2019.01.31 老後

年金受給者は誰と一緒に暮らすのか?老後のライフプランは早めに。

老後の生活を考えるうえで、公的年金をどのくらい受け取れるか、老後までにいくら貯めておけば良いか等、お金の心配は尽きません。しかしその心配をする前に、老後は誰と暮らしているのでしょうか? 誰と暮らすかで備え方も当然変わってきます。
 
そこで、将来の参考とするために現在の年金受給者の世帯構成について調べてみました。
 

男性は妻や子と暮らしている人がかなり多い

厚生労働省年金制度基礎調査では、日本年金機構が支給する老齢年金の受給者を対象に年金や生活に関する調査をしています。その調査結果から、年金受給者の配偶者の有無や誰と暮らしているかを表にまとめてみました。
 
最初の表は男性年金受給者について調べた結果です。配偶者ありと配偶者なしにある(計)は全体を100%としたときのそれぞれの割合で、配偶者ありの(計)と配偶者なしの(計)を足すと100%(未記載の不詳を含む)になります。各世帯構成の割合は、配偶者ありとなしの全ての構成を合計すると100%(未記載のその他と不詳も含む)になります。
 
本人の配偶者の有無と世帯構成(男性・年齢階級別)
 

 
資料:厚生労働省『年金制度基礎調査平成29年』をもとに筆者が割合を計算
※その他と不詳を除く
 
男性年金受給者にとって最も多い世帯構成は、夫婦のみ(妻と二人暮らし)の42.0%で、次が夫婦と子or子の配偶者の24.5%となっています。男性の場合、配偶者あり(妻と一緒に暮らしている)の割合が80.5%にもなり、配偶者なしは18.4%とかなり少数派です。妻がいなくても子や親と暮らししている場合もあり、単身(一人暮らし)は全体の1割程度(10.6%)しかいません。
 
年齢階級別にみると、65歳未満は親と暮らしている割合が平均より高く、配偶者ありで6.3%配偶者なしで3.2%となっています。単身も14.2%で平均より高く、代わりに夫婦のみが29.6%で平均より12.4%も低くなっています。
 
75歳~79歳になると、親と暮らしている割合が大きく減り、配偶者ありで0.8%配偶者なしで0.1%まで減っており、この間に親が亡くなっていると考えられます。単身が減って夫婦のみが増えているのは、この年齢で結婚した人が多いのではなく、単身赴任等が終わって夫婦一緒に暮らせるようになった人も一定数いるのではないでしょうか?
 
90歳以上になると配偶者なしが38.0%まで増え、夫婦のみが28.9%まで減っています。妻と死別して子や子の配偶者と暮らす人が増えていると考えられます。
 

女性は子と暮らしているか一人暮らしが比較的多い

次の表は女性年金受給者についてまとめた表です。
 

 
資料:厚生労働省『年金制度基礎調査平成29年』をもとに筆者が割合を計算
※その他と不詳を除く
 
女性年金者は配偶者ありが56.6%配偶者なしが41.7%で、男性に比べて配偶者なしの割合が23.3%も高くなっています。それでも世帯構成別にみれば夫婦のみ(妻と二人暮らし)が29.6%で最も高いです。
 
年齢階級別でみると、配偶者ありと配偶者なしの(計)が反比例しています。65歳未満では比率が82.6%対16.6%ですが、75歳~79歳には57.9%対40.0%へ変わり、90歳以上では6.5%対89.8%へ大きく反転しています。
 
徐々に夫と死別している人が増えていると考えられ、夫と別れた後は一人で暮らす人と子や子の配偶者と暮らす人が半々となっています。90歳以上でも親と暮らしている人が0.1%います。
 
老後を誰と暮らすかはライフプランを考えるうえで非常に大きなポイントです。それによって備えるべき資産や住む場所等にも影響してきます。早い段階から親や子等と話し合う機会を設けるようにしたいものです。
 
執筆者:松浦建二(まつうら けんじ)
CFP(R)認定者
 
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松浦建二

執筆者:松浦建二(まつうら けんじ)

CFP(R)認定者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士
1990年青山学院大学卒。大手住宅メーカーから外資系生命保険会社に転職し、個人の生命保険を活用したリスク対策や資産形成、相続対策、法人の税対策、事業保障対策等のコンサルティング営業を経験。2002年からファイナンシャルプランナーとして主に個人のライフプラン、生命保険設計、住宅購入総合サポート等の相談業務を行っている他、FPに関する講演や執筆等も行っている。青山学院大学非常勤講師。
http://www.ifp.cc/



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