「年金15万円だけでは不安」という父。定年後は「シルバー人材センター」への登録を検討しているそうですが、報酬はどれくらいもらえるのでしょうか?

配信日: 2025.06.27 更新日: 2025.10.21
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「年金15万円だけでは不安」という父。定年後は「シルバー人材センター」への登録を検討しているそうですが、報酬はどれくらいもらえるのでしょうか?
シルバー人材センターとは、高齢者層の人に仕事を割り当てる組織です。
 
定年退職した後に、収入や生きがいを求めて登録をする高齢者は少なくありません。今回のケースでは、年金収入に不安を感じている人が登録を考えているようです。
 
しかし一般的な企業とは異なり、シルバー人材センターでの仕事では多くの収入をもらえないと考える人もいるでしょう。
 
本記事では、シルバー人材センターの概要をご紹介しつつ、収入や仕事内容などについて解説します。
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シルバー人材センターの概要

シルバー人材センターには、原則的に60歳以上の高齢者で、働く意欲があり健康的な人が入会できます。高齢者が地域における仕事に参加することで、高齢社会や地域社会へ貢献することを期待されています。
 

どんな仕事がある?

公益社団法人全国シルバー人材センター事業協会によると、シルバー人材センターにおける業務は、基本的に「臨時的かつ短期的又はその他の軽易な業務」です。
 
具体的には、以下のような作業が含まれることがあります。

●屋内外での軽作業(草取り・草刈り、工場での軽作業、チラシ配りなど)
●技能作業(大工作業、植木の伐採・剪定、建具の張り替えなど)
●家事サポート
●管理作業(駐車場管理、施設管理など)
●小売店での業務(レジ打ち、品出しなど)
●工場での軽作業(機械操作、箱詰めなど)

入会後に、高齢者へ仕事が割り当てられる形態は、「派遣」と「請負」の2種類です。
 
「派遣」の場合、発注者(企業や家庭など)はシルバー会員に対して指揮命令をします。適用される保険は労災保険です。一方「請負」の場合、シルバー会員は発注者からの指揮命令は受けません。適用される保険はシルバー保険です。
 

いくら収入をもらえる?

シルバー人材センターで働く場合、「派遣」形態での仕事だと、労働基準法にのっとった「賃金」が会員に支払われます。一方「請負」形態での仕事だと、「配分金」が支払われます。配分金は労働基準法の賃金とは異なり、最低賃金の要項が適用されません。
 
大津市のシルバー人材センターによると、月に8~10日就業すると、おおよそ3~5万円ほど稼げるようです。
 
ただし報酬は業務内容によって変動するため、人によって上下します。具体例として、埼玉県飯能市における業務と収入例をご紹介します。

派遣の場合

●派遣先による(最低賃金:時給1078円以上)

 

請負の場合

●草取り(約6時間):7700円~
●植木の剪定(約6時間):8800円~
●清掃(約6時間):7821円~
●駐車場管理(約3時間):3910円~

時給換算すると、1000円以上になる仕事が少なくないようです。
 

いくら収入があれば支出をカバーできる?

総務省統計局によると、65歳以上の無職世帯における平均支出は以下の通りです。

●夫婦のみの無職世帯:非消費支出3万356円、消費支出25万6521円
●単身無職世帯:非消費支出1万2647円、消費支出14万9286円

今回のケースに登場する「父」が仮に単身世帯と仮定した場合、平均データによれば合計で16万1933円ほどの支出があるかもしれません。
 
年金収入の15万円のみだと、1万円以上のマイナスが発生します。一方シルバー人材センターで毎月3~5万円の収入があれば、不足が発生しない可能性が高いでしょう。
 
老後資金に不安を感じている人にとって、シルバー人材センターでの労働は一つの選択肢になるかもしれません。
 

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シルバー人材センターでの報酬は月3~5万円程度

シルバー人材センターで働く場合、平均的に月3~5万円程度の報酬を期待できるようです。業務内容や就業スタイルによっては、さらに高い収入を得られるかもしれません。
 
業務はおおむね「臨時的かつ短期的又はその他の軽易な業務」になり、幅広い高齢者が就業できる可能性があります。
 
老後資金が気になる方は、年金収入や貯蓄、毎月の支出などを計算して、シルバー人材センターで不足分を捻出できないかシミュレーションしてみるといいでしょう。
 

出典

公益社団法人全国シルバー人材センター事業協会 シルバー人材センター事業のしくみ
総務省統計局 家計調査報告[家計収支編]2024年(令和6年)平均結果の概要(18ページ)
 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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