「月15万円の年金だけで暮らせる」と言い張る父。持ち家や車は手放す予定とのこと…このまま老後を迎えて大丈夫? 今できる対策を解説

配信日: 2025.11.12
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「月15万円の年金だけで暮らせる」と言い張る父。持ち家や車は手放す予定とのこと…このまま老後を迎えて大丈夫? 今できる対策を解説
「自分の年金だけで十分暮らせる」「貯金はあまり使わない」そう言い張る単身で高齢の親を見て、不安に感じたことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
 
特に親が月15万円と、平均と比較しても多くはない水準の年金を受給するケースなどでは、そんな親を見て「本当に大丈夫?」と思うこともあるでしょう。
 
そこで本記事では、老後に月15万円の年金だけで暮らしていけるのか考えていきます。
柘植輝

行政書士
 
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

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月15万円の年金生活はどこまで現実的?

総務省統計局の「家計調査報告[家計収支編]2024年(令和6年)平均結果の概要」によると、65歳以上の単身無職世帯における消費支出と非消費支出を合わせた平均支出は、月約16万円です。
 
つまり、月15万円の年金だけでは、平均的な生活費にすらギリギリ届かない計算です。持ち家を手放すとなると、確かに自宅の管理から解放されますが、毎月の家賃が重くのしかかります。
 
先に見た統計では、家賃などに相当する住居費が約1万3000円になっています。地域にもよりますが、アパートで一人暮らしをしても5万円前後かかることも珍しくはありません。
 
都市部から遠い地域などであれば、月2万円や3万円というアパートも見つかるかもしれませんが、そういう地域では、実質的に車がなければ日常生活もままならないケースも考えられます。
 
このように考えると、月15万円の年金だけで生活することは容易ではないでしょう。
 

そもそも現状の生活状況は?

通常、いきなり生活の質を落とすことは困難です。現状の支出が仮に月15万円を超えているのであれば、老後すぐに月15万円の年金だけで生活していけるように切り替えることは難しいでしょう。
 
一般的に、生活の質を上げることは簡単ですが、下げることは難しいのです。仮に持ち家や車を手放して支出を減らしたとしても、代わりに生じる家賃によって逆に支出が増えるケースもあるかもしれません。
 
また、自宅が持ち家から賃貸となると、設備や使い勝手が変わってしまい、生活が不便に感じることも十分あり得ます。仮に形式上支出を減らし、月15万円の年金だけで生活できるようにしたとしても、不便な生活にストレスが溜まってしまうことも考えられます。
 
そういった点を考えると、このまま老後を迎えてしまうのはいくらか不安が残るといえるでしょう。
 

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今からでもできる対策は?

月15万円の年金だけで生活することは難しいと分かった以上、支出を抑えて少しでも老後に備えておくことが必要です。とはいえ、無理のある支出削減をしても続かなくなってしまうおそれがあります。
 
そのため、保険や通信費の見直しを中心に支出の削減を行い、老後に無理なく少ない生活費での生活に移行できるよう準備をしておくことが有効です。同時に、年金だけで生活を維持することが難しい場合に備えて貯蓄もしておきます。
 
そのほかにも、老後に働くことを検討し、年金と給料で生活することも視野に入れてみましょう。
 

まとめ

持ち家や車を手放したとしても、統計を参考にする限り、月15万円の年金だけで生活することは容易ではなく、現実的には資産を切り崩しながら生活するか、無理をして支出を抑え込んだ生活を送ることになる可能性があるでしょう。
 
年金だけで暮らすことは老後の理想かもしれませんが、それを実現し安定させることは、受け取れる年金額や毎月の支出額によっては相当に難しいのが現実です。
 
現実を踏まえ、まずは節約で将来に備えつつ、もう一度家族で老後について考え、話し合ってみてはいかがでしょうか。
 

出典

総務省統計局 家計調査報告[家計収支編]2024年(令和6年)平均結果の概要 II 総世帯及び単身世帯の家計収支<参考4>65歳以上の無職世帯の家計収支(二人以上の世帯・単身世帯) 表2 65歳以上の夫婦のみの無職世帯(夫婦高齢者無職世帯)及び65歳以上の単身無職世帯(高齢単身無職世帯)の家計収支 -2024年-(19ページ)
 
執筆者 : 柘植輝
行政書士

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