新規借入れ
当初10年固定
%

※当初期間引下げプラン
当初20年固定
%

※当初期間引下げプラン
詳しくはこちら

【auじぶん銀行の注意事項】
※金利プランは「当初期間引下げプラン」「全期間引下げプラン」の2種類からお選びいただけます。
ただし、審査の結果保証会社をご利用いただく場合は「保証付金利プラン」となり、金利タイプをご選択いただけません。

※固定金利特約は2年、3年、5年、10年、15年、20年、30年、35年からお選びいただけます(保証付金利プランとなる場合は、3年、5年、10年に限定されます)。
金利タイプを組合わせてお借入れいただくことができるミックス(金利タイプ数2本)もご用意しています。 お申込みの際にご決定いただきます。

※ただし、審査の結果金利プランが保証付金利プランとなる場合、ミックスはご利用いただけません。

PR
FF_お金にまつわる悩み・疑問 ライターさん募集
PC_2209_jitaku-home_YDN_728x90 【PR】