老人ホームは「月20万円以上」かかるって本当ですか? 年金だけでは老人ホームに入所するのは無理ではないでしょうか?

配信日: 2025.06.23 更新日: 2025.10.21
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老人ホームは「月20万円以上」かかるって本当ですか? 年金だけでは老人ホームに入所するのは無理ではないでしょうか?
老人ホームを検討している方の中には、「月20万円以上かかるって本当? 」「年金だけでは無理では? 」といった不安を抱える方も多いのではないでしょうか。
 
本記事では、施設ごとの費用の実態から、年金収入でどこまで賄えるか、さらに年金だけで足りない場合の対策や補助制度について、実例やデータに基づいてわかりやすく解説します。入所を考えるうえで、安心して判断できる情報をお届けします。
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老人ホームには本当に「月20万円以上」かかるの? 実態を把握しよう

老人ホームの費用は主に「初期費用(入居一時金等)」と「月額費用」の2種類があります。
 
・公的施設(特別養護老人ホーム、老健、ケアハウス等)
月々5〜20万円程度。特に特別養護老人ホームは10〜15万円が目安となる場合が多いです。
 
・民間施設(有料老人ホーム等)
月額費用は10〜100万円程度の幅があり、特に設備や立地が良い施設は高額になる傾向があります。ただし、月額15万円以下の有料老人ホームも多く存在します。
 
したがって、『月20万円』を超えるケースは特に民間の高品質施設で一般的です。一方、公的施設(特に特別養護老人ホーム)であれば、月額10〜15万円が平均的な目安となりますが、施設や地域によっては5万円台から利用できる場合もあります。

 

年金だけで老人ホームに入れる? どんな施設が現実的?

日本年金機構によると、令和7年4月時点での、厚生年金(国民年金を含む)の受給額は23万2784円、国民年金の平均受給額は6万9308円です。
 
・公的施設(特別養護老人ホーム等)
初期費用不要、月額5~15万円が一般的
 
・公的サービス付き住宅(サービス付き高齢者住宅など、医療対応型)
月額7~15万円程度、医療対応が受けられる場合が多い
 
・ケアハウス(軽費老人ホーム)
月額5〜10万円程度、比較的自立した高齢者向け
 
年金収入だけで十分に賄える可能性があるのは、公的施設に限られることが多く、民間施設などでは年金+αの収入や貯蓄が必要になるケースが多数です。

 

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年金だけでは足りない場合の費用対策と補助制度

年金収入だけではまかないきれない場合でも、以下のような制度や方法を使えば負担を軽減できます。
 
・特定入所者介護サービス費
食費や居住費の軽減制度があり、住民税非課税者などが対象
 
・高額介護サービス費
介護保険対象サービスの費用が高額になったとき、一定額を超える分は払い戻される
 
・生活保護
収入・資産が限られる場合、公的施設でも大幅に負担軽減が可能
 
・在宅介護と併用する方法
在宅ケアの平均費用は約4.8万円が目安とされることが多い(要介護度やサービス内容によって異なる)、デイサービスなどの活用も有効
 
・世帯分離や自治体独自の助成
住民票を分離することで介護費負担が減るケースや、市区町村の独自支援も利用可能
 
さらに、複数の制度を組み合わせたり、住宅のリースバックや民間介護保険を活用したりすることで、支出の上振れに備えられます。

 

年金+補助で、無理なく入所するために必要な対策

老人ホームの月額費用は『公的施設(特別養護老人ホーム等)』で5〜20万円、『民間(有料老人ホーム等)』では10〜60万円と幅があります。特に都市部や高級施設では月額20万円以上も珍しくありませんが、地方や郊外では10万円台前半の施設も多く見られます。
 
厚生年金のみであれば、公的施設に入所できれば費用を賄える可能性がありますが、民間施設の場合は年金+αの収入や貯蓄が必要になることが一般的です。年金だけで足りない場合は、特定入所者介護サービス費、高額介護サービス費、生活保護などの公的補助を活用したり、在宅介護を併用したりすることで支出を抑える方法があります。
 
まずは、自身や家族の年金収入を正確に把握し、希望する施設の月額費用と比較して差額を明確にして対策を立てましょう。

 

出典

日本年金機構 令和7年4月分からの年金額等について
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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