入居待ちが続く特養、早く入るために絶対すべきことって?
配信日: 2022.05.28
今回は、特養に少しでも早く入居するために知っておきたいことを紹介します。
執筆者:柘植輝(つげ ひかる)
行政書士
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。
特養とは
特養とは特定養護老人ホームの略で、介護老人福祉施設ともいいます。
自治体などが運営していることから、民間の企業が運営する一般的な老人ホームと比べて格安で入居することができます。そのため入居希望者が多く、厚生労働省の調査結果によると、2019年時点では約29万2000人の方が入居待ちという状態となっています。
特養は公的施設であるため、入居の条件として原則、要介護3以上(特例で入居が認められた場合は要介護1・2)という基準を満たす必要があり、基本的に介護を必要とする度合いが高い人でなければ入居ができないことになっています。
特養に入居の申し込みをする場合、条件を満たしていること、さらに入居待ちとなることを前提に考えておかなければなりません。
早期に入居するためにやっておきたいこと
特養は、よほどタイミングや条件が合致しない限りは入居待ちとなってしまいます。そのため、少しでも早く特養に入居したいという場合は、早く入るための行動が必要です。
具体的には以下のような方法によって、通常よりも早く入居できる可能性があります。
こまめな情報収集と複数登録
特養の入居状況は常に変動しています。より早くは入れる特養はないか、情報収集を欠かさないようにしましょう。最近では施設への電話での問い合わせだけでなく、インターネットで入居状況が分かる特養もありますので、待機時間が短い特養を探すことが以前よりも効率的に行えるようになっています。
また、特養は複数の施設に入居の申し込み登録をすることが可能です。いつどこで空きが出るか分からない以上、早期の入居を希望する場合は複数の特養に登録をしておいた方がいいでしょう。
ただし入居ができたら、他の施設に登録の取り消しの連絡をすることを忘れないでください。
申し込みの理由をしっかりと記載する
特養への入居の申し込みの際には申込書を提出します。申込書には、申し込みの理由を記載する欄がありますが、この理由は入居の順番待ちにおいて重要となります。
特養の入居は先着順ではなく、申込者の中から施設が優先度を判断して、入居の必要性が高い方から入居させるようになっています。その選定の際、申し込みの理由がしっかり記載されていませんと、特養に入居すべき必要性が伝わらず、優先順位が低くなって入居待ちの期間が長期化する可能性があります。
早く入居したいのであれば、申し込みの理由は詳細に記載するようにしてください。
ユニットタイプに絞る
特養には、費用は安くても1室に多数の方が入居する従来タイプと、1室に1人が入居するユニットタイプがあります。
ユニットタイプの方が従来タイプより費用が高くなる分、人気が低い傾向となっています。そのため、ユニットタイプを希望すると早く入居できる場合があります。
介護を行う人が就労する
現在、国や自治体は介護を理由とした離職を減らすことに力を入れています。介護を行う人が働いているケースでは、特養への入居の必要性から優先順位が高くなり、早めに入居しやすくなります。
できるだけ早期の入居を考える場合、過度な負担とならない範囲で介護をする方が働くというのも一つの方法です。
ちょっとした工夫で特養に早く入居できることもある
特養は入居待ちとなることが多く、申し込みをしてもすぐには入居できない場合がほとんどです。しかし、複数の特養に登録したり、申込書に入居理由をしっかり記載するなど、ちょっとした工夫で入居待ちの時間を短縮できることもあります。
これから特養への入居の申し込みをする方は、今回紹介した内容を参考にしますと、通常よりも早い入居が可能になるかもしれません。
出典
厚生労働省 介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)
厚生労働省 特別養護老人ホームの入所申込者の状況
特別養護老人ホーム 愛の里 名古屋東 特別養護老人ホームについて
執筆者:柘植輝
行政書士