更新日: 2024.08.12 セカンドライフ

子育てを終えてから友人たちがどんどん働きはじめて自分も迷ってます。60代で働いてる人の割合はどのくらいですか?

子育てを終えてから友人たちがどんどん働きはじめて自分も迷ってます。60代で働いてる人の割合はどのくらいですか?
子育てを終え、友人たちが次々と働き始めるようになると、自分も働くべきかどうか迷う人もいるのではないでしょうか。60代になると、働くことの意義や可能性について考えることが増えますが、実際に60代で働いている人はどれくらいいるのでしょうか。
 
この記事では、最新の統計データをもとに、60代で働く人々の割合と働き方について詳しく解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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60歳以上の労働者は年々増加傾向にある

厚生労働省の令和5年「高年齢者雇用状況等報告」によると、31人以上の規模の企業における60歳以上の常用労働者数は約457万人で、平成26年と比べると約170万人(59.0%)増加しています。また、21人以上の企業規模における60歳以上の常用労働者数は約486万人で、令和3年と比較すると約39万人(8.6%)増加しています。
 
高齢者の就業増加の結果から、企業が高齢者を積極的に雇用する傾向がみられ、人材確保のための雇用政策が変化していることが考えられるでしょう。また、社会的・経済的背景の変化により高齢者の働く意欲が増加した可能性なども考えられます。
 

60代で働く人々の割合

内閣府の令和6年版高齢社会白書によると60代以降で働く人々の割合は表1の通りです。
 
表1

男性の就業率 女性の就業率
60~64歳 84.4% 63.8%
65~69歳 61.6% 43.1%
70~74歳 42.6% 26.4%

表は内閣府「令和6年版高齢社会白書」55歳以上の者の就業状況を基に筆者作成
 
60~64歳の男性は84.4%、女性は63.8%と高い就業率です。この結果から、多くの人々が60代前半でも働き続けていることが分かります。すべての年齢層において、男性の就業率が女性よりも高く、男性がより長く働き続ける傾向があることを示しています。
 

高齢者世帯の平均所得

厚生労働省の令和5年国民生活基礎調査によると、高齢者世帯の所得は表2の通りです。高齢者世帯とは、65歳以上の者のみで構成するか、又はこれに18歳未満の未婚の者が加わった世帯を指します。
 
表2

平均所得金額 稼働所得
高齢者世帯 304万9000円 79万7000円
高齢者世帯以外の世帯 651万1000円 556万9000円
全世帯 524万2000円 382万円

表は厚生労働省「令和5年国民生活基礎調査」各種世帯の所得の種類別1世帯当たり平均所得金額を基に筆者作成
 
高齢者世帯の平均所得金額(304万9000円)は、高齢者世帯以外の世帯(651万1000円)と比較して約半分以下です。全世帯の平均所得金額(524万2000円)と比較してもかなり低いことがわかります。
 
高齢者世帯の59.0%が「生活が苦しい」と感じていることから、所得が低く、生活費や医療費などの支出が大きな負担となっていることが考えられます。高齢者世帯は経済的な厳しさを感じている割合が高いようです。
 

60代で働く場所

60歳以上におすすめの職種を3つご紹介します。
 

清掃員

清掃員はシニア世代にぴったりの職種です。デパートやショッピングモール・オフィスビル・公共施設など、さまざまな場所で必要とされています。
 
一定の体力は求められますが、自分のペースで黙々と作業できるのが魅力です。家事経験がある方なら、そのスキルを生かせるでしょう。人と接する機会が少ないため、人見知りの方にもおすすめです。
 

軽作業スタッフ(シール貼り・仕分け)

軽作業スタッフは倉庫や工場で梱包や仕分けなどの簡単な作業を担当します。未経験でもすぐに覚えやすい単純な作業が多いのが特徴です。
 
ただし、取り扱う物によっては重労働になる場合もあるため、事前に仕事の内容を確認することが大切です。シール貼りや仕分け業務は繰り返し作業が多いため、集中して作業するのが好きな人に向いています。
 

販売員

販売員はアパレル・コスメ・家電・日用品・食品など、さまざまな業界で必要とされています。シニア世代の積極採用を行っている業界もあり、男女問わずおすすめの職種です。立ち仕事が一般的で、お客さま対応やレジ打ち、品出しなどが主な業務です。
 
適度に体を動かしながら、お客さまとのコミュニケーションを楽しみたい人に向いています。また、業務形態や業界によっては1日3時間からの短時間勤務も可能な職場があるため、自分の体力に合わせて無理のない範囲で働ける環境を選ぶとよいでしょう。
 

60~64歳の男性では約84%、女性では約64%が働いている

内閣府の令和6年版高齢社会白書によると、60~64歳の男性では約84%、女性では約64%でした。
 
60代で働くことは十分可能であり、多くの人々が働き続けていることが分かります。60代は子育てが一段落したことから、人生の新たなステージに立つことになります。自分の可能性を信じて、新しいことに挑戦してみてはいかがでしょうか。
 

出典

厚生労働省 令和5年「高年齢者雇用状況等報告」
内閣府 令和6年版高齢社会白書 第2節 高齢期の暮らしの動向 就業・所得
厚生労働省(令和5)年国民生活基礎調査の概況 結果の概要 各種世帯の所得等の状況
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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