50代~60代で「老後資金」はどれくらい貯めればいい? 気になる“平均的な貯蓄額”や“老後の生活費”はいくら?
この記事では、統計データをもとに、50代から60代の平均的な貯蓄額や老後の生活費について解説します。
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50代~60代の平均的な貯蓄額
金融経済教育推進機構(J-FLEC)の「家計の金融行動に関する世論調査(2024年)二人以上世帯」によれば、50代の二人以上世帯における貯蓄額の平均は1168万円、60代は2033万円です。また、中央値は50代が250万円、60代が650万円となっており、いずれも60代の方が貯蓄額は多いことが分かります。
この年代は定年後の生活費や医療費、介護費などを考慮し、積極的に貯蓄を増やす傾向があります。
しかし、貯蓄額には世帯構成や居住地域、住宅ローンの有無などによる差があり、一律に「この額で安心」とは言えません。上記の平均値や中央値は、老後に安心して生活するためのひとつの目安として参考にしましょう。
老後の生活費の目安
老後の生活費については、総務省統計局の統計データを参考にできます。
総務省統計局の「家計調査報告[家計収支編]2024年(令和6年)平均結果の概要」によれば、65歳以上の夫婦のみの無職世帯における1ヶ月の消費支出は平均25万6521円となっています。
この金額は、食費や住居費、保健医療費、趣味娯楽や交際費などを含めた平均的な生活費の目安です。生活スタイルによって必要額は変動し、節約志向の世帯ではこれより少ない額で足りることもあるでしょう。一方で支出が多い場合は、月額30万円以上を見込む世帯もあるかもしれません。
50代から60代に老後資金を効果的に貯める方法
50代から60代は、定年までの残り時間が限られるため、老後資金を効率よく蓄える工夫が欠かせません。
まずは現時点での収入と支出を見直し、固定費の削減から始めることが効果的です。住宅ローンの繰り上げ返済や保険の見直しを行うことで、月々の負担を軽減できます。また、退職金やボーナスなどの臨時収入は極力使わずに貯蓄へ回すことが望ましいでしょう。
さらに、余裕があればiDeCo(個人型確定拠出年金)やNISA(少額投資非課税制度)といった税制優遇制度を活用することで、効率的に資産を増やせる場合があります。リスクを取り過ぎず、現金・預金と投資商品をバランスよく組み合わせることが、短期間でも着実に老後資金を積み上げるポイントです。
まとめ
金融経済教育推進機構の調査結果によれば、50代の二人以上世帯における貯蓄額の平均は1168万円、60代は2033万円です。また、総務省統計局の統計データによると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯における1ヶ月の平均消費支出は25万6521円となっています。
老後資金の準備には、自分の生活スタイルや希望する老後像を具体的に描き、年金の受給見込み額を考慮したうえで無理のない貯蓄計画を立てることが欠かせません。
また、住宅ローンや医療・介護費など大きな支出を見越し、定期的に資金計画を見直すことが、安心した老後を実現するポイントです。現役時代から計画的に準備を進めることで、老後の生活の不安を減らし、より充実した人生を送ることができるでしょう。
出典
金融経済教育推進機構(J-FLEC)家計の金融行動に関する世論調査 2024年 二人以上世帯 各種分類別データ
総務省統計局 家計調査報告[家計収支編]2024年(令和6年)平均結果の概要 II 総世帯及び単身世帯の家計収支 <参考4> 65歳以上の無職世帯の家計収支(二人以上の世帯・単身世帯)図1 65歳以上の夫婦のみの無職世帯(夫婦高齢者無職世帯)の家計収支 -2024年-(18ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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