定年後に「警備員」の仕事をしようかと考えています。年金の足しにできればと思うのですが、月どれぐらい稼げるのでしょうか?
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目次
公的年金だけでは、生活費が2万円以上足りない
定年後に仕事をしなかった場合、どのような生活状況になるのでしょうか。
表1
引用:家計調査報告 〔 家計収支編 〕 2024年(令和6年)平均結果の概要
表1によれば、65歳以上の夫婦のみの無職世帯の場合、生活費は毎月28万6877円が必要です。しかし、収入が25万2818円のため、3万4058円が不足しています。
表2
引用:家計調査報告 〔 家計収支編 〕 2024年(令和6年)平均結果の概要
表2によれば、65歳以上の単身無職世帯の場合、生活費は毎月16万1933円が必要です。しかし、収入は13万4116円のため、2万7817円足りません。
無職世帯は、公的年金が主な収入源です。公的年金以外の収入が見込めない方は、毎月2万円以上のお金が不足します。すなわち、定年後に公的年金だけで生活するのは難しく、仕事をする必要があることが分かります。
警備員の平均給与額はどれくらい?
警備員の仕事は、短期バイトから長期で働ける求人までさまざまなものがあるため、ライフスタイルに合わせて働けるのが特徴です。もし定年後に警備員として働いた場合、どれくらい稼げるでしょうか。
厚生労働省のホームページによると、警備員の給与平均額は以下の通りです。
・所定内給与額月額:22万7500円
・所定内給与額時給:1351円
・年間賞与等特別給:38万6300円
公的年金だけでは不足する生活費をまかなうには、パート労働者の場合、月に20時間以上の勤務が必要です。
収入を上げるには?
長い会社員生活を終えたのに「また働くの?」と不安になる方もいるかもしれません。警備員の収入を上げることで、働く時間を少なくしつつ、生活費分の収入が得られるようになります。警備員の収入を上げる方法4つを紹介します。
仕事に生かせる資格取得をする
警備員の収入を上げる方法1つ目は、警備員の仕事に関係する資格を取得することです。 資格を取得すると、仕事の幅が広がるのはもとより、資格手当がもらえる可能性があります。 警備員の業務に関係する資格は、以下のとおりです。
・警備業務検定:警備の業務を行う際の、基本的知識やスキルを証明する資格
・警備員指導教育責任者:警備員の指導や教育を行うための資格
・機械警備業務管理者:機械を使って警備する際に必要な資格
いずれも国家資格です。業務内容やキャリアプランに合わせて、資格取得を目指してみましょう。
勤務地を変える
警備員の収入を上げる方法2つ目は、勤務地を変えて主要都市圏で働くことです。地方よりも主要都市圏で働くほうが、警備員の収入はアップします。
例えば、東京都の警備員の時給は1246円~1534円ですが、茨城県は1049円~1100円です。主要都市は、警備が必要な施設やイベントが多いため、警備員の給与が高いようです。勤務地に制限がない方や、主要都市にアクセスしやすい居住地の方は、給与のいい勤務地を選びましょう。
経験年数を増やす
警備員の収入を上げる方法3つ目は、経験年数を増やして、仕事の幅を広げることです。経験年数が増えると、仕事の幅が広がっていくため、給与も上がる可能性があります。
ただし、パート勤務の場合は、経験年数が増えても昇給しないこともあります。昇給制度があるか否か、事前に確認しておきましょう。
給与や研修体制が充実している企業へ就職する
警備員の収入を上げる方法4つ目は、給与や研修体制が充実している企業へ就職することです。警備会社によっても給与は異なります。そのため、給与水準が高い大手企業に就職すると、給与は上がります。
また、警備会社によってはスタッフ研修やフォロー体制もさまざまです。定年後、初めて警備の仕事をするときは、フォロー体制が充実していると安心して仕事ができます。給与や研修体制が充実している企業を探してみましょう。
警備員の仕事で、年金の足しを作ることは可能! 収入を上げて余裕のある老後生活を目指せる
前述の資料によると、老後資金は公的年金の収入だけでは毎月2万円以上足りなくなることが分かりました。そのため、定年後も働く必要があります。警備員は、月20時間以上働くと、年金の足しになるようです。
しかし、定年後も働き続けることに対して不安を感じる方もいるでしょう。少しでも効率よく収入を得られるように、今回紹介した、収入アップの方法を参考にして、時間とお金に余裕のある老後生活を過ごしましょう。
出典
総務省「家計調査報告 〔 家計収支編 〕 2024年(令和6年)平均結果の概要」
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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