「退職金専用」の優遇金利定期預金とは?退職金「1500万円」を預けると、通常の定期預金と比べてどれくらい利息が増えるの?
今回は、退職金専用の定期預金の概要や通常の定期預金との金利や利息の差、また退職金専用の定期預金に預けるときの金額の決め方などについてご紹介します。
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退職金専用の定期預金とは
退職金専用の定期預金とは、定期預金の中でも、退職金向けのキャンペーンを実施しているものを指します。
金融機関によってキャンペーン内容は異なるため、自身の目的にあったところを選ぶようにしましょう。金融機関によって上限額が異なるので、退職金を全額預けたい場合は、自身の利用する金融機関がいくらまで対応しているかは確認した方がいいでしょう。
例えば、金融機関3社では、同じ退職金向けの定期預金キャンペーンでも、利用できる金額の条件には以下のような違いがあります。
・A社:1000万~5000万円以下
・B社:30万円以上
・C社:申込総額が50万円以上(運用商品によって変動する)
金融機関の中には、1000万円以上でないと預けられない、預ける期間が決まっているなどの条件を満たす必要があるため、確認しておきましょう。
自分の利用している金融機関で退職金の定期預金ができない場合は、別の金融機関で口座を開くことで退職金向けの定期預金を利用できる場合があります。退職金を定期預金に預けると決めている場合は、上限額以外の条件もよくチェックしておきましょう。
通常の定期預金と比較すると預けたときの利息の差はどれくらい?
今回は、A社で退職金向けの金利優遇プランを利用して定期預金を利用した場合と、通常の円定期預金で預けた場合で利息がいくら変わるかを比較しましょう。条件は以下の通りです。なお、金利は2025年7月30日現在のものになります。
・預ける期間は3ヶ月で90日とする
・退職金1500万円全額を預ける
・退職金向けの定期預金は年利が1.5%
・通常の円定期預金は年利が0.25%
・利息は税引き後の金額を比較
まず、退職金向けのプランで3ヶ月預けた場合の利息額は「1500万円×1.5%×90日/365日」でおよそ5万5479円です。利息にかかる税金は20.315%(所得税15.315%+地方税5%)なので、税引き後の利息額は4万4209円になります。
一方、通常の円定期預金で1500万円を年利0.25%で預けると「1500万円×0.25%×90日/365日」で利息がおよそ9246円です。税金を引くと、利息は7368円になります。
退職金の金利優遇プランを利用した場合と比較すると、3万6841円の差です。
退職金の使い方が決まっておらず、できるだけ有効活用したいと考えている場合は、定期預金も選択肢の一つといえるでしょう。
退職金の運用額の決め方
退職金向けの定期預金では、利息額が通常の定期預金よりも多く受け取れることから、老後の資金づくりとしてよい方法といえるでしょう。ただし、必ずしも定期預金を選べばよいというわけではありません。
例えば、退職後すぐに旅行や趣味にお金を使うなど、使用用途があらかじめすべて決まっている場合は、定期預金をする必要はありません。
また、全額を定期預金に預ける必要はなく、一部を非常時用のお金として、手元に残しておくことも検討しましょう。一部を残しておくことで、何かあったときに生活費に影響を与えずに費用をねん出できます。
老後のライフプランも考慮して、運用金額を決めることが大切です。
普通の定期預金より金利が1%以上高くなる場合もある
退職金専用の定期預金は、高額になりやすい退職金をまとめて預けられる金利優遇プランです。通常の定期預金と比較して、金利が1%以上高くなるケースもあります。
今回の例だと、3ヶ月預けたときの利息額は3万6481円の差になりました。
一方で、老後のライフプランによっては全額を預ける必要がないケースもあります。非常用や旅行用など、一部を預けずに取っておくことで、急にお金が必要になっても生活費に影響を与えずに済むでしょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー