老後の収支は「年金だけ」だと赤字!? シルバー人材センターで「月5万円」稼げたら、生活はどう変わる? 仕事内容もあわせて確認

配信日: 2025.05.06 更新日: 2025.10.21
この記事は約 4 分で読めます。
老後の収支は「年金だけ」だと赤字!? シルバー人材センターで「月5万円」稼げたら、生活はどう変わる? 仕事内容もあわせて確認
物価高騰が続き、生活がますます逼迫(ひっぱく)する中で「将来、年金だけで本当に生活できるのだろうか?」と不安を覚える人もいるのではないでしょうか。実際、65歳以上の単身無職世帯では、毎月の支出額が年金受給額を上回ってしまう、つまり年金だけでは生活費が足りないというケースもあるようです。
 
このような場合、65歳以降も働いて老後資金を稼ぐことを検討するのも選択肢の1つです。例えば、シルバー人材センターで仕事を得ることで月平均5万円ほどの収入を得ることができます。
 
本記事では、65歳以上の単身無職世帯の家計の実態と、もし月5万円の収入を得られた場合生活がどう変わるかについて解説します。老後の資金不安を少しでも解消できたら幸いです。
FINANCIAL FIELD編集部

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

【PR】株式会社アートネイチャー

おすすめポイント

・自毛になじむ自然な仕上がり
・気になる部分だけのピンポイント対応OK
初めてでも安心のカウンセリング体制

65歳以上の単身無職世帯の家計の実態

総務省のデータによると、65歳以上の単身無職世帯の月々の消費支出額は約14万9000円です。一方、厚生年金保険(第1号)の受給者の平均年金月額は約14万5000円と、消費支出額よりもわずかに少ない状況です。
 
不足分は月4000円、年間で4万8000円となります。仮に65歳で退職して年金の受給を開始した場合、65歳の平均余命(男性約19年、女性約24年)を基に考えると、男性の場合は19年間で91万2000円、女性は24年間で115万2000円足りなくなる計算です。
 
この不足分を補えるだけの十分な貯金がない場合、65歳以降も働くということが選択肢となるでしょう。
 

シルバー人材センターでの仕事内容は?

シルバー人材センターとは、定年退職後の高年齢者が地域での仕事や社会奉仕活動を通じて、生きがいのある生活が送れるように支援する公益社団法人です。高年齢者はシルバー人材センターに登録することで仕事を紹介してもらえ、収入を得ることができます。シルバー人材センターでは、地域によって差はありますが、月に5万円ほどの収入が得られるとされています。
 
紹介される仕事はさまざまで、例えば技術分野では自動車の運転や学習教室の講師、技能分野では大工仕事やペンキ塗り、事務分野では一般事務や経理事務、管理分野では建物や施設の管理業務などがあります。
 
ただし、紹介される仕事内容はセンターによって、また時期によって異なります。実際に住んでいる地域のシルバー人材センターに問い合わせて、どのような仕事があるのかを確認してみてください。
 
シルバー人材センターで働くためには、会員登録が必要で、自治体によって会費が異なります。会員資格は60歳以上で健康で働く意欲のある人に与えられており、年齢制限はありません。そのため、70代や80代の人でも入会することができます。
 

【PR】株式会社アートネイチャー

おすすめポイント

・自毛になじむ自然な仕上がり
・気になる部分だけのピンポイント対応OK
初めてでも安心のカウンセリング体制

年金受給額に月5万円をプラスしたらどんな生活ができる?

見てきた通り、65歳以上の単身無職世帯の年金額は消費支出額よりも4000円少ないですが、そこに月5万円の収入が加わるとなれば、不足分が埋まるだけでなく、収支がプラスに改善します。これにより、生活にもゆとりが出るでしょう。
 
厚生年金保険(第1号)の受給者の平均年金月額である約14万5000円を得ている場合と、そこに月5万円が追加された約19万5000円を得ている場合とで、毎月の「食費」「光熱・水道」「教養・娯楽」として支出できる金額がどれくらい変わるかシミュレーションしてみます。総務省の家計調査報告における、65歳以上の単身無職世帯の家計収支の費目割合を基に計算します。

【約14万5000円を得ている場合の月の消費支出】

●食費(28.2%):4万890円
●光熱・水道(9.7%):1万4065円
●教養・娯楽(10.4%):1万5080円

【約19万5000円を得ている場合の月の消費支出】

●食費(28.2%):5万4990円(+1万4100円)
●光熱・水道(9.7%):1万8915円(+4850円)
●教養・娯楽(10.4%):2万280円(+5200円)

このように、食費や教養・娯楽などに使える金額が増えることで、物理的な部分だけでなく、精神的にも安定した老後生活を送ることができそうです。シルバー人材センターで得られる月5万円の追加収入は、老後の不安を軽減し、生活の質を向上させる要素となるでしょう。
 

老後の資金不安を乗り越えるためにできること

老後の資金不安を乗り越えるためには、貯金だけでなく、働くことで収入を得ることも効果があります。例えば、シルバー人材センターなどで働くことで、年金だけでは足りない部分を補い、生活にゆとりを持たせることができます。
 
しかし、シルバー人材センターでの仕事を得るには「健康であること」が非常に重要です。老後に向けて、体調をしっかりと管理することも大切です。
 

出典

総務省統計局 家計調査報告 [家計収支編] 2024年(令和6年)平均結果の概要
厚生労働省年金局 令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況
公益社団法人全国シルバー人材センター事業協会 入会を希望される方は
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

  • line
  • hatebu
【PR】 SP_LAND_02
FF_お金にまつわる悩み・疑問