定年後の再就職先として「ビルメンテナンス」の仕事を考えています。就業者の「年収」や「平均年齢」はどのような感じですか?

配信日: 2025.08.23 更新日: 2025.10.21
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定年後の再就職先として「ビルメンテナンス」の仕事を考えています。就業者の「年収」や「平均年齢」はどのような感じですか?
定年後の働き方として、体力に応じて無理なく続けられる仕事を探す方は少なくありません。その中で注目されるのが「ビルメンテナンス業」です。
 
清掃や警備から設備管理、受付業務まで多様な職種があり、未経験でも挑戦しやすいのが特徴です。今回は、就業者の平均年齢や年収などについて解説します。
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ビルメンテナンスの仕事はさまざま。体力や経験に応じて選べる

ビルメンテナンスと聞いて「清掃」だけを想像する方が多いかもしれませんが、実は仕事内容は非常に幅広いのが特徴です。建物内外の清掃をはじめ、空調や電気設備の管理、給排水などインフラの点検や保守、建物の警備、受付といったサービス業務も含まれます。
 
例えば、長年設備関連の仕事に従事してきた方なら、現場で培った経験や資格(電気工事士、ボイラー技士など)が活かせるでしょう。一方、体力に自信のある方は清掃や警備、無理なく働きたい方は受付や案内など接客系の業務を選ぶことも可能です。
 
未経験から始めても、研修やサポート体制が充実している企業もあるようなので、シニア世代にとって挑戦しやすい職場だといえるでしょう。
 

平均年齢とシニア層の割合

厚生労働省「令和4年 賃金構造基本統計調査」によると、ビルメンテナンス関連職の平均年齢は比較的高く、「ビル・建物清掃員」では男女計(対象労働者数は15万8180人)で平均年齢が54.7歳に達しています。内訳を見ると男性が52.5歳、女性は57.4歳です。
 
一方、「警備員」の平均年齢は、男女計(対象労働者数は24万890人)で51.1歳。男性は51.6歳、女性は41.7歳で、です。
 
これらの結果から、ビルメンテナンス関連職の中でも、清掃や警備は平均年齢が50歳を超えることが珍しくない職種であり、現場の主力にシニア層が多いことが分かります。近年は高齢者雇用拡大の方針もあり、今後もシニア層の割合増加が見込まれるでしょう。
 

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ビルメンテナンス業の年収相場と雇用の安定性

収入面についても見ていきましょう。公益社団法人 全国ビルメンテナンス協会「ビルメンテナンス情報年鑑2025(第55回実態調査)」では、「30~50歳程度の常勤従業員を中途採用で募集する時の平均月給」として、設備管理約26万円、一般清掃約21.5万円、警備約21.1万円と報告しています。
 
もちろん地域差や雇用形態によっても異なりますが、定年後も生活の足しにできる職場といえるでしょう。
 

2025年の雇用環境と今後の見通し

少子高齢化、都市インフラの整備拡大により、ビルメンテナンス業は一段と人手不足が深刻化しています。オフィスや商業施設だけでなく、医療機関や教育施設でも専門的な管理が求められており、求人は今後も増える見通しです。
 
また、2025年4月1日以降に60歳へ到達する方の「高年齢雇用継続給付」の支給率上限はそれまでの15%から10%となりました。こうした社会背景も、ビルメンテナンス業界への再就職希望者を後押ししている一因でしょう。
 

定年後の再就職先として、ビルメンテナンスは現実的な選択肢

統計データを見ると、ビルメンテナンス関連職は平均年齢が50歳を超えており、シニア世代が現場の中心を担っています。清掃や警備の仕事は年齢を重ねても続けやすく、設備管理などは資格や経験を生かせる点が強みです。
 
収入は月給20万円前後の水準が安定しており、年金に上乗せする収入源として十分に現実的です。定年後の再就職を考える方にとって、ビルメンテナンス業は安心して長く続けられる有力な選択肢といえるでしょう。
 

出典

公益社団法人 全国ビルメンテナンス協会 ビルメンテナンス情報年鑑2025(第55回実態調査結果)
総務省統計局 労働力調査(基本集計) 2024年(令和6年)平均結果
e-Stat 政府統計の窓口 令和4年賃金構造基本統計調査
厚生労働省 令和7年4月1日から高年齢雇用継続給付の支給率を変更します
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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