更新日: 2024.04.23 定年・退職
勤続25年で退職金はまさかの「800万円」…!大手企業なので「勝ち組」だと思ってたのですが…。
退職金は一般的に、大企業に勤めていたり、長く勤めたりした場合に多く受け取れるようです。
そこで今回は勤続25年で受け取った800万円の退職金が、平均より多いのか少ないのかについて解説していきます。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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勤続25年の退職金平均はどれくらい?
厚生労働省の「令和5年就労状況調査の概況」によると勤続25年~29年の退職金は表1の通りです。
表1
大学・大学院卒 (管理・事務・技術職) |
高校卒 (管理・事務・技術職) |
高校卒 (現業職) |
---|---|---|
1559万円 | 618万円 | 555万円 |
※厚生労働省「令和5年就労状況調査の概況」を基に筆者作成
これらの金額は、勤続20年以上かつ45歳以上の定年退職者を対象にしています。最終学歴によって退職金が異なり、大学・大学院卒業の方は金額が高い傾向にあるようです。
勤続25年の退職金が800万円の場合、平均的な数値でみると、大学・大学院卒の場合は少なく、高卒の場合は多いといえるでしょう。
退職金の求め方
厚生労働省 労働基準局監督課「モデル就業規則(令和5年7月版)」によると、退職金の支払いは義務付けられていない、とされています。退職金は、勤務先に退職金制度がある場合に受け取れます。
退職金制度には主に、退職一時金・退職金共済・確定給付企業年金・企業型確定拠出年金の4種類があり、受け取り方法には退職金を一括で受け取る退職一時金と、退職後数年にわたって受け取る企業年金の2種類があります。
退職一時金制度は次のような方法で計算されます。
<定額制>
退職金を勤続年数から算出する方法。退職前の給与や役職による金額の差はなく、勤続年数が同じなら退職金支給額も同じになります。
<基本給連動型>
勤続年数と退職時の基本給を基に算出する方法。基本給に勤続年数ごとの支給係数をかけて算出しますが、自己都合退職の場合は支給額が少なくなるケースもあるようです。
<別テーブル制>
退職時の役割・勤続年数・退職理由に応じて退職金を算出する方法。退職金は勤続年数や役職により異なり、基本給は関係ありません。
<ポイント制>
勤続年数・退職時の役職・会社への貢献度に応じたポイントを基に算出する方法。勤続年数だけで退職金を計算しておらず、近年導入する企業が増えているようです。
退職金は会社により算出方法や支給率が異なるため、気になる方は担当部署などに確認するといいでしょう。
勤続25年で退職金800万円は大学卒の場合少ない可能性がある
上記調査によると、勤続25年で800万円の退職金は、大学・大学院卒の場合は少なく、高卒の場合は多いといえることが分かりました。
勤務先に退職金制度がある場合は退職金を受け取れますが、退職金の算出方法や支給係数は会社により異なります。
ご自身の退職金の金額が気になる方は、勤務先の担当部署などに確認してみましょう。
出典
厚生労働省
令和5年就労条件総合調査結果の概況(18ページ)
労働基準局監督課 モデル就業規則(令和5年7月版)(74ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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