更新日: 2023.10.26 定年・退職

年金が少ないうえに退屈なので、「80歳」までは働くつもりです。実際のところ、80代以上で働いている人はどれほどいるのでしょうか?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

年金が少ないうえに退屈なので、「80歳」までは働くつもりです。実際のところ、80代以上で働いている人はどれほどいるのでしょうか?
年金の受給額が少なく、年金だけでは余裕のある生活が困難な場合、働くのもひとつの方法です。
 
実際、高齢者は仕事においてさまざまな経験や知識などを得ているため、雇用の需要もあります。健康状態がよく、体力もあれば80歳前後まで働ける場合もあるでしょう。
 
そこで、本記事では80代以上で働いている高齢者はどの程度いるのか解説します。
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80歳以上で働いている人の割合は10%前後

内閣府が令和元年に発表した令和2年版高齢社会白書によると、80歳以上で働いている人の割合は10%前後でした。具体的には、男性が10.3%、女性が9.7%です。
 
就業形態(75歳以上)は個人事業主や自営業者を含めない場合、パートやアルバイトが多いことがわかっています。正社員として雇用されている人は2%未満で、ほとんどいません。
 

・80歳以上でも可能な限り働きたいという意見が20%前後ある

同調査で、80歳以上の男女に「何歳ごろまで収入を伴う仕事をしたいか」という質問をしたところ、男性の19.4%、女性の23.2%が「働けるうちはいつまでも」と答えています。わずかな差ではありますが、女性のほうがより働きたい気持ちが強いという結果が示されました。
 

・働いている理由(75歳以上)

こちらは80歳以上と細かな年齢分けがされていないため、75歳以上の項目を確認しました。高齢になってからも働いている理由として、最も多いのが「収入がほしいから」です。
 
つづいて、男性の場合は「仕事そのものが面白いから、自分の知識・能力を生かせるから」が2番目に多い答えでした。女性の場合は「働くのは体によいから、老化を防ぐから」が2番目に多い答えとなっています。
 

・今後働きたい人は女性のほうが多い

現状働いていない80歳以上の回答者に「今後収入を得られる仕事につきたいか」を質問したところ、男性の1.3%、女性の3.0%が「できれば仕事につきたい」と希望していることがわかりました。
 

80歳以上で働くつもりがない人は95%超え

前述した「令和2年版高齢社会白書」では、現状働いていない80歳以上の男女に「今後収入が得られる仕事につきたいか」と質問しています。男性の98.7%、女性の96.4%が「仕事につくつもりはない」という答えでした。
 

・仕事につくつもりがない理由

今後も仕事につくつもりがないという80歳以上の男女に、その理由を質問したところ、最も多い答えは「体力的に働くのはきついから」でした。つづいて「健康上の理由」となっています。
 
年齢的にも体力が衰え、病気や身体の不調が起こりやすい人は少なくありません。仕事につくつもりがないほかの理由として「仕事以外の趣味や社会活動に力を注ぎたいから」「家族の介護や家事のため」といった回答があります。
 

80歳以上でも1割ほどが働いている

内閣府の調査によると、80歳以上の1割程度がパートやアルバイトとして働いていることがわかっています。
 
働く理由は収入確保や老化を防止するためといったものが多いです。現状働いていない場合は今後も働くつもりがない人がほとんどであり、介護や家事、仕事以外のことをしたいという回答が多くを占めていました。
 
80歳以上でも健康で体力があれば、これまでの知識や経験を生かして働くのも老後の楽しみ方のひとつといえるでしょう。
 

出典

内閣府 令和2年版高齢社会白書 P65 P67~70
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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