更新日: 2023.06.30 セカンドライフ
定年後は30年老後が続く可能性も!「お金に困らない」退職金の使い方とは?
そこで本記事では、定年後30年を見据えたお金に困らないための、退職金の使い方を解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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退職金の平均額はどのくらい?
厚生労働省が発表した「令和3年賃金事情等総合調査」によると、退職金の平均額は調査産業計の男性の場合、大学を卒業して35年勤続した方は1903万3000円、満期勤続で2203万4000円、高校を卒業して35年勤続した方は1745万7000円、満期勤続は2017万6000円でした。
一方、製造業では、製造業では大学卒の男性は勤続35年で1744万5000円、満期勤続で1508万6000円、高校卒業で働いた方は35年勤務で2277万3000円、満期勤続で2003万1000円でした。この結果から、おおよそ1500万~2000万円代が平均とみておくとよいでしょう。
退職金の使い方のポイント
退職金が人生で最後に受け取れるまとまったお金、といった方も珍しくないでしょう。住宅ローンなどの返済に充てたり、投資に回したりと使い方はさまざまです。しかし、いき当たりばったりでお金を使っては、いざというときに困るかもしれません。本項では、どうすれば退職金が有効活用できるのか、使い方のポイントを解説します。
使用目的別に一定額をキープ
退職すると、定期的な給与収入がなくなります。65歳になると年金の受給資格を得られますが、年金だけでは心もとない方も多いでしょう。また、老後は医療費、介護費、ライフイベント資金とまとまったお金が必要となる機会も増えます。
いざというときに備え、退職金の一部は目的別に分けてキープしておきましょう。生活費とは別に取っておくことで、安心感も得られます。キープしておくお金は専用の口座に貯めておくなどして、必要なときまで使わないようにしましょう。
複数の投資先で資産運用をする
退職金を投資に回して、元本を減らさず利益を生活費や医療費にしたいと考えている方もいるでしょう。預金の金利が0に近い現在、投資に前向きな方も増えています。
しかし、投資は元本を失うリスクもあります。投資をするなら、複数の投資先に資金を分散して、リスクを減らすのがおすすめです。そうすれば、1ヶ所で損をしても別の投資の利益で損失を補うこともできるでしょう。
なお、退職金の投資先を探している高齢者を狙った、投資詐欺もあります。電話やメールでの、あまりにも条件が良すぎる投資話などの勧誘はすぐに信頼せず、家族に相談するなどしてください。また、自治体や金融庁なども投資詐欺に関する情報をホームページで随時発信しているので、投資を考えている方は、投資詐欺に関する知識も蓄えておきましょう。
住宅ローンの返済はよく考えて行う
住宅ローンは80歳まで組めるため、退職後も支払いが残っている方もいるでしょう。住宅ローンを払えなくなると家を手放さなければならないため、退職金が入ったら、一括や繰り上げ返済するのも一つの方法です。
ただし、住宅ローンの返済が終了すると団体信用生命保険の適用もなくなります。団体信用生命保険のなかには特約で、契約者が死亡した場合だけでなく3大疾病や特定の障害、要介護状態になったときに、住宅ローンの支払いが免除されるものもあります。
保証が手厚い団体信用生命保険に入っている場合、ローンを払い続けたほうのメリットが多いケースもあるでしょう。したがって、退職金で住宅ローンの返済を考えている場合は、払い続けるのと一括返済とどちらのメリットが大きいのか、よく考えてください。
退職金はよく考えて使い道を決めよう
退職金は、人生で最後にまとまって得られるお金の可能性もあります。まとまったお金を手にすると、「少しくらい使っても大丈夫だろう」と思いがちです。しかし、老後は数百万円のまとまったお金が必要になる機会も増えます。
欲しいものを買う前に、いざというときの費用や投資用など使用目的に応じてお金をキープしておけば、残りのお金は安心して使えます。配偶者や家族とも話し合って、使い道を決めるとよいでしょう。
出典
厚生労働省 中央労働委員会 令和3年賃金事情等総合調査(確報)内
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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