更新日: 2024.01.26 定年・退職

民間企業の「退職金」平均はいくら?やはり公務員にはかなわない?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

民間企業の「退職金」平均はいくら?やはり公務員にはかなわない?
民間企業を退職する際に、退職金はいくらもらえるのかが気になる方は多いでしょう。
 
また民間企業よりも、やはり公務員のほうが退職金は高いのかどうかも気になるかもしれません。
 
そこで今回は、民間企業と公務員の退職金の平均を、退職事由や学歴ごとにご紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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民間企業と公務員の退職金の平均は?

ここでは、民間企業と公務員の退職金の平均を、それぞれご紹介します。
 

民間企業の退職金の平均

厚生労働省の「令和5年就労条件総合調査の概況」によると、民間企業において、令和4年中に退職した人に支払われた退職金の平均は、表1の通りです。
 
表1

退職事由 大学・大学院卒
(管理・事務・技術職)
高校卒
(管理・事務・技術職)
高校卒
(現業職)
定年 1896万円 1682万円 1183万円
会社都合 1738万円 1385万円 737万円
自己都合 1441万円 1280万円 921万円
早期優遇 2266万円 2432万円 2146万円

※厚生労働省 「令和5年就労条件総合調査の概況」を基に著者作成
 
表1の金額は、勤続20年以上かつ45歳以上の退職者を対象としています。学歴や退職事由、職種によって、退職金の平均額が上下していることが分かるでしょう。
 
大学・大学院卒の方の退職金が、全体的に高い傾向があります。
 
ただし、定年を迎える前に退職する早期退職優遇制度を利用した場合、学歴や職種による退職金の平均額の差が、少なくなる傾向があるようです。
 

公務員の退職金の平均

次に、内閣官房内閣人事局が、各省庁などから国家公務員の退職手当に関するデータ提供を受けて集計した結果を基に、公務員の退職金の平均をご紹介します。
 
令和4年中に退職された国家公務員の退職手当の平均は、表2の通りです。
 
表2

退職理由 常勤職員 うち行政職俸給表(一)適用者
定年 2112万2000円 2111万4000円
応募認定 2524万7000円 2250万円
自己都合 274万5000円 327万5000円

※内閣官房内閣人事局「退職手当の支給状況」を基に著者作成
 
国家公務員の退職手当は、勤続年数に比例して高くなる傾向があります。
 
同じ資料によると、勤続30~34年の時点で、退職手当が平均2000万円以上となるようです。さらに、応募認定退職という早期退職制度を利用すると、大半のケースで退職手当が上乗せされるようです。
 
ただし自己都合で退職をした場合は、支給される退職手当が大幅に減少することが多いようです。
 

民間企業より公務員のほうが退職金は高い傾向がある

自己都合で退職したケースを除くと、民間企業よりも公務員のほうが、退職金を多く受け取れる傾向があることが分かりました。
 
そのなかでも、早期退職制度を利用して公務員を退職する際の退職手当が、最も高いようです。民間企業を定年や会社都合、自己都合で退職した場合は、公務員と比較して退職金の平均額が低い傾向があります。
 
しかし、早期退職優遇制度を利用して民間企業を退職した場合は、公務員とほぼ同額の退職金を受け取れる可能性があるでしょう。
 

出典

厚生労働省 令和5年就労条件総合調査の概況 4 退職給付(一時金・年金)の支給実態(2)退職事由別退職給付額 第22表 退職者1人平均退職給付額(勤続20年以上かつ45歳以上の退職者)(17ページ)
内閣官房内閣人事局 退職手当の支給状況 表1 退職理由別退職手当受給者数及び退職手当平均支給額、表2勤続年数別退職手当受給者数及び退職手当平均支給額
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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