定年してから5年で気づいたら貯金は残り「500万円」に…夫婦で月20万円の年金暮らしですが、このままでは「老後貧乏」になってしまうのでしょうか?
配信日: 2025.01.12
そこで今回は、貯金がこれからも減り続けて老後貧乏にならないために、原因や対策について調べてみました。年金生活をする夫婦の平均的な家計収支もご紹介しますので、参考にしてみてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
定年してから老後貧乏に!? 原因として考えられること
定年退職をしたら現役を引退して、夫婦でゆっくりと老後生活を楽しみたいと考える方もいるでしょう。会社勤めをしていた方であれば、年金収入と今まで貯めてきた老後資金・退職金で、経済的には不安に感じる必要はないように思えるかもしれません。
しかし年金収入や老後資金の金額にかかわりなく、注意しなければ老後貧乏に陥る可能性は誰にでもあります。老後貧乏の主な原因として、定年前と同じ水準で生活をすることが挙げられます。定年後は現役時代と比較して、収入が減少するのが一般的です。
生活レベルを収入に合わせないと、家計収支は赤字になって貯金はどんどんと減ってしまいます。十分な貯蓄があると思っていても、医療費・介護費・住居のリフォーム費用など予定外の大きな出費が重なり、貯金が底をついて老後貧乏に陥ることも考えられます。
月20万円の年金と貯金500万円で生活できる?
そもそも月20万円の年金で生活できるのか不安になる方もいるでしょう。平均的な家計収支については、総務省統計局の「家計調査報告〔家計収支編〕2023年(令和5年)平均結果の概要」を参考にできます。同調査によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯では、消費支出が平均25万959円であるとのことです。
平均的な水準で生活をしている夫婦で、年金を月20万円もらっている場合、毎月5万円ほどの赤字は貯金を取り崩して生活していかなければなりません。貯金が500万円残っていたとしても、8年を過ぎると貯金は底をついてしまうでしょう。予定外の出費があれば、老後貧乏になる日はそう遠くはないことが想定されます。
老後貧乏にならないための対策
月20万円の年金で家計収支が赤字になっている場合は、これ以上貯金が減らないように支出の早期見直しが必要です。通信費やサブスクリプションサービスなど、固定費を見直すことから始められるでしょう。固定費は、一度減らすことに成功すれば、長期にわたって効果を得られます。
外食や交際費、趣味やレジャーなど、流動費についても、お金を使いすぎていないかチェックできるでしょう。毎月の支出が収入を上回らないように、優先順位を付けて調整する必要があります。
支出を見直すだけでなく、老後資金を少しでも増やす工夫をすることも大切です。例えば、体力と気力が残っていれば、パートやアルバイトをして収入を増やせるかもしれません。残っている貯金の一部を、資産運用で増やす可能性もあるでしょう。
ただし、資産運用は必ず黒字になるとは限りません。しっかりと内容を調べて行うことが大切です。
夫婦で月20万円の年金があっても今までと同じ水準で生活を続けていれば老後貧乏に陥る可能性あり!
定年退職後は、現役時代と比較して収入が減少することが考えられます。夫婦で月20万円の年金をもらっていたとしても、定年前の水準で生活を続けていると、老後貧乏に陥る可能性があるでしょう。65歳以上の夫婦のみの無職世帯では、消費支出が平均25万959円であるとのデータもあり、平均的な生活をしていても毎月5万円ほどの赤字が発生し、貯金の残り500万円は8年も過ぎれば底をついてしまいます。
老後貧乏に陥らないために、支出の見直しを早めに行う必要があります。通信費など固定費を見直せれば、長期にわたって効果が得られるでしょう。交際費やレジャーなどの流動費も、優先順位をつけて無理のない範囲で節約できます。パートやアルバイトで年金以外の収入を得たり、老後資金の一部を資産運用で増やしたりできるかもしれません。
出典
総務省統計局 家計調査報告〔家計収支編〕2023年(令和5年)平均結果の概要(19ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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