「サービス付き高齢者向け住宅」への入居を考えているという母。「月額20万円」と言われたそうですが、「相場」はどのくらいなのでしょうか?
そこでこの記事では、サービス付き高齢者向け住宅を利用する際にかかる費用について解説します。費用を払えない場合の対処方法もご紹介するので、入居を検討している方やそのご家族はぜひ参考にしてください。
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サービス付き高齢者向け住宅とは
サービス付き高齢者向け住宅は、60歳以上または要支援・要介護認定者などを対象に、都道府県が登録を実施している施設です。施設の事業者が住居の情報を開示することで、住居希望者はニーズに合った住まいを選べます。
住宅はバリアフリー構造で、サービス内容は安否確認や生活相談などが受けられます。入居の相談は地域包括支援センターや市区町村の窓口、全国有料老人ホーム協会などで可能です。
ただし、サービス付き高齢者向け住宅にはさまざまなタイプがあり、利用できるサービスが異なる場合もあるため事前に確認しておくとよいでしょう。
サービス付き高齢者向け住宅の相場
サービス付き高齢者向け住宅の入居費用は、家賃と共益費、サービス費込みで平均10万7000円/月とされていますが、費用は地方や大都市によって異なります。国土交通省が発表している資料によると、地方圏の入居費用は平均で8万9000円、大都市圏で12万5000円となっているようです。
介護保険制度のサービスを利用する際は、別途費用がかかり、自己負担額は1〜3割程度です。さらに、入居時には家賃の1~3ヶ月分の初期費用がかかるといわれています。
サービス付き高齢者向け住宅の費用を支払えない場合
ここからは、サービス付き高齢者向け住宅の入居にかかる費用を支払えない場合の対処方法を紹介します。
生活保護を受ける
厚生労働省によると、生活保護は「資産や能力等すべてを活用してもなお生活に困窮する方に対し、困窮の程度に応じて必要な保護を行い、健康で文化的な最低限度の生活を保障し、その自立を助長する制度」です。
生活保護は調査したうえで問題がなければ受給でき、指定の介護機関でサービスを受けられます。ただし、生活保護を受けながら入居できるサービス付き高齢者向け住宅は多くはないようなので、入居したいサービス付き高齢者向け住宅が生活保護受給者を受け入れているか、事前に確認が必要です。
訪問介護を検討する
訪問介護は本人や家族で対応が難しい場合に、自宅にて入浴や排せつ、食事や家事などのサポートを受けられる介護サービスです。自宅にいながらサービスを受けられ、サービス付き高齢者向け住宅より費用をおさえられるといわれています。
ただし、介護レベルによってサービス内容なども異なるため、事前に確認しておくとよいでしょう。
サービス付き高齢者向け住宅の相場は地域によって異なる
サービス付き高齢者向け住宅にかかる費用は、月額10万7000円が平均ですが、地方圏や大都市圏によって異なります。地方圏の場合は平均で月額8万9000円、大都市圏の場合は12万5000円だと分かりました。
利用の際は、月額料金以外にも初期費用がかかるようなので、事前に確認が必要です。サービス付き高齢者向け住宅にかかる費用が足りない場合は、生活保護や訪問介護を検討するのもよいでしょう。ただし、利用条件を満たさなかったり、受け入れ対象にならなかったりする場合があるため、注意が必要です。
出典
国土交通省 情報提供 サービス付き高齢者向け住宅の現状等
厚生労働省 生活保護制度
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー