夫婦で「月15万円」の年金では足りず貯金を切り崩し生活しています…定年してから2年のブランクがありますが「仕事があるのか」「働けるのか」不安です。
配信日: 2024.12.26
そこで今回は、シニアの定年後の仕事探しについて調べてみました。シニア世代でも働きやすい仕事やいくら稼げばいいかもご紹介しますので参考にしてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
定年してからブランクがあると仕事探しに苦労する?
定年後はゆっくり過ごしたいと考える方もいるでしょう。しかし夫婦でもらえる年金が生活費を下回ってしまうと、貯金がどんどん減っていき心配になるかもしれません。
もし定年後に2年ほどのブランクがあった場合、仕事探しに苦労するのでしょうか。
会社によって定年の設定は異なりますが、例えば65歳定年の場合は65歳で退職金を受け取り、希望者は再雇用される会社もあるようです。その際には雇用形態が変わって契約社員になったり、給料も見直されたりすることが考えられます。
しかしいったん仕事をやめて、2年後に改めて仕事を探すとなると、再就職が難しくなるケースもあるようです。近年ではシニア世代の転職や再就職が一般的になりつつありますが、採用担当者にとっては若い世代と比較してシニアの採用の判断は難しいことが考えられます。
家族の介護や病気などが理由のブランクであれば、問題が解消されたから再就職を希望したと判断できます。しかし、「ゆっくりしたくて仕事を辞めたけれどやっぱり働きたくなった」となると、仕事へのやる気やスタンスを判断することは難しくなるようです。
シニアの再就職は選択肢が狭まるだけでなく、ブランクがあることでさらに仕事探しが大変になる可能性があるでしょう。
シニア世代でも働きやすい仕事
シニア世代の再就職では、仕事選びの選択肢が現役時代と比較して狭まることが考えられます。しかし求人を探せば、肉体的な負担が少ない仕事、未経験やシニア歓迎の仕事、資格や経験を生かせる仕事などがあります。シニア世代でも働きやすい仕事は以下の通りです。
・清掃員
商業施設・オフィスビル・公共施設など、清掃員を必要とする場所は多岐にわたります。一定の体力は必要ですが、短時間の求人も多くあり特に経験を必要としないため、シニアでも挑戦しやすいでしょう。
・コールセンター
求人の応募要件の年齢層が幅広く、座り仕事のため体力に自信のない方でも安心して挑戦できます。パソコン操作に抵抗がなく、人とのコミュニケーションが好きな方に向いているでしょう。
・警備員
年齢・経験を問わずシニア世代が多く活躍している仕事です。基本的に立ち仕事がメインとなるため、ある程度の体力が必要です。
・介護職
高齢化が進む中、介護職員の数は不足しているため求人件数が比較的多い仕事です。資格があれば生かせますし、なくても生活援助の範囲であれば介護補助から始められます。
ほかにも軽作業・マンション管理人・ドライバーなど、シニアでも働きやすい仕事はあります。「シニア歓迎」「ブランクOK」などをキーワードにして、求人サイトを検索してみるといいでしょう。
夫婦で年金15万円……。定年後の再就職ではいくら稼げばいい?
定年後に年金を受け取っている場合、生活費の不足分やこれからの老後資金を計算して、再就職後はいくら稼げばいいかを考えましょう。生活費の不足分については、各家庭で家計収支は異なりますが、平均的な数値は総務省統計局の「家計調査報告〔家計収支編〕2023年(令和5年)平均結果の概要」を参考にできるでしょう。
同調査によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯における消費支出は25万959円であるとのことです。夫婦で年金15万円の場合は、毎月10万959円の不足が生じます。貯金を切り崩す生活では、1年で121万1508円、この先30年間生きるとすれば3634万5240円のお金が必要になるでしょう。
老後は生活費だけでなく、介護・医療費やリフォーム代など、急にまとまったお金が必要になる場合も考えられます。貯金を減らさないように毎月10万円ほど稼げる仕事に就ければ安心です。仕事ができなくなってからのことを考えて、もう少し多く稼ぎたいと考える方もいるでしょう。
定年後のブランクで仕事探しが難しくなる可能性あり! シニア世代でも働きやすい仕事を早めに探すことが大切
定年後にゆっくり過ごしてから仕事探しをする場合、ブランクによって雇用する側が仕事へのやる気やスタンスを判断することが難しくなることも考えられます。シニアの再就職先は選択肢が狭まる傾向にあるため、すんなりと仕事が見つからないケースもあるでしょう。
しかし清掃員・コールセンター・警備員など、シニア世代でも働きやすい仕事はありますし、経験や資格を生かして再就職先を探せる場合もあります。
65歳以上の平均的な家計収支から算出した、夫婦で年金15万円の場合に不足する10万円を稼げると安心です。介護・医療費やリフォーム代など老後生活で発生するまとまったお金や、仕事ができなくなってからのことも考えて、もう少し多く稼ぎたいと考える方もいるでしょう。
定年後にブランクがある場合は、「シニア歓迎」「ブランクOK」などを検索キーワードにして、シニア世代でも働きやすい仕事を早めに探すことが大切です。
出典
総務省統計局 家計調査報告〔家計収支編〕2023年(令和5年)平均結果の概要(19ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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