50代独身、このまま「賃貸暮らし」の予定です。友人から「年を取ると家を借りづらくなるよ」と言われるのですが、年金も月15万円ほどもらえますし、心配いらないですよね?
しかし、そんな中で「年を取ると家を借りにくくなる」という話を耳にして、不安を覚えた方もいるのではないでしょうか。年金が月15万円受給できるとして、老後生活は本当に安心なのでしょうか。
この記事では、50代独身で賃貸暮らしを続けていく場合の現実と、将来に備えるためのポイントを分かりやすくお伝えします。
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年齢を重ねると賃貸は借りにくくなるのか?
まず気になるのは、「年齢を理由に家を借りられなくなるのでは?」という不安です。実際のところ、法律上は何歳だから賃貸契約ができないという決まりはありません。
しかし、現実には、入居審査において高齢者が不利になるケースは存在します。とくに単身である場合、孤独死や健康上のリスク、保証人の問題などから、貸す側が慎重になる傾向があるのです。
70代を超えてくると、物件によっては審査が通りづらくなることもあります。例えば、家賃の支払い能力に疑問を持たれたり、保証人が見つからなかったり、万が一の際の対応を懸念されたりと、さまざまな理由で敬遠されてしまうことがあります。ただし、これはあくまで高齢になった場合の話です。
現在50代で、年金も15万円ほど見込めるのであれば、すぐに賃貸住宅が借りられなくなるという状況ではないでしょう。現時点で健康状態に問題がなく、収入に見合った家賃の物件を選び、一定の貯金や保証人が用意できるようであれば、賃貸生活を継続していくことは十分に可能と考えられます。
50代のうちに考えておきたい「賃貸で暮らし続けるための備え」
賃貸を選び続けるにあたって、最も大切なのは、将来を見据えて早めに準備を始めることです。
まず、家賃と収入のバランスを見直すことが基本です。年金が月15万円の場合、家賃は手取りの3割以内、すなわち4万円台までに抑えると無理のない生活を保ちやすいでしょう。年金だけで生活する将来を想定した住まい選びをしておくと、不安も減ります。
また、物件の立地や環境も重要です。高齢になってからでは引っ越しが負担になるため、体力がある今のうちに、将来を見据えた場所へ移っておくのもひとつの手です。駅から近く、スーパーや病院にもアクセスしやすいエリアを選んでおくと、老後の生活が格段にしやすくなるでしょう。
加えて、バリアフリーに配慮された物件や、高齢者の入居を歓迎している物件を探しておくと、将来的にも住みやすさが保てます。UR賃貸住宅のように、保証人不要で契約でき、高齢者が入居しやすい制度を設けている物件もあります。こうした仕組みを活用するのも有効です。
さらに、兄弟姉妹が高齢の場合は保証人になれないこともあるため、信頼できる知人や、保証会社の利用などを含めて、早めに確認しておくことをおすすめします。
まとめ:安心して賃貸暮らしを続けるために
「年を取ると家を借りづらくなる」という言葉には、孤独死や健康上のリスク、保証人の問題などから、貸す側が慎重になる傾向があるという背景があります。
ただし、それは必ずしも避けられない未来ではありません。収入、住環境、健康状態、保証人の確保など、さまざまな要素をバランスよく整えることで、年齢を重ねても安心して賃貸暮らしを続けることは可能でしょう。
家を買わないという選択は、身軽さや自由度という大きなメリットを持っています。そのメリットを最大限生かすためにも、早めの準備が肝心です。今のうちから将来を見据えて住まいを選び、健康や人間関係にも気を配っておくことで、年齢にとらわれず、自分らしい暮らしを築くことができるはずです。
焦って家を買う必要はありません。しかし、賃貸という選択肢を「続けられるもの」にするためには、現実的な視点を持ち、今できる備えをしておくことが何よりの安心につながります。今後の人生を、自分らしく、無理なく暮らしていくために、今のうちから確実な一歩を踏み出しておきましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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