老後に友人はつくるべきですか?退職後は孤独で寂しさを感じていますが、目減りする老後資金を使いたくもありません。

配信日: 2024.11.17

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老後に友人はつくるべきですか?退職後は孤独で寂しさを感じていますが、目減りする老後資金を使いたくもありません。
社会との接点が仕事だけになりがちだと、引退後には気づけば老後に独りぼっちにということにもなりかねません。
 
また、目減りしていく老後資金に対する不安から、外出するとお金を使うため、家に引きこもってしまうケースも見受けられます。そこで本記事では、老後の友人づくりの重要性や友人のつくり方、老後資金の使い方について考えていきます。
仁木康尋

執筆者:仁木康尋(にき やすひろ)

日本FP協会CFP(R)認定者、国家資格キャリアコンサルタント

人事部門で給与・社会保険、採用、労務、制度設計を担当、現在は人材会社のコンサルトとして様々な方のキャリア支援を行う。キャリア構築とファイナンシャル・プランの関係性を大切にしている。

友人の存在

利害関係でのつながりではなく、同じ趣味や価値観を持った友人の存在は、日々の生活に潤いと活力を与えてくれるでしょう。例えば健康面において、友人と連絡を取り合うことや会って話をすることは、認知機能によい刺激になり、外出する機会が増えることで運動機能にもよい影響を与えてくれると思われます。
 
また悩みごとについても、ひとりで悩みを抱え続けていると悩みは深まるばかりですが、友人に相談することで解決まではいかなくても話をすることでストレスが軽減され、解決策を見つけるヒントが得られることもあるでしょう。
 
このように友人の存在は不安感情や孤立感を和らげ、日々の生活に活力を生み出す効果が期待できそうです。
 

友人づくりの機会

メリットは分かりましたが、仕事を引退し社会とのつながりが薄くなりつつある世代の方に、友人づくりの機会はあるのでしょうか。
 
まず手始めに、何らかの方法でコミュニティーに参加することが一歩になるでしょう。例えば、ボランティアに参加するもいいですし、趣味サークルに参加や習い事を始めるのもいいでしょう。また、仕事を始めるのも方法の一つです。
 
またコミュニティーといえば、最近はシニアを対象にしたSNSでのコミュニティーもありますので、SNS上の友人をつくることもできます。ただし、SNSはシニアをターゲットとした詐欺などトラブルに巻きこまれる可能性も否めませんので細心の注意が必要です。
 

友人づくりのスタンス

何がなんでも友人をつくらなければと力む必要はありませんので、自然体でほどよい距離感を保つことも心得ておきたいところです。
 
人によっては、独自のライフスタイルにこだわりを持ち、自分の時間を大切にしている方もいるからです。お互いの価値観を尊重しあえる関係性が、理想的な姿でしょう。
 
老後の友人との付き合いでは、気を遣わずにストレスなく付き合える仲間との関係を大切にして、数よりも質を優先したいところです。
 

老後資金と交際費

友人との付き合いはお金がかかってしまうから、老後資金との兼ね合いでためらってしまう方もいるかもしれません。
 
そのような不安をお持ちの場合には、身の丈にあった支出の範囲内で付き合いが可能なコミュニティーを選んで参加するといいでしょう。そのようなコミュニティーには、同じような環境の人が集まっていることが多いからです。
 
また、月の交際費の予算を決めておくことをおすすめします。方法としては、毎月の収支と将来的な収支をキャッシュフロー表でシミュレーションをします。シミュレーションの結果、毎月の収支がマイナスとなり、老後資金の取り崩しをしながら老後を過ごすケースになるかもしれません。
 
余裕がある場合は、その範囲内で予算を設定すればいいのですが、余裕がない場合でも支出項目の見直しを検討することや、お小遣い稼ぎのために仕事を始めることも選択肢として考えられます。仕事を始めることで、お小遣いを稼ぎながらコミュニティーに参加する機会になるので一石二鳥です。
 

まとめ

日常生活において、気兼ねなく付き合える人とのつながりがあることで生活の質に与える影響は、お金には代えがたい価値があるでしょう。無理せず、背伸びをせず、気取らずに、付き合える友人の存在を大切にしたいところです。
 
執筆者:仁木康尋
日本FP協会CFP(R)認定者、国家資格キャリアコンサルタント

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