30年勤めた会社を辞める予定です。「勤続20年」を超えると退職金の手取りが激変するって本当ですか?

配信日: 2026.02.22
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30年勤めた会社を辞める予定です。「勤続20年」を超えると退職金の手取りが激変するって本当ですか?
「退職金の手取りは勤続20年を超えると大きく変わる」という話を耳にして、どのくらい変わるのだろうと疑問に感じる方もいるでしょう。
 
本記事では、退職金にかかる税金や、勤続年数20年と21年、30年で退職金の手取り額がどのくらい変わるのかなどを解説します。長年勤めた会社を退職予定の方は、ぜひ参考にしてください。
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退職金にかかる税金

退職金にかかる税金は、所得税と住民税です。ただし、退職金は長年の勤務に対する対価として一時的に支払われるため、通常の給与とは異なり、税負担が軽くなる仕組みが用意されています。
 
代表的な制度が退職所得控除です。退職金を受け取った場合は、まずこの控除額を差し引いたうえで、課税対象となる金額を計算します。国税庁「退職金と税」によると、勤続年数ごとの退職金控除額は、表1の通りです。
 
表1

勤続年数 退職所得控除額
20年以下 40万円×勤続年数
20年超 800万円+70万円×(勤続年数-20年)

出典:国税庁「退職金と税」を基に筆者作成
 
例えば、勤続年数20年で退職した場合の退職所得控除額は800万円、勤続年数30年の場合は1500万円になります。このように、勤続20年を超えると控除額が大きく増える点が特徴です。
 

退職金の手取り額計算

退職金の手取り額は、勤続年数によってどのくらい変わるのか見ていきましょう。退職金にかかる税額は、以下の計算式で算出できます。
 

・退職所得の金額=(退職金-退職所得控除額)×1/2
・所得税額=(退職所得×所得税率-速算控除)×102.1%
・住民税額=退職所得×住民税率(10%)

 
ここでは、退職金が2000万円の場合を例に、勤続年数20年と21年、30年でどの程度手取りに差が出るのかを計算してみましょう。
 

勤続年数20年の場合

勤続年数20年の場合の税額は、以下の通りです。
 

・退職所得の金額=(2000万円-800万円)×1/2=600万円
・所得税額=(600万円×20%-42万7500円)×102.1%=78万8722円
・住民税額=600万円×10%=60万円

 
所得税と住民税合わせて138万8722円が、退職金2000万円から引かれます。そのため、勤続年数20年で退職金2000万円の場合の手取り額は、1861万1278円となります。
 

勤続年数21年の場合

勤続年数21年の場合の税額は、以下の通りです。
 

・退職所得の金額=(2000万円-870万円)×1/2=565万円
・所得税額=(565万円×20%-42万7500円)×102.1%=71万7253円
・住民税額=565万円×10%=56万5000円

 
所得税と住民税合わせて128万2253円が、退職金2000万円から引かれます。そのため、勤続年数21年で退職金2000万円の場合の手取り額は、1871万7747円となります。
 
20年の場合と比べると、勤続年数が1年増えて21年になるだけで、手取り額は10万6469円増える計算です。
 

勤続年数30年の場合

次に、勤続年数30年の場合の税額を計算しましょう。
 

・退職所得の金額=(2000万円-1500万円)×1/2=250万円
・所得税額=(250万円×10%-9万7500円)×102.1%=15万5702円
・住民税額=250万円×10%=25万円

 
退職金2000万円から引かれる税額は、所得税と住民税合わせて40万5702円です。そのため、勤続年数30年で退職金2000万円の場合の手取り額は、1959万4298円となります。勤続年数20年と比べると、98万3020円も手取りが増えていることが分かります。
 

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退職金を受け取ったら確定申告は必要?

退職金を受け取る際に、あらかじめ勤務先へ「退職所得の受給に関する申告書」を提出している場合、所得税や住民税は支払時点で精算され、原則として確定申告は不要です。ただし、医療費控除や寄附金控除などを受けるために確定申告を行う場合は、申告書に退職所得の金額を記載する必要があります。
 
一方、この申告書を提出していない場合、退職金から一律20.42%の税金が源泉徴収されます。その場合は、確定申告を行って税額を精算するようにしましょう。
 

勤続20年を超えると控除額が増えるため手取り額が変わる可能性がある

退職金には所得税と住民税がかかりますが、退職所得控除が設けられているため、通常の給与よりも税負担は抑えられています。特に重要なのは、勤続年数20年を境に控除額の計算方法が変わる点です。20年を超えると控除額が増え、課税対象となる金額が減ります。
 
実際に退職金2000万円を例にすると、手取り額は、勤続年数20年と21年では約10万6000円、20年と30年では約98万円の差が生じました。退職のタイミングによっては、同じ退職金額でも受け取れる金額が大きく変わる可能性があります。
 
退職金は老後資金に直結する重要なお金だからこそ、勤続年数と税金のルールを理解したうえで、計画的に退職時期を考えることが安心につながります。
 

出典

国税庁 退職金と税
公益財団法人生命保険文化センター 退職金にかかる税金はどのくらい?
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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