年金のみで生活している友人が「住民税は非課税」と言っていました。そんなに少ない年金収入で生活できるのでしょうか?

配信日: 2025.07.12 更新日: 2025.10.21
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年金のみで生活している友人が「住民税は非課税」と言っていました。そんなに少ない年金収入で生活できるのでしょうか?
年金だけで生活している友人が「住民税はかかっていない」と言っているのを耳にして、住民税が非課税になるほど年金が少ない状態で、生活できるのか疑問に思ったことがある人もいるかもしれません。
 
本記事では、住民税が非課税になる年金収入の目安や、本当にその収入だけで生活できるのかを解説します。住民税が非課税になるほどの年金で生活できるのか気になる方は、参考にしてください。
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年金のみで生活している人が住民税非課税になる年収目安

年金で生計を立てている方のなかには、住民税が課されない方もいるでしょう。これは、「公的年金等控除」という仕組みにより、年金収入のうち一定額が控除され、控除後の所得金額が住民税の課税基準を下回る場合、住民税が課されないためです。
 
住民税は、前年の所得金額に応じて課税される所得割と、所得金額にかかわらず定額が課される均等割から成り立っています。所得金額が一定の基準より低い場合、この両方が免除され、結果として住民税が全額非課税となるのです。
 
その非課税となる年収のボーダーラインは、お住まいの自治体や年齢、扶養親族の有無などによって変わります。一例として千葉県千葉市の場合、年金のほかに収入のない単身者では、65歳以上の方であれば155万円以下、65歳に満たない方は105万円以下が非課税となる目安です。
 

住民税が非課税になるほどの年金で生活はできる?

では、住民税が非課税になるほどの年金収入で日々の暮らしを維持することは可能なのか見ていきましょう。ここでは住民税がかからない年収として、前述の65歳以上単身世帯で年収155万円のケースで考えてみます。
 
総務省統計局の「家計調査報告[家計収支編]2024年(令和6年)平均結果の概要」によると、65歳以上の単身無職世帯の支出は月平均16万1933円でした。支出の内訳は、以下の通りです。
 

・食料:4万2085円
・住居:1万2693円
・光熱、水道:1万4490円
・家具、家事用品:6596円
・被服および履物:3385円
・保健医療:8640円
・交通、通信:1万4935円
・教育:15円
・教養娯楽:1万5492円
・そのほかの消費支出(諸雑費、交際費など):3万956円
・非消費支出(直接税、社会保険料):1万2647円

 
この平均的な生活を1年間続けると、合計で194万3196円が必要になります。この金額を今回の非課税ラインの年収と比較すると、年金だけでは生活費をまかなえず、暮らしを維持するのは厳しいといえるでしょう。
 

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住民税が非課税になるほどの年金収入で生活するのは厳しい可能性がある

年金収入のみで住民税が非課税となる年収目安は、居住地や年齢、扶養親族の有無などによって変わります。
 
例えば千葉県千葉市の場合では、65歳以上単身者で155万円以下、65歳未満単身者で105万円以下が目安となります。税負担がないことは大きな利点に思えますが、その収入レベルでは安定した生活を送ることが困難になるかもしれません。
 
総務省統計局のデータが示すように、高齢単身無職世帯の平均的な年間支出(約194万円)は、上記の非課税ラインの年収を大きく上回っており、毎年数十万円の赤字が発生する計算になります。
 
安定した老後生活を送るためにも、収入と支出の実態を正しく把握し、必要に応じて支出の削減や年金以外の収入源の確保を検討するなど、早めの対策をとることが重要でしょう。
 

出典

千葉市 千葉市よくある質問と回答 年金収入に対する市民税・県民税が非課税となる目安はいくらですか。
総務省統計局 家計調査報告[家計収支編]2024年(令和6年)平均結果の概要 II 総世帯及び単身世帯の家計収支 <参考4> 65歳以上の無職世帯の家計収支(二人以上の世帯・単身世帯) 表2 65歳以上の夫婦のみの無職世帯(夫婦高齢者無職世帯)及び65歳以上の単身無職世帯(高齢単身無職世帯)の家計収支 -2024年-(19ページ)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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