実際のところ「老後資金」はいくらくらい必要なのでしょうか?やはり「年金」だけでは生活できませんか?
本記事では、老後資金はいくら必要なのか、老後資金を効率よく貯金するポイントなどを解説します。
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令和6年の水準で必要な老後資金は「1200万円以上」
令和6年の水準で必要な老後資金の目安は、1200万円以上といわれています。
総務省統計局「家計調査報告(家計収支編)2024年(令和6年)平均結果の概要」図1 65歳以上の夫婦のみの無職世帯(夫婦高齢者無職世帯)の家計収支 ‐2024年‐によると、可処分所得22万2462円に対し、消費支出が25万6521円となります。つまり、毎月3万4059円不足が生じる計算です。
また、仮に老後を30年として計算すると、3万4059円×12ヶ月×30年=1226万1240円の老後資金が必要となるケースも考えられます。
モデル世帯の標準的な年金額は「23万2784円」
平均的な収入で40年間就業した場合に受け取れる年金は、夫婦2人の老齢基礎年金を含めた標準額で23万2784円です。令和6年の水準における消費支出(25万6521円)を考えると、年金だけで生活していくのは厳しいかもしれません。したがって、今から老後資金を貯蓄しておくことが重要になるでしょう。
ここからは、老後資金を効率的に貯蓄するポイントを解説します。
老後資金を効率よく貯めるポイント
老後資金を効率よく貯めるには、3つのポイントがあります。
ポイント(1):日頃の家計管理を大切にする
日頃から家計管理を行うことは、重要なポイントといえるでしょう。なぜなら、家計に余裕がなければ貯金や投資にお金をまわせないためです。
なかでも、「固定費の見直し」「保険の見直し」「ローンの借り換え」などが特に効果的です。家計管理を行う際には、まず家計簿をつけて収支を把握することから始めるとよいでしょう。
収入・支出・貯金額がいくらなのか把握することが重要であるため、現金だけでなくカード支払いや口座引き落としなども含めて管理します。スマートフォンの操作に慣れている場合は、無料の家計簿アプリを利用するのもおすすめです。
ポイント(2):長期投資で複利効果を狙う
老後の資金形成では、長期的に投資を続けて複利効果を狙うことが大切です。
複利とは、資産運用で得た利益を元本と併せて次の投資に反映させる仕組みをいいます。利益を再投資し、かつ長期的に運用することで、資産をより増やせる可能性があります。そのため、老後資金を貯金するために投資を行う際は、長期的な目線を持って続けてみましょう。
ポイント(3):ライフプランに合った無理のない貯蓄計画を立てる
老後資金を貯金することは大切ですが、ライフプランに合っていない無理な計画を立てるのは控えましょう。
例えば、自身や家族のライフイベントがある場合、予定外の出費が必要になるケースもあります。マイホームの購入や子育て、介護などの資金が必要となる時期には、貯金額を少なめに設定するなど、無理のない貯蓄計画を立てることが重要です。
まとめ
老後も余裕のある生活を目指すのなら、少しでも多く貯金をしておきたいものです。令和6年の水準では、必要な老後資金は「1200万円以上」といわれています。年金だけでの生活は難しい場合があるため、投資や貯金などを活用して、計画的に老後資金を備えておくとよいでしょう。
出典
総務省統計局「家計調査報告(家計収支編)2024年(令和6年)平均結果の概要」
日本年金機構 令和7年4月分からの年金額等について
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー