更新日: 2023.03.14 その他老後
高齢者が負担に感じている支出とは? 家計の見直しや節約のポイントは?
本記事では、高齢者がどのような支出に負担を感じているのか紹介します。また、家計の見直しや節約のポイントも解説するので、この機会にチェックしておきましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
どのような支出に負担を感じるのか?
内閣府が発表した「令和元年度 高齢者の経済生活に関する調査結果」には、 過去1年間の支出に関するアンケートの集計が掲載されています。それによると1位は「食費」、2位は「光熱水道費」と「保険・医療関係の費用」でした。そして、自動車やレジャー関連の費用などが続いています。
これらの結果から、食費や水道光熱費といった日常的な支出に対して、多くの高齢者が負担を感じていると読み取れます。また、高齢で体が不調になりがちなら、若い頃の自分と比較して、保険や医療にお金がかかると感じやすいでしょう。
老後に自動車を運転する頻度が下がると、駐車場代や維持費が変わらなくても、相対的に高くなったような印象を受ける人もいるかもしれません。
若い頃と何が違う? 家計を見直すコツ
予算と支出のバランスが合っていなければ、負担が大きいと感じやすくなります。
商品やサービスの必要性が若い頃と変化している点を踏まえ、具体的にコストを洗い出してみましょう。また、家計簿をつけることも重要であり、支出にどのような傾向があるのかをチェックします。例えば、あまり使わなくなった日用品でも習慣で定期的に買い続けているなど、いろいろな無駄がみえてくるケースも多いです。
一方、市販薬のように出番が増えたものでも、十分に購入するだけの余裕がない人もいるかもしれません。この場合は、日用品に使う予定のお金を、市販薬用の予算に組み入れると負担の軽減が可能でしょう。
このように、実情に合わせて家計をシフトさせ、同時に金銭感覚も改めていく必要があります。
節約のポイントを押さえておこう
家計を見直したら、次は節約によって負担を軽減するのが得策です。とはいえ、やみくもに支出を切りつめるのはよくありません。以下に節約のポイントを2つ紹介します。
食事面の工夫
前述のとおり、食費の負担は大きいため、その予算を削ろうと考える人も見受けられます。しかし、食事を質素にしすぎると、栄養不足で健康寿命を縮めるような事態になりかねません。その結果、病院に通う回数が増えて、医療費が高くなるケースもあるでしょう。
そのため、お金がかかる外食を控えて、自炊で栄養バランスを整えるなど、合理的な節約をすることが望ましいです。
大きなコストの削減
地道に支出を減らすことも必要ですが、一気に削減できるコストに着目することもポイントです。
例えば、もう自動車にほとんど乗らないのなら、思い切って手放すという選択肢もあります。高齢者が交通手段を確保しやすいように、国が環境の整備を進めているので、それらの利用も視野に入れるとよいでしょう。
また、子どもが独立して広い住まいが不要なら、コンパクトな物件に引っ越すことも効果的です。家賃という大きな固定費を抑えると、予算にかなり余裕を持てるようになります。
生活水準の向上につながる支出の軽減!
経済的に苦しいと思っている高齢者は、自分がどの支出に負担を感じているのか把握することが大切です。その上で家計を見直すと、生活水準を上げるためのヒントを得られます。
収支の改善に向けて節約する場合、事前にポイントを押さえて取り組むことも欠かせません。若い頃とは異なる観点で、どうすれば効率よく実現できるのか検討しましょう。
出典
内閣府 令和元年度 高齢者の経済生活に関する調査結果(全体版)
内閣府 令和元年度 高齢者の経済生活に関する調査結果 第2章 調査結果の概要
内閣府 令和元年度 高齢者の経済生活に関する調査結果 3.経済的な暮らし向きに関する事項
国土交通省 高齢者の移動手段を確保するための制度・事業モデル パンフレット
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部