更新日: 2022.11.30 その他老後

70代で「貯金がゼロ」になった場合、月15万の年金だけで余生を過ごすことは可能?

70代で「貯金がゼロ」になった場合、月15万の年金だけで余生を過ごすことは可能?
老後の生活には、年金の他に2000万円が必要といわれています。
 
しかし、実際にはそれ以上必要になる可能性がありますし、そもそも十分な蓄えがない人もいます。貯金がなくなったとき、その後も暮らしていけるのか不安を感じている人は多いでしょう。
 
そこで、今回は、70代で貯金がゼロになったときに月15万円の年金で暮らしていけるかどうか、単身世帯を想定して解説していきます。
FINANCIAL FIELD編集部

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固定費を抑えることで余生を過ごすことは可能

月額15万円の年金だけで暮らすとなると、できるだけ抑えておきたいのは固定費です。持ち家ではない場合、家賃は最も大きな出費になります。適切な家賃の目安は、手取りの30%ほどといわれています。月額15万円の年金なら、4万5000円程度の家賃が適正です。水道光熱費や通信費が、あらかじめ家賃に含まれている物件を探すようにすると節約できます。
 
光熱費込みの物件となるとなかなか難しいですが、水道費やインターネット利用料が家賃に含まれている物件なら少なくはありません。他に毎月かかってくる出費は、食費、医療費、被服費、日用品、娯楽費などです。これらの費用を、家賃を抜いた10万円ほどのお金でまかなうと考えれば、一人暮らしならそれほど無理なことではないでしょう。
 
持ち家の場合だと、毎年固定資産税がかかります。固定資産税を月割りにして毎月貯蓄しておけば、年金だけでも家を維持していくことは可能です。例えば、固定資産税が20万円なら、月々1万7000円程度貯金に回すだけで済みます。実際には不動産によって変わってきますが、家賃を払うことに比べれば安い金額です。
 

貯金が底をつく前にやっておきたいことは?

賃貸に住んでいる人は、少しでも安い物件を探しておきましょう。物件によっては単身の高齢者は敬遠されることもありますが、安定収入があればそう心配することはありません。ただ、家賃は地域によって差が出やすいので、都心で月額4万円台の物件を見つけるのは難しいといえます。その場合は、都営住宅を視野に入れると探しやすくなります。
 
生前整理をしておくのも大切なことです。年金だけで暮らすことを考えれば、できるだけ身辺をコンパクトにしておいたほうがいいでしょう。そのほうが、狭い物件でも余裕を持って暮らせます。持ち家でも、固定資産税が高いというときや広すぎて持て余してしまう人は、早々に売却しておくと蓄えに回せます。
 
貯金がないときに困るのが、病気やけがで通院や入院を余儀なくされたときです。保険に加入していない人は、医療保険に入っておくと安心です。70代からでも加入できる保険もありますから、自分に合った内容のものを上手に選んでおきましょう。
 
医療費については、70歳以上の負担が抑えられるよう、平成29年8月から上限が変更されました。それでも、年金の月額が15万円だと「一般」に区分されるため、1ヶ月の自己負担額の上限は5万7600円です。治療が長引けばそれだけ大きな負担になります。
 

貯金がなくなる前に固定費などを見直しておくことがポイント

家賃や光熱費など、生活するうえで毎月かかる固定費をどこまで抑えられるかで余生の過ごし方は変わってきます。15万円の年金で暮らせるかどうかは、貯金がなくなる前に無理なく生活できるレベルに整理しておくことがポイントです。
 
持ち家の人は固定資産税に向けて毎月積み立てを始めたり、病気やけがに備えて保険の加入を検討したりすることも、安心して生活するためには必要になってきます。
 

出典

厚生労働省 高額療養費制度の見直しについて(概要)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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