退職金の使い道はどれが人気?ランキングとオススメの使い方を紹介!
配信日: 2025.02.12

今回は、退職金の使い道ランキングと退職金を賢く使うための考え方について解説します。退職金の使い道について気になる方は本記事を参考にしてください。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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退職金の使い道ランキング
一般社団法人投資信託協会が実施した「60歳代以上の投資信託等に関するアンケート調査報告書2021年(令和3年)」によると、退職金の使い道は表1の通りです。
表1
1位 | 預貯金 | 59.3% |
2位 | 日常生活費への充当 | 25.6% |
3位 | 旅行などの趣味 | 21.7% |
4位 | 住宅ローンの返済 | 20.8% |
5位 | 資産運用のための金融商品の購入 | 20.3% |
出典:一般社団法人投資信託協会「60歳代以上の投資信託等に関するアンケート調査報告書2021年(令和3年)」を基に筆者作成
表1から、退職金の使い道の約6割は預貯金となっています。次いで、生活費・趣味・ローン返済、資産運用と続き、退職金はそれぞれのライフスタイルや目的に合わせて使われていることが分かります。
退職金の賢い使い道と考え方
退職金の使い道は、老後生活の支えとして目的別に資金プランを立てることがポイントです。現在の収支や貯蓄、生活スタイルなどによって金額は異なりますが、老後に必要なお金は、おもに「生活費」「ライフイベント費」「介護費」に分けられます。
表2
老後に必要なお金 | 使う時期 | 金融商品例 | 分類 |
---|---|---|---|
生活費 | 2年以内 | 普通預金 | 短期資金 |
ライフイベント費 | 10年以内 | 定期預金・個人向け国債 | 中期資金 |
介護費 | 10年以上先 | 投資信託 | 長期資金 |
※出典:金融広報中央委員会「豊かな老後生活を送るために あなたに合った退職金の運用方法を考える」を基に筆者作成
表2のように、老後に必要なお金を目的別に考えると、使う時期がそれぞれ異なり、「短期資金」「中期資金」「長期資金」に分類することができます。それぞれの使い道について解説します。
生活費(短期資金)は普通預金で管理する
生活費は短期資金として、いつでもお金が引き出しやすい普通預金で流動的に管理するとよいでしょう。2〜3ヶ月分の生活費や2年以内に使う予定のお金は、就労収入や公的年金でまかないながら、退職金から取り崩す場合は、普通預金がいつでも取り出せるので便利です。
ライフイベント費(中期資金)は定期預金でためる
ライフイベント費は家のリフォームや車の買い替え、子どもの結婚や出産の資金援助などです。5年以内に使う予定のあるお金は「中期資金」として、退職金を運用に回すとよいでしょう。
運用期間が短い中期資金の運用先は、元本割れのリスクがない定期預金や個人向け国債が適しています。運用や換金のしやすさをポイントに安全性を重視しましょう。
個人向け国債は、銀行や証券会社などほとんどの金融機関で取り扱っています。元本保証型のため、安心して中期資金の預け先として利用できます。
将来の介護費(長期資金)は投資信託で増やす
10年以上先に使うことが想定される長期資金の運用は、収益性を重視した積立型の投資信託を利用するとよいでしょう。投資信託は、1つの商品で複数の地域や資産に分散投資ができるため、リスクとリターンの両面から長期資金の運用先として有力な候補といえます。
ただし、投資信託の運用には元本割れのリスクがあるため、資産の目減りをどの程度許容できるかの見極めが必要です。
退職金の使い道は預貯金が最も多く、生活費や旅行、ローン返済や資産運用など
退職金の使い道の多くは預貯金で、ほかは生活費や旅行などの趣味、住宅ローンの返済や資産運用でした。退職金は、60歳~100歳までの人生計画を立て、中長期的な視点でご自身のライフプランを軸に振り分けていくことが大切です。退職金は「短期資金」「中期資金」「長期資金」に分類して、適切な方法で賢く退職金を使いましょう。
出典
金融広報中央委員会 豊かな老後生活を送るために あなたに合った退職金の運用方法を考える
一般社団法人投資信託協会 60歳代以上の投資信託等に関するアンケート調査報告書2021年(令和3年)(55ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー