60代になってから通院費や子への出費などで「月10万円」は追加の支出があります。60代の月の支出は平均いくらですか?

配信日: 2025.06.28 更新日: 2025.10.21
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60代になってから通院費や子への出費などで「月10万円」は追加の支出があります。60代の月の支出は平均いくらですか?
60代に入ると、日々の生活費に加えて、子どもや孫に関連する支出が発生することが多くなります。
 
特に子どもの結婚式や出産祝いなどのイベントが重なると、ご祝儀や贈り物の費用がかさみ、生活費以外の出費が月10万円を超えることもあるかもしれません。
 
本記事では、政府の統計データを参照しながら、60代の平均的な消費支出について詳しく解説します。
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60代の平均消費支出

総務省統計局「厚生労働省 家計調査/家計収支編二人以上の世帯詳細結果表」の2024年調査データによると、60代の2人以上の世帯における平均消費支出は表1の通りです。
 
表1

消費支出(月あたり) 60~64歳 65~69歳
生活費 食料 8万5832円 8万8062円
住居 1万6491円 2万1284円
光熱・水道 2万4230円 2万4444円
家具・家事用品 1万3885円 1万3821円
被服及び履物 9343円 9002円
保健医療 1万5856円 1万8087円
交通・通信 5万462円 4万5594円
小計(生活費) 21万6099円 22万294円
その他の消費支出 教育費 6132円 1438円
教養娯楽費 2万9038円 3万268円
交際費 2万419円 2万1719円
仕送り金 6575円 3151円
こづかい 7092円 6554円
その他 2万6972円 2万7201円
小計(その他の消費支出) 9万6228円 9万331円
合計(月あたりの消費支出) 31万2330円 31万626円

出典:総務省統計局「厚生労働省 家計調査/家計収支編二人以上の世帯詳細結果表」を基に筆者作成
 
衣食住と密接にかかわる費用を生活費とすると、その金額は60~64歳で21万6099円、65~69歳で22万294円です。
 
そして、娯楽費や交際費といったその他の消費支出を合計すると、その金額は60~64歳で9万6228円、65~69歳で9万331円と、多くの金額が費やされていることが分かります。
 
生活費以外の支出が月10万円という状態は、平均値と比較すると、決して多すぎるとは言えないことが分かります。
 

年金だけで消費支出を賄うことは難しい

一方、日本年金機構「令和7年4月分からの年金額等について」によると、令和7年度の国民年金は一人あたり月額6万9308円、夫婦2人分の老齢基礎年金を含めた標準的な厚生年金は月額23万2784円となっています。
 
上記の年金平均受給額だけでは、表1の消費支出を賄えないことが分かります。
 
過去には「老後2000万円問題」が話題となりましたが、リタイア後も安心して暮らしていくためには資金が必要です。そのため、現役世代のうちから資産形成に取り組み、年金だけでは足りない金額を補っていくことが必要不可欠です。
 
また、60代以降の消費支出をおさえるために、支出項目に優先順位を付け、無理のない家計管理・節約を行うことも大切になります。
 
生活費以外の支出で最も大きな金額を占めている項目は、教養娯楽費です。その娯楽は本当に自分の生活を豊かにしてくれているのか、一度見直してみることもいいでしょう。
 

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60代の生活費以外の支出は平均9~10万円

60代においては、生活に必要不可欠な支出以外にも、娯楽費や交際費、仕送りなどに平均月10万円近くの支出が発生しています。
 
しかし、老後の年金だけで全ての支出をカバーすることは難しく、現役時代からの貯蓄や資産運用の検討のほか、60代以降の支出金額の抑制が必要です。
 
子どものライフイベント関連や冠婚葬祭の支出は避けられないケースが多いため、事前の備えが重要となるでしょう。
 

出典

総務省統計局 厚生労働省 家計調査/家計収支編二人以上の世帯詳細結果表 表番号3-2
日本年金機構 令和7年4月分からの年金額等について
 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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