更新日: 2023.12.13 定年・退職

夫婦ともに65歳ですが、「月20万円」の年金では生活がカツカツです…これは普通なのでしょうか?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

夫婦ともに65歳ですが、「月20万円」の年金では生活がカツカツです…これは普通なのでしょうか?
定年後の生活で、年金を受給していても経済的に余裕がないと感じる場合、収入が足りないのか、それとも支出が多いのかを確認しておいたほうがいいでしょう。
 
例えば、夫婦ともに仕事を退職しており、月20万円の年金を受給している場合「生活費が足りない」と感じるのは普通なのでしょうか。
 
本記事では、65歳以上で収入のない世帯の生活費事情について、できるだけ若いうちから考えておくべき貯蓄や資産運用のこともあわせてご紹介します。
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65歳以上で収入のない世帯の生活費事情とは?

総務省統計局が実施した「令和4年家計調査報告(家計収支編)」によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯における1ヶ月あたりの実収入は24万6237円(うち、公的年金などの社会保障給付が22万418円)となっています。
 
一方、1ヶ月あたりの支出は消費支出が23万6696円、非消費支出が3万1812円となっており、消費支出の内訳は表1の通りです。
 
表1
 

月平均額 構成比
食料費 6万7776円 28.6%
住居費 1万5578円 6.6%
光熱・水道費 2万2611円 9.6%
家具・家事用品 1万371円 4.4%
被服及び履物費 5003円 2.1%
保健医療費 1万5681円 6.6%
交通・通信費 2万8878円 12.2%
教育費 3円 0.0%
教育娯楽費 2万1365円 9.0%
その他の消費支出 4万9430円 20.9%

 
※総務省統計局「令和4年家計調査報告(家計収支編)」をもとに筆者作成
 
さらに、非消費支出の平均は3万1812円であり、消費支出と非消費支出を合計すると26万8508円になるため、実収入から差し引くと月々2万2271円が不足します。
 
毎月受け取る年金が20万円の場合だと、年金の他に収入がなければさらに不足分が増えるため、表1のような平均的な生活を送るには大きく不足してしまうことが予想されるでしょう。
 

生活に余裕を持たせるためには貯蓄や資産運用が大切

ある程度余裕のある生活を送るためには、できるだけ早いうちから貯蓄や資産運用を始め、定年後の生活に備えておく必要があります。
 
まずは現在の生活費を見直し、節約できるものがないか考えてみましょう。
 
例えば、キャリア携帯から格安スマホへの乗り換えで通信費を節約したり、生命保険の必要補償額を減らしたりして、固定費を節約する方法があります。
 
資産運用には、個人年金保険や個人型確定拠出年金(iDeCo)、少額投資非課税制度(NIS)などを活用する方法があるため、自分に合った方法を探してみるといいでしょう。
 

不足分を補えるようしっかり準備を

65歳以上で収入のない夫婦のみの世帯だと、1ヶ月にかかる生活費の平均は23万6696円、非消費支出を合わせると26万8508円となっています。
 
年金を月20万円受給していても、他に収入がない場合は、平均的な生活を送ることは難しいと考えられるでしょう。
 
少なくとも、不足分を補えるだけの資金を用意しておくことが大切なので、貯蓄や資産運用の方法を早めに考えておくことをおすすめします。
 

出典

総務省統計局 令和4年家計調査報告(家計収支編)表2 65歳以上の夫婦のみの無職世帯(夫婦高齢者無職世帯)及び65歳以上の単身無職世帯(高齢単身無職世帯)の家計収支 -2022年-(19ページ)

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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