2019.01.31 老後

簡単に老後破産はしない!?老後破産しない為に知っておきたいこと

「人生100年時代」と言われ始めています。そんな中、老後不安を象徴する「老後破産」という言葉を聞くと暗い気持ちになりがちですが、発想の転換をすれば、明るい老後生活が見えてくるものです。
 

簡単に老後破産はしない

「老後破産」という言葉の定義が、「生活保護水準以下の収入にもかかわらず、保護を受けていない状態の高齢者」だとすると、多くは不幸にして現役時代に体を壊したり、事業に失敗したり、突発的な金銭上のリスクへの認識不足が原因だったと考えられます。
 
逆に考えると、突発的な金銭上のリスクを認識したうえで、収入に見合った生活で定年まで働いた会社員は、簡単には老後破産しません。そのため、そのような人は過度に不安を持つ必要はないでしょう。
 

70~75歳まで働くことで家計の好循環が生まれる

それでは、老後破産という言葉に象徴される老後不安の根本原因は何でしょうか。それは、「必要とされる老後資金に対して収入が不足するのでは?」という漠然とした不安のようです。
 
収入が不足すると考える主たる理由は、将来的な年金額の減少や、受給年齢の延長などへの不安だと思います。そのため、多くの専門家の指南書によれば、雇用延長を含めて65歳まで働くことを前提に、老後資金準備を早めに行うための支出の見直しによる節約や、資産運用による貯蓄に比重が置かれている印象があります。
 
ただ、こうした流れは日本経済全体から見れば消費抑制要因となって、インフレの上昇に繋がらず、結果としてその後の労働収入も増えず、さらなる消費抑制という悪循環に陥ります。
 
老後不安を少しでも解消するために、今やりたいことや買いたい物を我慢するのは不幸なことです。この家計の悪循環を好循環に変える最善策として65歳まで働くことが前提なら、あと5~10年、つまり70~75歳まで働くことを考えてみましょう。
 

働き方の多様性は飛躍的に拡大する

「70~75歳まで働きたくない」、「そんな年齢まで仕事があるはずがない」といった声が聞こえてきそうですが、社会制度を含む物事を現在の延長線上に捉え過ぎないことがポイントです。
 
まず、長寿によって現在の平均寿命は85歳前後に達し、健康寿命との差が約10年あることを勘案しても75歳までは十分に働けるでしょう。内閣府の調査によれば、60歳以上の働いている高齢者のうち、約8割が65歳を過ぎても働きたいと考えていることから見ても、シニア層の労働意欲は非常に強いことが分かります。
 
社会制度的には、少子高齢化による年金財政の逼迫(ひっぱく)や人手不足が新たな常態になりつつある中で、「70歳雇用」の実現に向けてシニア層の力を生かすと同時に、年金財政の悪化に歯止めをかける政策にシフトする方向にあります。
 
企業側も、経験がものをいう営業職の再雇用への年齢制限の撤廃や、スキルの向上に応じて賃金水準を上げるなど、シニア層が働く意欲を高める制度に移行する動きが見られます。
 
また、働く側も雇用されるばかりではなく、インターネット経由でスキルを生かして業務を請け負う、独立自営のクラウドワーカーが1000万人規模に達しています。今後もこれらの中心業務であるシェアエコノミーの拡大によって、働き方の多様性は飛躍的な拡大が予想されます。
 

65歳以降も労働収入を得るためのニーズを捉えた能力を磨く

以上のように、政府は意欲と能力があれば働けるという雇用を切り口に、年金だけに頼る老後を変えようとしています。逆に言えば、制度変更となれば老後も働く意欲がないと、老後破産が現実味を帯びることにもなりかねません。
 
したがって、個人的には65歳以降も労働収入を得るため、ニーズを捉えた能力を磨くことに注力すれば、漠然とした収入不足への懸念は解消すると考えます。そうすれば、今やりたいことや買いたい物を我慢する必要もなくなり、日本経済の活性化にも寄与することが期待できるでしょう。
 
執筆者:青沼英明(あおぬま ひであき)
CFP(R)、日本証券アナリスト協会検定会員、 宅地建物取引士、 トータル・ライフコンサルタント(生命保険協会認定FP)、第1種証券外務員
 
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青沼英明

執筆者:青沼英明(あおぬま ひであき)

ハッピーライフ・未来ラボ代表、CFP(R)、日本証券アナリスト協会検定会員、 宅地建物取引士、 トータル・ライフコンサルタント(生命保険協会認定FP)、第1種証券外務員

国内外の証券会社で証券アナリスト業務に従事。2012年3月より、資産運用・財産管理コンサルティング・サービスのほか、生命保険代理店、証券仲介業、不動産・老人ホーム紹介業等を兼業。

≫≫ http://www.happylife-labo.com/index.html



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