「離れて暮らす母が心配…」でも仕事は辞められない!「有料老人ホーム」と「サービス付き高齢者向け住宅」、「費用」で選ぶならどちらがいいですか?

配信日: 2025.07.13 更新日: 2025.10.21
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「離れて暮らす母が心配…」でも仕事は辞められない!「有料老人ホーム」と「サービス付き高齢者向け住宅」、「費用」で選ぶならどちらがいいですか?
「離れて暮らす母が心配。でも私はフルタイム勤務で頻繁に通えない……」そんな思いから、民間の老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)を検討する人も少なくありません。
 
ただ、施設の種類が多く、費用やサービスの違いがわかりにくいのも事実です。今回は、「介護付き」「住宅型」「サ高住」の3つの民間施設について、費用面を中心に比較して紹介します。
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まず押さえておきたい、3つの施設の違い

民間が運営する高齢者向けの施設には、「介護付き有料老人ホーム」「住宅型有料老人ホーム」「サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)」などがあります。
 
いずれも高齢者の暮らしを支える住まいですが、介護サービスの内容や提供方法に大きな違いがあります。それぞれの特徴を簡単にまとめると、次の通りです。

●介護付き有料老人ホーム:食事・生活支援・介護サービスなどがセット。介護職員が常駐し、要介護度が高い人にも対応。
 
●住宅型有料老人ホーム:生活支援中心。介護が必要な場合は、地域の訪問介護などを利用。
 
●サービス付き高齢者向け住宅(サ高住):基本は見守りと生活相談のみで、原則として介護福祉士等のケア専門職が日中常駐。食事の提供などがあるケースも。介護は別契約。

尚、施設によっては「自立・要支援向け」「要介護・認知症重視型」など、入居対象の健康状態に応じた専門性を打ち出しているところもあります。
 
同じ「高齢者向けの住まい」でも、どこまで施設が対応してくれるか、どこからは自分(や家族)で手配が必要なのかという点が、選ぶ上での大きなポイントになります。
 

費用はどれくらい?初期費用と月額費用を比較

ここでは、厚生労働省の調査を基に、民間の高齢者向け施設にかかる一般的な費用を紹介します。地域や施設によって「大きな差」はありますが、おおよその目安としてご紹介します。
 
表1

施設名 初期費用 月額費用(平均)
介護付き有料老人ホーム 0円~数千万円 約26.1万円
住宅型有料老人ホーム 0円~数百万円 約11.8万円+介護費
サービス付き高齢者向け住宅 敷金分(数十万円程度) 約15.4万円+介護費

※厚生労働省「地域包括ケアシステムにおける高齢者向け住まいについて」を基に筆者作成
 
単純に月額費用だけを比較すると住宅型が低く見えますが、これはあくまで介護サービスを含まない基本料金です。要介護度が高くなるにつれて、外部サービス費用が増加し、介護付きより総費用が高くなるケースもあります。
 
また、施設での介護費用は、介護保険によって1〜3割の自己負担になります。原則は1割ですが、所得によっては2割・3割負担になることもあります。
 

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「うちの親にはどっち?」費用で選ぶ3つの視点

どの施設が合っているかは、親の現在の健康状態と、将来どれくらい介護が必要になりそうかを見極めることがポイントです。
 
すでに介護が必要で、今後も重度化する可能性があるなら、介護サービスがすべて含まれ、支出が安定している「介護付き有料老人ホーム」が向いているかもしれません。介護費の多くが施設内で完結するため、月々の支出が大きく変動しにくいのが特徴です。
 
反対に、まだ元気で身の回りのことができるなら、生活支援がありつつ、必要に応じて外部サービスを追加できる「住宅型有料老人ホーム」が選択肢に入ります。月額は抑えられますが、将来の介護費によって総額が大きくなる可能性もあります。
 
そして、初期費用を抑えたい、自由な暮らしを維持したいという場合は、「サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)」も検討できます。外出や自炊が可能な施設も多く、自由度は比較的高めです。
 
ただし、介護度が上がると外部サービスの利用が増え、結果的に支出がふくらむこともある点に注意が必要です。
 

後悔しない施設選びの第一歩

今回紹介した3つのタイプは、民間が提供する高齢者向け住まいの代表例です。ほかにも、さまざまな施設があります。親の状態や希望に応じて、幅広い選択肢から検討してみることが大切です。
 
元気なうちに冷静に情報を集め、親子で将来について話し合っておくと安心です。選択肢があるうちに、一緒に施設の見学に行ってみるのもよいでしょう。
 

出典

厚生労働省 地域包括ケアシステムにおける高齢者向け住まいについて
厚生労働省 有料老人ホームの類型
厚生労働省 サービス付き高齢者向け住宅について
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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