夫も亡くなり都内で暮らすには年金「月10万円」では心許ないため、“都営住宅”への入居を検討しています。息子から「単身だと入れないかも」と言われたのですが、本当ですか?

配信日: 2025.12.12
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夫も亡くなり都内で暮らすには年金「月10万円」では心許ないため、“都営住宅”への入居を検討しています。息子から「単身だと入れないかも」と言われたのですが、本当ですか?
高齢一人暮らしで年金収入だけでは住まいの維持に不安を抱え、「都営住宅なら家賃も抑えられる」と思って入居を検討する人もいるでしょう。
 
ただ、今回のように家族から「単身者は入れないのでは」と言われてしまうケースもあります。実際のところ、都営住宅は条件さえ満たせば単身者でも申し込みが可能です。
 
本記事では、都営住宅の概要、単身者の申し込み資格、所得要件などを制度ベースで整理します。
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都営住宅とは――住宅に困っている収入の少ない人のための公営住宅

都営住宅は、東京都住宅供給公社(JKK東京)が管理運営する公営住宅で、収入が少なく住居に困っている人を対象に、比較的低廉な家賃で提供されています。
 
一般に「家族世帯向け」と思われがちですが、実は単身者向けの募集枠もあり、条件を満たしていれば申し込みが可能です。
 
募集方法には、年4回の定期募集や毎月募集、空きのある住戸を先着順で受け付ける随時募集などがあり、希望時期や条件に応じて申し込みが可能です。
 

単身者でも条件を満たせば申し込み可能――申し込み資格と主な条件

東京都住宅供給公社によれば、単身者が都営住宅に入居申し込みできる条件は以下のように定められています。
 

・東京都内に引き続き3年以上居住していること
・配偶者がおらず、かつ単身で居住していること
・60歳以上などの要件を満たしていること
・所得が定められた基準の範囲内であること
・住宅に困っていること
・暴力団員でないこと

 
つまり、単身でかつ60歳以上などの要件を満たし、所得が一定以下であれば、申し込みは可能と考えられます。
 

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所得基準――60歳以上の単身高齢者は“特別区分”で緩和される可能性も

前述の通り、都営住宅では、世帯の所得金額が家族の人数に応じた基準の範囲内であることが求められます。60歳以上の単身高齢者の場合は、「特別区分」の額が適用され、所得基準が「一般区分」よりも緩和される可能性があります。
 
東京都住宅供給公社によれば、単身者の場合、一般区分の所得基準は0円から189万6000円ですが、特別区分が適用されれば0円から256万8000円までの範囲であれば所得要件を満たします。
 
今回のケースでは年金「月10万円」ということなので、上記の所得基準を満たす可能性があります。
 
ただし、正確には年間所得金額の合計から特別控除を差し引いた世帯の所得金額で判定されるため、自身が基準の範囲内かどうか気になる場合は、東京都住宅供給公社で公開されている「所得基準判定シミュレータ」を使用して試算してみるとよいでしょう。
 
具体的な入居可否については、都営住宅募集センターまで確認することをおすすめします。
 

まとめ:単身高齢者でも条件を満たせば都営住宅は現実的な選択肢

「都営住宅は単身者では入れないかも」と誤解されがちですが、実際には条件を満たせば単身者でも申し込み可能なケースがあります。特に60歳以上、高齢一人暮らし、低所得、持ち家がないなどの状況であれば、都営住宅は安心かつ低家賃な住まいの選択肢となります。
 
ただし、収入や世帯状況、過去の居住歴など、いくつかの条件をクリアする必要がありますので、まずは公式サイトで募集要項を確認し、所得基準の適合性や住居の必要性を整理することをおすすめします。
 

出典

東京都住宅供給公社(JKK東京) 都営住宅募集情報
東京都住宅供給公社(JKK東京) 所得基準表
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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