夫婦2人、月の「年金収入」は「22万円」です。「ゆとりある老後」は可能ですか?リアルな生活費の内訳と生活費以外に必要な支出は?

配信日: 2025.07.27 更新日: 2025.10.21
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夫婦2人、月の「年金収入」は「22万円」です。「ゆとりある老後」は可能ですか?リアルな生活費の内訳と生活費以外に必要な支出は?
「老後は経済的にゆとりのある生活を送りたい」と願う人もいるでしょう。
 
しかし、年金収入のみで実際にゆとりある老後を送ることができるのか、不安に感じることもあるかもしれません。
 
本記事では、夫婦2人の老後の生活に必要な生活費や、生活費以外に必要なお金について確認し、月22万円の年金収入で足りるかどうかをご紹介します。
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夫婦2人の老後に必要な生活費

総務省統計局の「2024年家計調査(家計収支編)」によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯における1ヶ月の平均消費支出は25万6521円、直接税や社会保険料などの非消費支出を含めると28万6877円です。内訳については、表1のようになっています。
 
表1

項目 金額
食料 7万6352円
住居 1万6432円
光熱・水道 2万1919円
家具・家事用品 1万2265円
被服および履物 5590円
保健医療 1万8383円
交通・通信 2万7768円
教養娯楽 2万5377円
その他の消費支出 5万2433円
非消費支出 3万356円

出典:総務省統計局「2024年家計調査(家計収支編)」を基に筆者作成
 
金額として特に大きいのは「食費」と「その他の消費支出」でしょう。「その他の消費支出」には交際費や仕送り金など、表1内の食料から教養娯楽に分類されない支出が含まれています。
 

生活費以外に必要な老後のお金

老後は上記でご紹介した生活費以外にも、さまざまな費用が必要になる可能性があります。
 
例えば、持ち家に住んでいる場合は老朽化した部分を修繕したり、状況によってはバリアフリーリフォームが必要になったりすることもあるかもしれません。また、子どもたちと二世帯同居することになり、リフォームが必要になるケースもあるでしょう。
 
また、高齢になるといつ入院費や介護費が必要になるか分からないため、そのための費用も考えておいた方がよいでしょう。介護サービスを利用するほか、施設に入らなければならなくなる可能性もあります。さらに、家族に負担をかけないよう、自分たちの葬儀費用やお墓の費用も準備しておきたいという人もいるかもしれません。
 
そのような費用のことも考えたうえで、老後いくらあれば安心なのか計算しておくことをおすすめします。
 

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「月22万円」の年金収入のみでゆとりのある生活はできる?

今回の事例では「夫婦2人分の月の年金収入が22万円」ということですが、65歳以上の夫婦のみの無職世帯における消費支出と非消費支出の合計は28万6877円なので、月6万6800円以上不足する計算になります。
 
仮に、夫婦2人とも65歳から年金をもらい始めて90歳まで生きたとすると、生活費だけで合計2000万円以上が不足することになるでしょう。生活費以外にかかる費用のことも考えると、さらに多くの資金が必要になります。そのため、収入が年金だけでは老後の生活が厳しくなるかもしれません。
 
今回は「ゆとりある老後は可能なのか」ということですが、このままでは難しいと考えられます。
 
定年までに十分な額をためられなかった場合は、退職金を老後資金に充てたり、年金をもらいながら働いたりすることも検討した方がよいかもしれません。
 

月22万円の年金収入のみでは月6万円以上不足する可能性がある

65歳以上の夫婦のみの無職世帯における1ヶ月の消費支出と非消費支出の合計は28万6877円なので、月22万円の年金収入のみでは月6万6800円以上不足する可能性があります。90歳まで生きると仮定すると、夫婦2人で生活費だけでも2000万円以上足りなくなる計算です。
 
老後は自宅のリフォーム費用や入院費・介護費など、生活費以外にもさまざまな費用がかかる可能性があるため、ある程度ゆとりのある老後を迎えるためには貯金を殖やしておく必要があります。
 
退職金を老後資金に充てたり、定年後も働き続けたりすることも検討してみるとよいでしょう。
 

出典

総務省統計局 家計調査報告 家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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