更新日: 2024.07.19 セカンドライフ
子どもが就職し、ようやく「子育て」が終わりました…。教育資金を優先し貯金をしていなかったのですが、みんなどれくらい貯金しているのでしょうか?
本記事では、子育てが終了した世代の平均貯金額や中央値を紹介するとともに、40代や50代から老後の資金を形成するためのポイントを紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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子育て終了世代の平均貯金額
今回、20代や30代で子どもを産み、40代や50代で子育てが完了したと仮定し、40代と50代の2人以上世帯の、貯金額の平均値と中央値を表1にまとめました。
表1
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
40代 | 825万円 | 250万円 |
50代 | 1253万円 | 350万円 |
※金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和4年)」をもとに筆者が作成
どちらの世代でも平均値と中央値に大きな差があり、一部の金融資産を多く持つ世帯が平均値を大きく押し上げていると考えられます。中央値をみてみると、貯金が500万円にも満たない世帯は多いようです。
老後の資金はいつまでに貯める?
現在、40代や50代の方の多くは、65歳から年金の受給が開始されます。60歳まで会社に勤めている場合、定年後は会社の再雇用制度を利用して65歳まで働くのが一般的になるでしょう。
しかし、再雇用制度では収入が減ってしまう可能性が高いといえます。また年金生活になれば、それまでの収入よりも受給できる金額は減るため、60歳から65歳までには老後の資金を貯めておく必要があるでしょう。
具体的にいくら貯めておけばよいのかを知るためには、年金やそのほか定期的に得られる収入の総額と生活にかかる費用を算出し、どのくらい不足するのかを確認する必要があります。50歳になるとねんきん定期便で年金の見込み額が確認できるため、その情報をもとにシミュレーションするとよいでしょう。
40代・50代から老後資金を貯めるポイント
ここでは、子育てが終わった40代・50代夫婦が老後資金を貯めるためのポイントを紹介します。40代や50代で貯蓄が少ないと、老後の生活が不安になるでしょう。しかし、40代や50代からでも老後の資金を貯める方法はあります。
家計収支を把握するために家計簿をつける
まずは、家計の収支を把握することから始めましょう。家計簿をつけると、毎月いくらの収入があり、何にどれだけのお金を使っているのかが把握できるようになります。項目ごとに支出額をチェックし、無駄な出費はないか、削減できる支出はないかなどを確認します。
家計簿の記録は継続することが大切です。手書きでは手間がかかると感じる方は、家計簿アプリを活用しましょう。銀行口座やクレジットカードを登録しておくと自動で支出額が入力されます。手間が削減され継続しやすくなるため、キャッシュレス決済を多く利用している方は特におすすめです。
目的ごとに口座を分ける
銀行口座は目的ごとに分けるのがおすすめです。生活費を下ろす口座と貯金用の口座を分けておくことで、貯金に手が出しにくくなります。
1つの口座ですべてのお金を管理してしまうと、何のためにどれくらいの貯金が必要であるかが分かりにくくなってしまいます。目的ごとに口座を分けていれば、目標額に対してどれくらい貯金ができているかが確認しやすくなるでしょう。
固定費の見直しを行う
老後の資金を貯めるためには、固定費の見直しも手段の一つです。生活費の中でも大きな割合を占めている固定費から見直しを行いましょう。賃貸に住んでいる人は、家賃の安い家に引っ越すのもおすすめです。子どもが独り立ちして部屋が余っている場合、夫婦2人で暮らすのにちょうどよい大きさの賃貸へ引っ越すことを検討しましょう。
また、保険料の見直しも行っておきたい項目の一つです。保障や特約が重複していると無駄な保険料が発生してしまいます。必要以上に保険料が高くなっていないかどうかを確認しましょう。
子育て終了世代の貯金額の中央値は250万~350万円
子育てが終了した40代や50代夫婦の貯金額の中央値は250万~350万円です。平均貯金額よりも少ない場合は、40代や50代からさらに老後の資金を貯めていく必要があります。40代や50代からでも遅くはないため、ポイントを押さえて老後の資産を形成しましょう。
出典
金融広報中央委員会 家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和4年)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー