「退職金」を年金で受け取ると、「社会保険料」「税金」が一気に増えることがあるって本当? 私は「2000万円」受け取る予定ですが、どれくらい増えるのか不安を覚えます。

配信日: 2026.01.17
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「退職金」を年金で受け取ると、「社会保険料」「税金」が一気に増えることがあるって本当? 私は「2000万円」受け取る予定ですが、どれくらい増えるのか不安を覚えます。
結論から言うと、退職金を年金形式で受け取ると、「社会保険料」や「税金」の負担が重くなります。
 
本記事では、なぜ年金形式だと負担が増えやすいのか、退職金「2000万円」を例に、一括(一時金)と年金形式で扱いがどう変わるのかを解説します。
堀江佳久

ファイナンシャル・プランナー

中小企業診断士
早稲田大学理工学部卒業。副業OKの会社に勤務する現役の理科系サラリーマン部長。趣味が貯金であり、株・FX・仮想通貨を運用し、毎年利益を上げている。サラリーマンの立場でお金に関することをアドバイスすることをライフワークにしている。

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なぜ「年金形式」だと負担が増えるのか?

年金の受け取り形式は、一括(一時金)か、年金形式か、大きく2つに分かれます。本章では、それぞれの「社会保険料」「税金」の負担について解説します。
 

1. 一括(一時金)の場合

退職金を一括(一時金)で受け取る場合は、退職所得控除を享受することができます。また、所得としては、退職所得となるため社会保険料(健康保険や介護保険)がかかりません。したがって、「社会保険料」「税金」面では、かなり有利な受け取り方といえます。
 

2. 年金形式の場合

退職金を年金形式でもらうと、毎年受け取った金額は「雑所得」とみなされ、以下の負担が増えることになります。
 
(1)国民健康保険料/後期高齢者医療制度の保険料
年金で受け取った金額は、「雑所得」として公的年金などの他所得と合算されます。したがって、所得がその分上乗せされますので、それに応じて保険料が上がります。
 
(2)介護保険料
(1)と同様に、毎年受け取る年金分が所得に合算され、その合算した所得に応じて介護保険料が、段階的に上がります。
 
(3)医療・介護の自己負担割合
収入が増えることで、窓口負担が1割から2割、あるいは3割へ引き上げられる可能性があります。
 

退職金「2000万円」の場合にどれくらい負担が増える?

それでは、次に具体的な事例で見ていきましょう。勤続30年の方が、退職金2000万円を一括(一時金)で受け取る場合と年金形式で10年間、200万円/年を分割で受け取るとした場合を比較してみます。
 
なお、年金形式の場合には、退職金の運用益が上乗せされるので、毎年の実際の受取額はその分多くなりますが、ここでは簡易的に200万円とします。
 

1. 一括(一時金)の場合

退職金を一括(一時金)でもらうと、他の所得とは分離して税金が計算されるため、税負担が軽減されます。一般的には、退職所得控除があるため税金面ではかなり有利となります。以下で、具体的な例を見ていきましょう。
 
退職金が2000万円で30年間勤務した場合には、退職所得控除額は図表1より計算すると、800万円+70万円×(30年-20年)=1500万円となります。
 
したがって、退職金2000万円から1500万円を差し引いた残り500万円の2分の1、つまり250万円が課税対象となります。また、社会保険料は、退職所得にはかかりません。
 
図表1:退職所得控除額

勤続年数(A) 退職所得控除額
20年以下 40万円×A
ただし、80万円未満の場合は80万円
20年超 800万円+70万円×(A-20年)

出典:国税庁 No.1420 退職金を受け取ったとき(退職所得)
 

2. 年金形式(10年分割で200万円/年)の場合

毎年受け取った年金は「雑所得」(200万円/年)とみなされ、公的年金や他所得と合算されて課税されるため税率が上がります。また、社会保険料も毎年受け取る年金を加算した所得に対して保険料がかかります。住んでいる自治体にもよりますが、年間で数十万円の保険料になる場合もあります。
 

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まとめ

これまで見てきたように、退職金を一括(一時金)で受け取る場合には、課税対象の250万円が退職金をもらった年の1回で済みます(しかも社会保険料はかかりません)。
 
一方、年金形式の場合には毎年課税の対象となり、税負担などが高くなる恐れがあります。一般的には、退職所得控除を享受することができる一括(一時金)で退職金をもらったほうが、社会保険料や税金面では有利とされています。
 
なお、退職金の受け取り方には、一括(一時金)と年金形式のハイブリッドも選択できます。最も税制メリットが大きい「退職所得控除」と、年金形式のメリットを生かすことも選択肢の一つです。ご自身の今後の働き方やライフプランに合わせたトータルな視点で、どのような年金の受け取り方をしたほうがよいか検討しましょう。
 

出典

国税庁 No.1420 退職金を受け取ったとき(退職所得)
 
執筆者 : 堀江佳久
ファイナンシャル・プランナー

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