年金月14万円の夫婦が「毎年100万円ずつ貯金を取り崩す生活」を続けたら、何歳で資金が尽きる? 老後に必要な貯蓄額も解説

配信日: 2025.12.28
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年金月14万円の夫婦が「毎年100万円ずつ貯金を取り崩す生活」を続けたら、何歳で資金が尽きる? 老後に必要な貯蓄額も解説
老後に貯金を取り崩すことに、強い不安を感じる人は少なくありません。
 
しかし実際には、年金だけで生活を成り立たせるのは難しく、貯蓄を取り崩しながら暮らしている家庭も多いでしょう。本記事では、老後のマネープランを具体的に考えていきます。
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年金月14万円+毎年100万円取り崩しの夫婦は、何年で老後資金が尽きる?

年金月14万円ということは、年金収入は年間168万円です。ですから、老後の年間生活費が例えば300万円なら、年金だけでは年間132万円不足しますが、ここでは簡便に「毎年100万円ずつ貯蓄を取り崩す」という前提で考えます。
 
仮に老後資金として2000万円の貯蓄があり、毎年100万円ずつ取り崩すとすると、単純計算では2000万円÷100万円=20年で資金が尽きるイメージになります。金利や運用益は考慮せず、物価や支出が一定という仮定です。
 
65歳から取り崩しを始めると、20年後の85歳で貯蓄が底をつく計算になるため、「85歳まで生活費の一部を貯蓄で補えるが、それ以降は年金だけになる」というイメージです。
 
実際には、インフレによる生活費の増加や医療・介護費の上昇も見込まれるため、もっと早く貯蓄が目減りする可能性があります。
 

65歳以上夫婦の平均消費支出は月約26万円、年金だけでは毎月赤字という現実

では、平均的な高齢夫婦はどのくらいお金を使っているのでしょうか。
 
総務省統計局「家計調査報告[家計収支編]2024年(令和6年)平均結果の概要」のデータによると、夫婦ともに65歳以上の無職世帯では、可処分所得約22万2000円に対し、消費支出が約25万7000円で、毎月約3万4000円の赤字という結果を紹介しています。
 
この赤字を貯蓄などでどう埋めるかが老後資金の論点です。年金月14万円の夫婦は、平均的な生活費と比べると、年金だけではさらに大きな不足が生じる可能性があります。
 

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老後にゆとりある生活を送るためには、いくら資金が必要?

老後にいくら貯蓄が必要かについては、さまざまな調査があります。
 
金融経済教育推進機構(J-FLEC)の「家計の金融行動に関する世論調査(2024年)二人以上世帯」では、老後の生活に対する不安要因として「年金や保険だけでは不十分」「十分な金融資産がない」と答える人が多く、8割の人が老後生活への不安を抱えているのが現状です。
 
公益財団法人生命保険文化センターの「2025(令和7)年度生活保障に関する調査≪速報版≫」では、夫婦2人で老後生活を送る上で必要と考える「最低日常生活費」は月23万9000円、「ゆとりある老後生活費」は月39万1000円が平均という結果が出ています。
 
最低生活費でさえ、年額にすると約287万円、ゆとりある生活なら約469万円が目安です。
 
夫婦の老後資金として「2000万円程度が必要」とよくいわれますが、実際に必要な貯蓄額は、受け取る年金額や就労による収入などによっても大きく異なります。支出と年金収入の差額などのデータを踏まえ、必要な貯蓄はやや多めに見積もっておくと安心です。
 

まとめ

老後の生活費は意外とかさみ、現役世代と同じような収入を得るのは難しいのが実情です。年金と貯蓄のバランスを定期的に見直し、「年間にいくらまでなら安心して取り崩せるか」を把握しておけば、旅行や趣味などの楽しみを諦めずにすむでしょう。
 
貯金を減らさないことだけにとらわれず、自分たちが納得できる老後の時間の使い方にお金を配分していくことが、長い老後を前向きに過ごすための現実的なマネープランといえるでしょう。
 

出典

総務省統計局 家計調査報告[家計収支編]2024年(令和6年)平均結果の概要 II 総世帯及び単身世帯の家計収支<参考4>65歳以上の無職世帯の家計収支(二人以上の世帯・単身世帯) 図1 65歳以上の夫婦のみの無職世帯(夫婦高齢者無職世帯)の家計収支 -2024年-(18ページ)
金融経済教育推進機構(J-FLEC) 家計の金融行動に関する世論調査 2024年 二人以上世帯 各種分類別データ 46 老後の生活についての考え方、49 老後の生活を心配する理由(老後を心配している世帯)
公益財団法人生命保険文化センター 2025(令和7)年度生活保障に関する調査<<速報版>>第III章 老後保障 2.老後生活に対する意識 (2)老後の最低日常生活費(53ページ)、(5)ゆとりある老後生活費(56ページ)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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