70歳から「タクシー運転手」として働きたいです。年齢制限はあるのでしょうか?

配信日: 2025.01.25

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70歳から「タクシー運転手」として働きたいです。年齢制限はあるのでしょうか?
定年後にタクシー運転手として働く高齢者は多いようです。運転が好きな人は、「老後はタクシー運転手になろうか」と考えているかもしれません。しかし、何歳からでも始められるのか、疑問に感じている人もいるでしょう。
 
そこで今回は、70歳からタクシー運転手を始められるかについて解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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70歳でタクシー運転手になれる?

タクシー運転手を始められる年齢の上限は、働き方によって異なります。
 
タクシー運転手の働き方は、タクシー会社に勤務するか、個人として営業するかの2種類です。
 
しかし、全国個人タクシー協会によると、個人タクシー許可を受けるために必要となる主な資格として、「申請日現在の年齢が65歳未満であること」という項目があるようです。よって70歳からは始められないことが分かります。
 
また、タクシー会社で働ける年齢の上限は会社ごとに異なります。定年を過ぎた運転手を非正規社員として雇用するケースも多いとされ、70代で契約できる可能性もあるようです。
 
なお厚生労働省 職業情報提供サイト「jobtag」によると、タクシー運転手の平均年収は419万円です。国税庁の「令和5年分 民間給与実態統計調査」によると、給与所得者の平均給与は460万円であるため、平均給与より41万円ほど低いことが分かります。
 

70歳でタクシー運転手として働く利点と懸念点

70歳でタクシー運転手として働く利点には、次のものなどが挙げられるようです。
 

・同年代が多い

一般社団法人全国ハイヤー・タクシー連合会の「ハイヤー・タクシー業高齢者の活躍に向けたガイドライン」によると、運転者証保有者のうち65歳以上の割合は46.2%です(令和2年3月31日時点)。同年代が多いため、なじみやすい環境といえるでしょう。
 

・肉体的負担が軽い

座り仕事のうえ、重い荷物を持つ機会が少なく、肉体的な負担が軽いとされます。車内で働けるため、天候や気温の影響を受けにくい点も魅力の一つでしょう。
 

・自分のペースで働きやすい

働く時間帯を選べるほか、休憩時間も自分で設定できるようです。自分のペースで働け、プライベートとの両立もしやすいでしょう。
 

・未経験からでも始めやすい

未経験者向けの研修制度や、資格取得支援制度などが整っている企業もあるようです。タクシー運転手に不可欠な普通第二種運転免許証を、会社負担で取得できる場合もあり、挑戦しやすい職種とされます。
 
一方、高齢運転手は身体機能の低下や健康状態の悪化などに起因する事故が懸念されます。国土交通省の「自動車運送事業用自動車事故統計年報(自動車交通の輸送の安全にかかわる情報)(令和4年)」によると、令和4年に健康状態に起因する重大事故を発生させたタクシー運転者44人のうち、23人が65歳以上でした。
 
タクシー運転手として働きたい場合は、自分の体力や健康状態を把握し、安全な運転を実行できるかを考慮する必要があります。
 

タクシー運転手を始められる年齢の上限は働き方によって異なる|タクシー会社勤務なら70歳から始められる場合も

タクシー運転手を始められる年齢の上限は、タクシー会社に勤務するか、個人として営業するかで異なります。個人タクシーは65歳未満でなければ申請できないため、70歳からは始められません。
 
一方、タクシー会社で働ける年齢の上限は、会社ごとに設定されるようです。そのため、年齢上限が71歳以上の会社に勤めれば、70歳からタクシー運転手を始められるでしょう。
 
タクシー運転手の年齢層は65歳以上が約半数を占め、肉体的負担が少ないなど、定年後に始めやすい職業とされます。ただし、ほかの職業に比べて平均年収が低いほか、高齢の場合は身体機能の低下などによる事故も懸念されるでしょう。
 
70歳でタクシー運転手を目指す場合は、上記の点などを踏まえ、自身の適性を判断する必要があります。
 

出典

一般社団法人 全国個人タクシー協会 個人タクシーの経営者になるには
厚生労働省 職業情報提供サイト jobtag タクシー運転手
国税庁 令和5年分 民間給与実態統計調査
一般社団法人全国ハイヤー・タクシー連合会 ハイヤー・タクシー業高齢者の活躍に向けたガイドライン(7ページ)
国土交通省 物流・自動車局 自動車運送事業用自動車事故統計年報(自動車交通の輸送の安全にかかわる情報)(令和4年)(51ページ)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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