更新日: 2023.07.14 セカンドライフ

「余裕のある老後」を目指すなら年金だけでは足りない!? 赤字分はどうしたらいい?

「余裕のある老後」を目指すなら年金だけでは足りない!? 赤字分はどうしたらいい?
老後の年金について、不安を抱えている人も多いのではないでしょうか。
 
本記事では、老後生活が年金だけでは不十分な理由と老後の対策について解説します。この記事を読むことで、余裕ある老後を過ごすための対策が理解できるでしょう。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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年金だけでは生活できない

老後に受け取れる年金は、老後生活を支える重要な役割があります。しかし、実際に受け取れる年金と高齢者の平均支出額を比較すると、年金だけで生活するのは難しいでしょう。
 
本項で、老後に受け取れる年金額と生活費について解説します。
 

年金の平均受給額は月額約15万円

厚生労働省が発表した「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、全国の厚生年金受給者が受け取る平均年金月額が14万5665円という結果でした。また、国民年金の全国平均月額は5万6479円です。
 
仮に、会社員と専業主婦の家庭が年金を受け取る場合、家庭に入ってくる年金額は月額約20万円となります。
 

65歳以上夫婦のみ無職世帯の支出は約24万円

総務省が発表した「家計調査報告[家計収支編]2022年(令和4年)平均結果の概要」によると、65歳以上の夫婦のみ無職世帯における消費支出は23万6696円でした。同資料によると、平均消費性向が110.4%なので、多くの世帯で「収入よりも支出が多い状態である」といえます。
 

年金で足りない生活費を補てんする方法

年金だけで生活費を支払えない場合、「年金の繰下げ受給で増額する」「iDeCoを活用する」「個人年金保険を活用する」などの方法で、生活費を補てんするとよいでしょう。
 

年金の繰下げ受給で増額する

原則として、年金の受給開始年齢は65歳です。しかし、65歳で年金を受け取らずに、65歳以降に受給し始めることで、受け取れる年金額を増やせます。増額率は「65歳に達した月から繰下げ申出月の前月までの月数×0.7%」で、最大75歳まで繰下げると84%も受給額が増加します。
 
65歳以降も働ける方は、積極的に働いて受け取れる年金額を引き上げる方法もおすすめです。
 

iDeCoを活用する

iDeCoとは、自分で運用する個人型確定拠出年金です。iDeCoでの拠出額は全額所得控除の対象となるので、働いている期間に節税しながら老後に向けた投資ができます。
 
ただし、60歳まではお金を引き出せない、受け取る際には課税される、というデメリットもあるので注意しましょう。
 

個人年金保険を活用する

個人年金保険は、老後の長生きリスクに備える保険です。公的な年金制度は、受給者が死亡した時点で年金の給付は終了します。60歳まで保険料を支払ってきたのに、すぐに受け取れなくなるのはもったいないと思う方もいるでしょう。
 
確定年金型や有期年金型の個人年金保険の場合、契約者が死亡しても契約した期間中は年金を受け取れます。仮に年金を受給し始めてすぐに死亡したとしても、支払った保険料が無駄にならない仕組みが個人年金保険の特徴です。
 
専業主婦の方は、パートナーが亡くなると年金受給額が少なくなってしまうので、長生きリスクが不安な方は個人年金保険に入っておくとよいでしょう。
 

まとめ

本記事では、老後に受け取れる年金を補てんする方法について解説しました。
 
65歳以上の人が受け取っている年金額と支出額の平均値を比較すると、年金だけでは赤字になる可能性が高いでしょう。余裕のある老後を過ごすためには、「年金の繰下げ受給」「iDeCo」「個人年金保険」などを活用することをおすすめします。
 

出典

厚生労働省 令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況
総務省 家計調査報告[家計収支編]2022年(令和4年)平均結果の概要
日本年金機構 年金の繰下げ受給
国民年金基金連合会 iDeCo公式サイト iDeCoってなに?
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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