52歳で貯蓄「2800万円」のわが家。夫が早期退職して「アルバイトでゆっくり過ごしたい」とのことですが、私もパートで「月18万円」稼いでいるので大丈夫でしょうか?

配信日: 2025.06.10

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52歳で貯蓄「2800万円」のわが家。夫が早期退職して「アルバイトでゆっくり過ごしたい」とのことですが、私もパートで「月18万円」稼いでいるので大丈夫でしょうか?
これまでしっかりと働いてきて貯蓄も十分にある場合、働くペースを落としてゆっくりしたいと考える人もいるでしょう。
 
とはいえ、実際に夫から仕事を早期退職してアルバイトで生計を立てると言われると、「大丈夫かな?」と心配になる人もいるかもしれません。
 
本記事では52歳の時点で貯蓄が2800万円ある夫婦が、夫と妻それぞれパートで月18万円稼ぐ場合、問題なく生活できるのかや、早期退職の注意点について解説します。
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夫婦の収入合計が「月36万円」ならやっていける?

夫が会社を退職した後もアルバイトで妻と同じ月18万円稼いだ場合、世帯収入は月に36万円です。一方、総務省の家計調査(2024年)によると、2人世帯の平均的な消費支出はおよそ月30万円です。
 
そのため、一見すると「月に36万円稼ぐのであれば、生活は大丈夫」と考えるかもしれません。ただし、この「月30万円」はあくまで平均であり、実際にはこの金額よりも低い家庭もあれば、高い家庭もあります。
 
例えば、住居費は持ち家の家庭も含むため月に約1万8000円の前提です。夫婦2人で都心の賃貸に住む場合、1LDKや2DKクラスで10万円以上するのは珍しくありません。月36万円の収入の場合、持ち家などで十分やっていける場合もあれば、賃貸で厳しい場合もあるでしょう。
 

貯蓄2800万円は手を付けずにすむ?

本記事の場合、毎月の収支が多少赤字だったとしても、貯蓄2800万円があります。そのため、多少の赤字であれば、十分貯蓄も含めて生活は可能です。
 
例えば、毎月2万円の赤字が発生し続けている場合でも、赤字額は年間で24万円、30年間で720万円ですので、貯蓄の範囲内に収まります。
 
ただし、ときには突発的な大きな支出がある点も考慮すべきです。車の買い替えや修理、持ち家のリフォーム、子どもへの支援(結婚など)、旅行、医療費など、具体的にどれくらい自分の生活で発生するのかを考えることが大切です。
 
毎月の収支に加え、どれくらい突発的な支出があるのかも会社を辞める前にしっかりと想定しておきましょう。
 

早期退職の注意点

早期退職を検討する際には、単に「収支が合うかどうか」だけでなく、いくつかの注意点があります。
 

将来の年金受給額

会社を辞めると、場合によっては国民年金への切り替えが発生します。国民年金に切り替わった場合、基本的には会社員として働き続けた場合よりも将来の年金受給額は下がります。
 
また、アルバイト先で厚生年金に入れたとしても、これまでよりも収入が下がれば、将来受け取れる年金受給額も減額されます。
 

雇用の不安定さ

アルバイトは正社員と比べると収入が不安定になりやすい面があります。現状は生活に問題はなくても、50歳代後半、60歳代と年齢が進むと、働ける場所も限られてくるかもしれません。
 
「夫婦で月36万円」も必ずしも確約されているわけではない点は認識しておきましょう。
 

年金受給までのブランク

公的年金は原則65歳から受給でき、現在は希望すれば現状の会社で65歳まで働けます。ただし、会社を辞めた場合、65歳までの間の生活費を捻出する必要があります。もちろん、アルバイトで65歳まで働けるかもしれませんが、その保証はどこにもありません。
 

まとめ

貯蓄が2800万円あり、夫婦の収入が合計で月36万円確保できるのであれば、多くの場合は生活できそうです。とはいえ、住居費や突発的な支出を考慮すると、100%誰もが安心とは言い切れません。
 
早期退職をする場合、家計の見通しを長期スパンで確認したうえで、夫婦で丁寧に話し合いながら進めていきましょう。
 

出典

総務省 家計調査 2024年
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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