祖母と同居することになりましたが、生活費を「月5万円」もらうのは多すぎですか?年金暮らしの祖母にお金をもらうのはやめたほうがいいでしょうか?

配信日: 2025.02.18

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祖母と同居することになりましたが、生活費を「月5万円」もらうのは多すぎですか?年金暮らしの祖母にお金をもらうのはやめたほうがいいでしょうか?
祖母と同居を始める際、生活費として毎月5万円をもらうのが妥当であるか悩む人もいるかもしれません。そこで本記事では、年金相場に基づき、一人暮らしにかかる生活費や家族間でのルール設定の方法を紹介します。月5万円をもらうのが妥当かどうかを知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
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年金暮らしの祖母から月5万円もらうのが妥当か

ここでは、祖母が受け取る年金額と生活費のバランスを考えていきます。祖父が老齢厚生年金受給中に亡くなった場合、妻である祖母には遺族厚生年金と遺族基礎年金が支給されます。
 
遺族厚生年金は、夫に支給されていた老齢厚生年金のうち、報酬比例部分の4分の3が妻に支給される制度とされています。仮に、夫の平均標準報酬額が40万円で、保険加入期間が25年だった場合、遺族厚生年金は年間で約49万3000円とされています。
 
一方遺族基礎年金は、昭和31年4月1日以前生まれであれば81万3700円、昭和31年4月2日以後生まれであれば81万6000円を受け取れるとされています。
 
子どもがいる場合はさらに加算額が適用され、1人目と2人目の子どもの加算額は23万4800円、3人目以降は7万8300円です。仮に子どもが2人いる場合、前者は総額128万3300円、後者は128万5600円を受け取れる計算になります。
 
以上を踏まえると、遺族厚生年金と遺族基礎年金をあわせて約178万円を受け取れる計算になるため、月額にすると約15万円の年金を受け取れる可能性があることになります。生活費として5万円を差し引いた場合、約10万円が手元に残ると考えられるでしょう。
 
なお、この金額は祖母の生まれ、保険加入期間や子どもの有無などによって異なる可能性があるため、あくまで参考程度にしてください。
 

65歳以上の祖母が一人暮らしした場合にかかる毎月の生活費の目安

同居時の生活費の金額を決めるうえで、65歳以上の単身無職世帯が一人暮らしをする場合、生活費としてどれほどの金額が必要になるかを知ることは重要なことです。ここでは、令和5年の家計調査報告を基に、65歳以上の単身無職世帯の1ヶ月の家計収支を表1にまとめました。
 
表1

食料 4万103円
住居 1万2564円
光熱・水道 1万4436円
家具・家事用品 5923円
被服・履物 3241円
保健医療 7981円
交通・通信 1万5086円
教養・娯楽 1万5277円
その他の支出 3万821円
合計 14万5432円

※総務省統計局「家計調査報告〔家計収支編〕2023年(令和5年)平均結果の概要」を基に筆者作成
 
祖母が1人暮らしをしている場合、14万5432円かかる可能性があると考えられます。一方、同居すればこの金額の一部が削減される場合があります。例えば、住居費や光熱費、食費などを共有する場合、個人の負担は軽減されることもあるでしょう。
 
同居していても生活が別々であれば、あまり大きな金額をもらうのはおすすめできませんが、生活における面倒をみる場合は、月5万円は良心的な金額であると考えられます。
 

祖母と同居する際は生活に関するルールを決めておくとよい

祖母と同居する際は、金銭面でのトラブルが起きないよう注意が必要です。同居をスムーズに進めるにあたって、生活費や家事の負担などについての明確なルールを事前に決めておくことが大切です。
 
また、生活費を毎月いくらもらうかは、祖母の収入や家族全体の収支バランスによって異なります。支払う側は月5万円が無理なく支払える金額かどうかをはじめ、受け取る側も月5万円で生活費の負担が軽減されるかどうかを確認することが大切です。
 
なお、仮に生活費として月5万円をもらうとした場合、これに含まれる費目を明確にしておくとよいでしょう。食費や光熱費、日用品費などをそれぞれ分けて考えることで、実際にどれだけの費用が必要なのかが見えてくる可能性があります。
 

生活費としてもらう金額は年金額や生活を共にする範囲によって決めるとよい

祖母との同居で生活費をいくらもらうかは、祖母の年金額や一人暮らしでの生活費の目安、家族間で共有する家計の項目によって決まります。月5万円は、年金収入や生活費とのバランスを考慮すれば無理のない金額といえそうです。
 
ただし、金銭面のトラブルを防ぐためにも、事前にお互いの負担範囲を明確にし、ルールをしっかり決めることが大切です。祖母と家族の負担軽減の両立を目指し、円満な同居生活を実現しましょう。
 

出典

総務省統計局 家計調査報告〔家計収支編〕2023年(令和5年)平均結果の概要
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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