貯金は子どもたちの進学費で消えてしまいました。老後資金を「2000万円」貯めている人はどれくらいいるのでしょうか?
配信日: 2025.02.03

本記事では、家計調査をもとに60代の貯蓄事情について解説します。40代や50代から老後資金を貯める方法についても紹介するので、ぜひ参考にしてください。
【PR】人生100年時代を生きる「60代からの資金セミナー」

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
老後資金はいくらくらい貯めている?
金融広報中央委員会 知るぽるとの「家計の金融行動に関する世論調査」によると、60代の金融資産保有額の平均は2026万円、中央値は700万円であることがわかりました。
2000~3000万円未満の金融資産を保有しているのは全体の9.5%であり、3000万円以上ある家庭は20.5%以上です。60代だけで見ると、全体の30%は2000万円以上の金融資産を保有しています。
一方で、60代で金融資産保有額が100万円以下の世帯も5.9%あり、全体の約6%がまったく貯蓄できていないこともわかりました。
いまの若い世代はどれくらいの貯蓄をしているのか
では、いまの若い世代はどれくらいの貯蓄をしているのでしょうか。図表1を見ていきましょう。
【図表1】
100万円未満 | 2000万円以上 | |
---|---|---|
20代 | 21.6% | 2.9% |
30代 | 12.3% | 6.6% |
40代 | 9.6% | 11.8% |
50代 | 9.1% | 16.6% |
60代 | 5.9% | 30.0% |
※金融広報中央委員会 知るぽると「家計の金融行動に関する世論調査」をもとに筆者作成
20代で金融資産保有額が100万円未満の世帯は21.6%、2000万円以上の世帯は2.9%と5%にも満たないことがわかりました。30代になると100万円未満は12.3%と下がり、2000万円以上の世帯も6.6%と上がります。
年代が上がるごとに100万円未満の世帯は少なくなり、2000万円以上の世帯が増えることからも、若いうちから老後資金を貯めようとしている世帯が多いことがわかります。
40代から老後資金を貯めるには?
老後までに2000万円を貯めたい場合、若い頃から貯めておくに越したことはありません。しかし、40歳ちょうどから貯蓄を始めても、1ヶ月あたり8万5000円貯金ができれば20年で2000万円貯められます。
この項では、40代から老後資金を貯めようと思った場合に、おすすめの方法を紹介します。
資産運用
40代から老後資金を作る場合は、いつ、どこで大きい出費があるかどうかを見越して、無理のない範囲で貯金をするのがポイントです。iDeCoや新NISAなどであれば少額から始められるのでおすすめです。
iDeCo(個人型確定拠出年金)は、確定拠出年金法に基づく私的年金制度であり、自身で運用方法を選んで掛金を運用するのが特徴です。原則60歳まで引き出しができないので、老後資金用の貯蓄に向いています。
NISAは2014年1月からスタートした「少額投資非課税制度」であり、2024年に新NISAが開始されました。年間投資枠の拡大やつみたて投資枠と成長投資枠を併用できるなどのメリットが増えたので、興味がある方は確認してみてください。
そのほかにも投資信託や株式、不動産など数多くの資産運用があるので、自身に合ったものを見つけて上手に運用しましょう。
家計の見直しをする
40代から老後資金を貯めるには、家計の洗い出しをして無駄を見つけることも重要です。家計の見直しでポイントとなるのが、家賃や住宅ローン、公共料金、通信費、保険料などの毎月かかる固定費です。
食費や娯楽費、雑費などの変動費を無理に切り詰めても、毎月同じような生活ができるとは限りません。したがって、家計の見直しは必ず固定費から始めましょう。
【PR】人生100年時代を生きる「60代からの資金セミナー」
無理なく貯蓄をすることが大切
年代が上がるにつれて金融資産保有額が2000万円以上ある割合は増えていきますが、それでも60代で2000万円以上貯めている世帯は30%です。
老後資金をしっかりと貯めるためには、家計の見直しを行い、毎月しっかりと貯蓄できるように地盤を整えることが大切です。安定した収入がある若いうちから、計画を立てて貯蓄を始めましょう。
出典
金融広報中央委員会 知るぽると 家計の金融行動に関する世論調査
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー