同じ年金生活でも差があるのはなぜ?自分の親は節約、隣の夫婦は毎シーズン旅行…「ゆとり」の違いはどこで生まれているのでしょうか?

配信日: 2025.10.28
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同じ年金生活でも差があるのはなぜ?自分の親は節約、隣の夫婦は毎シーズン旅行…「ゆとり」の違いはどこで生まれているのでしょうか?
「うちは年金だけでやっとの生活なのに、あのご夫婦はしょっちゅう旅行に行っているみたい」。そんな風に思ったことはありませんか?
 
同じ「年金生活者」でも、暮らしのゆとりには大きな差があります。なぜそんな違いが生まれるのでしょうか。その背景には、「収入」だけでなく、「支出の構造」や「考え方」の違いが隠れているかもしれません。
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年金額の差 。働き方と納付期間の違い

まず、年金の基本となる「収入」から見てみましょう。
 
公的年金の金額は、現役時代の収入や保険料の納付期間によって大きく変わります。たとえば、厚生年金に長く加入していた人は、国民年金のみの人よりも受け取る金額が多くなる傾向にあります。
 
共働きで双方が厚生年金に加入していた家庭は、単身で国民年金のみを受け取る家庭よりも、年間で数十万円から百万円単位で差がつくこともあります。総務省の家計調査報告(家計収支編)によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯の実収入は約25万円になっています。
 
ですが、定年後も再雇用などで働いて保険料を納め続けた人や、企業年金・個人年金などを併用している人は、年金収入にプラスαのゆとりがあるケースも少なくありません。
 
つまり「年金生活」と一口に言っても、実際にはスタートラインからして異なっているのです。

 

支出の差。住まいと固定費が鍵

もうひとつの大きな要素は「支出構造」です。
 
たとえば、住宅ローンを完済して持ち家に住んでいる人と、老後も家賃を払い続けている人では、毎月の固定費に数万円から十数万円の差が出ます。また、車を所有しているかどうか、保険料や通信費、光熱費の見直しなども家計に影響します。
 
実際、老後にゆとりのある人の多くは、現役時代から「支出のコントロール」が上手です。たとえば、「子どもが独立したら保険を減額」「夫婦二人になったら車を1台に」「スマホを格安プランへ」など、小さな工夫を積み重ねています。こうした習慣の違いが、年金生活に入ってからの「余裕」につながっているのです。

 

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資産運用と貯蓄。 “備えた人”と“その日暮らし”の差

年金生活のゆとりを左右するもうひとつの要因が「貯蓄と運用」です。
 
老後資金は、退職金や貯蓄、投資など、現役時代の蓄え方によって大きく変わります。預金だけでなく、NISAやiDeCoなどを活用して資産を増やしていた人は、年金以外の収入源を確保できています。
 
一方で、「投資は怖い」「貯金はいつか何とかなる」と先送りにしてきた人は、老後に不安を感じやすくなります。お金を増やす力だけでなく、「学ぶ姿勢」や「行動するタイミング」も、ゆとりを生む重要な要素といえるでしょう

 

「お金の使い方」の価値観にも違いが

同じ年金額でも、「どう使うか」は人それぞれです。
 
たとえば旅行好きの夫婦は、若い頃から“体験にお金を使う”ことを重視してきたかもしれません。一方で、節約を重んじる親世代は、“万一に備える”という考え方を大切にしてきたのでしょう。どちらが正しいというわけではありませんが、「お金の使い方の価値観」が老後の満足度に直結しているのは確かです。

 

ゆとりある老後へのヒント

では、これからの世代が「ゆとりある年金生活」を目指すにはどうすればいいのでしょうか。ポイントは3つあります。
 

1.長く働ける仕組みを持つこと

健康維持やスキルアップを意識し、働けるうちは社会との接点を持ち続ける。
 

2.支出を早めにスリム化すること

定年後ではなく、50代のうちに固定費やライフスタイルを見直す。
 

3.資産形成を「今」始めること

少額でも積立投資を続けることで、将来の不安を小さくできる。
 
老後の「ゆとり」は、特別な人だけが手に入れるものではありません。現役時代からの“ちょっとした工夫”と“意識の違い”が、未来の安心をつくります。

 

老後のゆとりは“今の選択”から生まれる

年金生活における「ゆとりの差」は、年金額だけでなく、支出の管理・資産運用・価値観によって生まれます。自分の老後をどう描くか、そのために今何をすべきか。そのように考えることで、老後がより豊かなものになるでしょう。

 

出典

総務省 家計調査報告(家計収支編)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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