生涯独身を貫く予定のアラフォーです。「おひとりさま」で年金「月6万円」でも暮らしていけますか? 「食費や冷暖房費」は削るべきでしょうか?
そこで今回は、年金「6万円」で生活できるかについて、年金受給世帯の平均支出額を基に紹介します。また、どのような節約を行うべきかについても解説します。
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年金受給世帯の平均支出額
総務省統計局の家計調査によると、65歳以上の単身世帯の1ヶ月の生活費は15万4601円とされています。
これを踏まえると、年金が月6万円の場合、毎月約9万円足りない計算になります。そのため、固定費や交際費などを見直し、家計の改善に努める必要があるといえるでしょう。
過度に食費や冷暖房費を節約するリスク
節約をしたいからといって、過度な食費や冷暖房費を削るのは、健康を害するおそれもあり、非常に危険だと考えられます。
例えば、食費を削ると栄養不足になり、病気になる可能性があります。さらに、節約のために炭水化物をメインにして満腹感を得る食事を続けると、肥満になりやすくなるともいわれています。そのため、節約のために偏った食事をしたり少量の食事でおさえたりすることは避けた方がよいでしょう。
また、冷暖房費の過度な節約も要注意です。高齢者は暑さに対する感覚機能や調節機能が低下しており、熱中症を引き起こしやすい傾向があります。そのため、冷房をうまく活用したり、こまめな水分補給をしたりして、体調管理を行うことが大切です。
実際に、環境省「熱中症に関する取組」によると、令和5年(2023年)度の東京都23区における熱中症死亡者のうち、8割以上は65歳以上の高齢者でした。さらに、屋内死亡者の約9割がエアコンを使用していないことが分かっています。
高齢になると、体内で温度調整を行いにくくなるといわれているため、エアコンを活用しながら熱中症を予防することが大切です。
体に優しい節約術はあるのか
食費や冷暖房費の節約は、体調不良にもつながりかねないため、過度な制限はおすすめしません。支出を見直す際は、体に影響しにくい部分から考えるとよいでしょう。
例えば、以下の項目は、体調面に影響を与えずに節約につながる可能性があります。
・通信費:大手キャリアプランから格安SIMへの乗り換えなど
・娯楽費:趣味にかけている費用を減らすなど
・保険料:加入している保険を見直し、本当に必要な保険や保障のみを残す
・交際費:友人と外出する回数を減らすなど
・車の維持費:車を手放して、ガソリン代・駐車場代・自動車保険代などを浮かせる
・光熱・水道費:使っていない照明は切る、水は出しっぱなしにしないなど
例えば、スマートフォンの契約を大手キャリアから格安SIMに切り替えるだけで、月額料金が半額以上安くなるケースもあります。そのため、食費などを無理に減らさずとも、毎月の支出をおさえる方法は多数考えられるでしょう。
年金6万円の生活は難しい可能性があるが、食費や冷暖房費の節約は危険
65歳以上の単身世帯が、1ヶ月にかかる生活費は約15万円とされているようです。これを踏まえると、年金が月6万円の場合、毎月約9万円足りない計算になります。そのため、生活費の見直しが必要だと考えられます。
しかし、食費や冷暖房費の過剰な節約は、体調不良につながる可能性もあります。そのため、まずは通信費や娯楽・交際費など、自身の体調に影響が出にくい部分から節約をおこない、健康的な生活を維持できるように工夫することが大切だといえるでしょう。
出典
e-Stat 政府統計の総合窓口 家計調査 家計収支編 単身世帯 2024年
環境省 熱中症に関する取組
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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