老後は「年金20万円」の夫婦ですが、都営住宅に「家賃3万円」で入居できますか? 友人に「定年後は入居審査が通らない」と聞いたため心配です。“公営・UR住宅”なら問題ないでしょうか?

配信日: 2025.12.20
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老後は「年金20万円」の夫婦ですが、都営住宅に「家賃3万円」で入居できますか? 友人に「定年後は入居審査が通らない」と聞いたため心配です。“公営・UR住宅”なら問題ないでしょうか?
定年後は賃貸契約が不利になることから、早めに住む場所を確保したほうがよいという話を聞いたことがある人もいるでしょう。老後にはさまざまな不安がつきまといますが、公営住宅であれば高齢でも問題なく住めるのでしょうか。本記事では、定年後の家探しにおける注意点や高齢者向け公営住宅のメリットを解説します。
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「定年後は賃貸契約の審査が不利になる」といわれる3つの理由

定年後は、以下の理由から賃貸契約の審査が不利になり、家を探しにくくなるといわれます。
 
・支払い能力の低下
定年退職後、多くの人は収入が減るでしょう。一般的に主な収入源は公的年金となるため、入居者の家賃の支払い能力に不安を覚えるオーナーも多いようです。
 
・連帯保証人の立てにくさ
入居者が高齢の場合、親戚や兄弟姉妹が亡くなっていたり高齢になっていたりするため、連帯保証人を見つけにくくなります。連帯保証人がいない場合は、賃貸保証会社の利用が一般的ですが、前記の通り定年後は収入が減少するため、利用できないケースもあるようです。
 
・事故、認知症、孤独死のリスクが高い
オーナーの最大の懸念事項は、居室内での死亡事故です。いわゆる「事故物件」になった場合、物件としての資産価値は下がる恐れがあることから、高齢者は敬遠される傾向があります。
 
特に、単身で健康面のリスクを抱えている場合、亡くなっても発見が遅れ、特殊清掃が必要になるかもしれません。また、入居者が認知症になり、近隣トラブルや家賃滞納などが生じるのではと不安に思うオーナーもいるようです。
 

「都営住宅」や「UR賃貸住宅」なら問題ない?

都営住宅やUR賃貸住宅では、高齢者向けの住宅を提供しており、単身の場合や経済的な不安を抱えている場合でも入居の申請が可能です。高齢者の暮らしに合わせた設備が備わっているところも多いため、通常の住宅よりも安心して暮らせるかもしれません。
 
例えば、都営住宅には高齢者向けのシルバーピアという物件があり、墨田区を例に挙げると、使用料は「おおむね1万~5万円程度」です。
 
都内に継続して3年以上居住していて65歳以上である、所得が基準内であるなど、いくつかの要件を満たせば申し込めます。収入が掲題の夫婦で月額20万円程度であれば、所得基準を満たしているため入居申請可能でしょう。
 
また、UR賃貸住宅の高齢者向け賃貸住宅は、所得が一定以下の人に対して家賃負担を軽減する措置が取られています。住宅内は段差が少なく、手すりも設置されているため、身体的な不安を抱えている人でも安全に暮らせるでしょう。
 

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「リースバック」や「リバースモーゲージ」という選択肢も

持ち家がある場合、リースバックやリバースモーゲージという選択肢もあります。リースバックとは、持ち家を事業者に売却し、その後は家賃を支払うことで、契約期間の間だけ売却した持ち家に住み続ける手法です。
 
持ち家の所有権が事業者に移るため、税金・保険料・修繕費などを支払う必要はなくなりますが、通常の相場よりも売却金額が低くなりがちなデメリットがあります。
 
リバースモーゲージとは、低所得の高齢者を対象とした貸付制度です。自宅に住み続けながら、不動産を担保に生活資金を借りられます。ただし、利用できる年齢には制限があり、事業資金や投資資金としての利用は禁止されている点には注意です。
 

まとめ

定年後は、さまざまな理由から通常の賃貸契約が不利になる傾向があります。経済的な不安を抱えており、住む場所に困っている場合は、都営住宅やUR賃貸住宅を検討してみるのもよいかもしれません。
 
また、持ち家がある場合は、リースバックやリバースモーゲージを行うことで、住居と生活費を同時に確保できる可能性があります。本記事を参考に、老後を安心して快適に過ごすための住まいを見つけましょう。
 

出典

東京都 都営住宅の入居資格(単身者向シルバーピア)
東京都 都営住宅の入居資格(二人世帯向シルバーピア)
独立行政法人都市再生機構 高齢者向け賃貸住宅
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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