更新日: 2019.06.19 セカンドライフ

仕事のやりがいは、3つの円の中心にある! 50歳から始める「じぶん働き方改革」

仕事のやりがいは、3つの円の中心にある! 50歳から始める「じぶん働き方改革」
新年度を迎え、新社会人の社会人生活がスタートしました。現在、50歳の方の中には、約30年前の自分の姿と重ね合わせている方もいらっしゃるかもしれません。
 
当時は、「ずっとこの会社で頑張ろう」と思っていたけれど、すでに転職をしていたり、早期退職を検討しているという方もいらっしゃるかもしれません。
 
いずれにしても、50代に突入し、今後の働き方を考えることが、残りの人生を豊かにすると言っても差し支えないでしょう。
 
廣重啓二郎

執筆者:廣重啓二郎(ひろしげ けいじろう)

佐賀FPオフィス 代表、ファイナンシャルプランナー、一般社団法人日本相続支援士会理事、佐賀県金融広報アドバイザー、DCアドバイザー

立命館大学卒業後、13年間大手小売業の販売業務に従事した後、保険会社に転職。1 年間保険会社に勤務後、保険代理店に6 年間勤務。
その後、コンサルティング料だけで活動している独立系ファイナンシャルプランナーと出会い「本当の意味で顧客本位の仕事ができ、大きな価値が提供できる仕事はこれだ」と思い、独立する。

現在は、日本FP協会佐賀支部の副支部長として、消費者向けのイベントや個別相談などで活動している。また、佐賀県金融広報アドバイザーとして消費者トラブルや金融教育など啓発活動にも従事している。

仕事のやりがいは、3つの円の中心にある

 
家族を養うため、生活の糧を得るためなど、生きていくために欠かせないものとして仕事を捉えている方も少なくないでしょう。年齢を重ね、仕事に対する考え方が大きく変わってきたという方もいらっしゃるかもしれません。
 
これまで培ってきた経験や実績は、これからの働き方に大きな影響を及ぼします。さあ、ここからは、上記の図の真ん中に位置する皆さんにとっての「仕事のやりがい」を見つけていきましょう。
 

1.本当に「やりたいこと」は何か?

「仕事をする上で大切にしていることは何ですか?」そう尋ねられて、即答できる方は少ないような気がします。もし即答できなければ、価値観におけるさまざまなキーワードを考えていきましょう。
 
たとえば、「効率性」「成長」「家族」「お金」「チームワーク」「社会貢献」「安定」など、ご自身がこれまで働いてきた仕事に求められる要素をできれば10個以上書き出していきます。
 
その中から、これからの自分に最も必要だと思う価値基準を優先したい順に10個並び替えていきます。そして、なぜそれが大切なのかを考えていきましょう。
 
たとえば、「社会貢献」の場合は「これまで社会貢献を感じられなかったため、残りの人生を自らの力で社会貢献してみたい」、「効率性」の場合は「効率よく働き、時間を有効活用して、プライベートも充実させたい」、「家族」の場合は「家族は残りの人生でも最優先に考えたい」といった具合に、価値基準の理由を明確にしていきます。
 

2.「自分の強み」と「できること」は何か?

皆さんの中には、すでに資格を持っていたり、現在資格取得に向けて勉強中の方もいらっしゃるかと思います。しかし、ここで書き出していただきたいのは、〇〇資格保有ではなく、「〇〇を△△することができる」と具体的に書き出すことです。
 
たとえば、「中小企業診断士の資格を持っている」ではなく、「中小企業の円滑な事業承継ができます」などと、資格をどのように活用できるか表現します。
 
また、会社で役職に就いている場合も同様で、「人事部課長」ではなく、たとえば「若手の人材採用と活用を得意とする」というように、具体的に何ができるかを明確にします。
 

3.社会的に求められていることは何か?

最後に、社会的な役割として、世の中に求められていることは何かを考えていきます。
 
働くことは、世の中の問題を解決していくことと言っても過言ではありません。私たちは、仕事を通して、大なり小なり、必ず社会の問題を解決することで対価を得ています。
 
私の場合で恐縮ですが、私は老後のお金の問題を解決するファイナンシャルプランナーとして活動しています。とくに私の仕事は、老後の不安を抱えている方に最善の方法を提案することです。そして老後の不安から解放され、安心して生活していただきたいという想いがあります。
 

マネーライフプランニングのすすめ

ここまで、定年後の仕事のやりがいについて見てきました。当然ながら、仕事のやりがいだけでなく、「お金」の面も合わせて考えなければなりません。
 
定年後に働いて得られる収入と確保できる生活費については、悲観的に考えがちです。なぜならば、年とともにご自身や配偶者などの病気や介護への不安が高まっていくからです。
 
そこで、ぜひ、行ってほしいのが、マネーライフプランニングです。
 
定年後の家計の年間収支や貯蓄残高を100歳まで作成してみてください。そうすることで、働いて得られる収入をいくらに設定するか見えてくるはずです。仕事のやりがいも家計が安定していないと得られません。
 
ぜひ、「仕事のやりがい」と「お金」は車の両輪だとご認識いただきたいと思います。
 
なお、参考までに定年後の働き方のチェックリストを掲載します。
 
1.希望する雇用形態は?
□再雇用 □別会社に再就職  □パート・アルバイト □起業 
 
2.希望する職務内容
□現在と同様の職務 □現在と異なる職務(経験あり) □再雇用(経験なし)
 
3.希望する時間
週   日    時間勤務  
 
4.希望する収入(手取り)    円/月
 
ぜひ、チェックリストを参考にしながら、今後の働き方を考えてみてはいかがですか。
 
執筆者:廣重啓二郎(ひろしげ けいじろう)
ファイナンシャルプランナー、DCアドバイザー、相続支援士
 

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