更新日: 2023.03.19 セカンドライフ

年金だけで生活できない!いますぐできる3つの対策とは?

年金だけで生活できない!いますぐできる3つの対策とは?
2023年3月現在、今後は老後を年金だけでは生活できない人が増えることも予想されます。本記事では、予想される年金額と実際に生活に必要な金額との差、年金に依存しない対策について解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

老後の生活に必要なお金

総務省統計局の家計調査年報(家計収支編)によると、2021年(令和3年)の65歳以上の夫婦のみの無職世帯(夫婦高齢者無職世帯)の消費支出は月額22万4436円、65歳以上の単身無職世帯(高齢単身無職世帯)の場合は月額13万2476円でした。
 
一方で可処分所得は、夫婦高齢者無職世帯が20万5911円、高齢単身無職世帯は12万3074円です。所得から支出を差し引くと、前者は1万8525円、後者は9402円の赤字です。
 
これらはあくまで生活費のみのため、趣味や旅行、冠婚葬祭などの費用は含まれていません。病気やけがによる介護の必要など、万一の事態が発生すると年金だけで賄うのは困難です。
 

自営業者は特に厳しい

老後に支給される年金額は、大きく分けて自営業者と会社員で異なります。
 
自営業者が受け取れるのは、国民年金のみです。2023年(令和5年)4月分からの年金額は保険料を満額払った場合、月額6万6250円です。
 
これだけでは到底生活できません。先ほどの総務省統計局の家計調査年報(家計収支編)では高齢単身無職世帯の消費支出が月額13万2476円のため、6万6226円の赤字です。仮に毎月同じ収支だとしても年間で約80万円を預貯金等から取り崩す必要があります。
 
会社員で厚生年金を受給できる場合も、夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額は月額22万4482円(令和5年度)です。こちらも収支はギリギリです。働き方に関わらず、もはや年金だけで老後を過ごすのはかなり困難といえるでしょう。
 

いますぐできる3つの対策

このままでは将来生活できない、いま年金をもらっているけど生活が厳しい場合はどうすればいいのでしょうか。以下で、いますぐできる対策を3つ紹介します。
 

(1)定年後も働き続ける

年金以外で稼いで、収入を増やす方法があります。開業や資産運用を行う方法もありますが、一番確実性があり、リスクが少ないのは、正社員やパート、アルバイトとして働き続けることです。
 
例えば、年金とは別に月10万円ほどの収入があると、赤字分を補てんできるだけでなく心身の余裕にもつながります。会社員の場合は厚生年金に加入するため、長く働けば働くほど年金額も増えるメリットがあります。
 

(2)固定費の見直し

特に赤字分が大きい場合は、支出の見直しも行いましょう。
 
食費や日用品などの変動費の部分を節約する人は多いですが、消耗戦になってしまい疲弊して逆効果になってしまうおそれもあります。そのため支出の見直しは、毎月や毎年定期的に支出する固定費から行いましょう。
 
例えば、駅近でも夫婦2人暮らしで十分な広さの部屋に住み替える、スマートフォンは格安SIMにする、以前から契約している保険の見直しを行いましょう。
 
家賃10万円から8万円になると、毎年24万円の節約が期待できます。もちろん初期費用や引っ越し代等の支出もあるので一概にはいえませんが、総合的に得になる場合は検討してみてください。
 
保険も、例えば子どもが独立する前の状態のまま放置しているケースもあります。必要ない保障は削り、夫婦2人の生活に合った保障に組み替えるなどのカスタマイズも必要です。
 
住宅と保険は生涯で大きな支出といっても過言ではないので、ぜひ見直してみましょう。
 

(3)家族の扶養に入る

働き続けるのは厳しく、固定費の見直しも難しい場合は、子どもなど家族の扶養に入ってサポートを受けることも考えましょう。
 
例えば、子どもが親の面倒をみる場合、扶養控除を受けることができます。老人扶養親族の同居老親等の場合は、58万円の扶養控除が適用されます。
 
扶養控除だけでなく、親が通院して薬を処方してもらっている場合は、医療費控除も受けられます。このように、「子どもの負担が増えて損するだけ」とはかぎりません。金銭的負担が膨らんで親子で共倒れしては本末転倒ですが、可能な範囲でサポートを受けるのもひとつの方法です。
 

まとめ

本記事では、年金だけで生活できない時代にいますぐできる3つの対策を解説しました。さまざまな方法がありますが、できるかぎり定年後も長く働いて年金以外の収入を得る、年金額も増やすのが堅実な方法といえるでしょう。
 
それと同時に固定費の見直しや必要に応じて家族のサポートも受けながら、老後生活を楽しみましょう。
 

出典

総務省統計局 家計調査年報(家計収支編)2021年(令和3年)家計の概要 II 総世帯及び単身世帯の家計収支
厚生労働省 令和5年度の年金額改定についてお知らせします
国税庁 No.1180 扶養控除
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 

PR
FF_お金にまつわる悩み・疑問 ライターさん募集