友人は「退職金1500万円」なのに、自分は“支給なし”です。中小企業でも、それだけもらえて「当たり前」ですか? 退職金がないのは少数派でしょうか?“平均額・支給割合”を確認

配信日: 2026.02.23
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友人は「退職金1500万円」なのに、自分は“支給なし”です。中小企業でも、それだけもらえて「当たり前」ですか? 退職金がないのは少数派でしょうか?“平均額・支給割合”を確認
友人は退職金がある企業に勤めているのに対し、「自分はもらえない……」とうらやましく思う人もいるでしょう。大学を卒業した人の場合、35年以上同じ企業(規模30~99人)に勤めると、平均1785万円の退職金を受け取っています。
 
本記事では、退職金を1500万円受け取れる人や制度がない企業の割合、退職金制度がない人の対策として年金の繰下げ受給を解説します。
藤岡豊

2級ファイナンシャル・プランニング技能士

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退職金を1500万円程度もらえる人の割合はどのくらい?

厚生労働省の「令和5年就労条件総合調査」によると、大卒で勤続35年以上の定年退職者の平均退職給付額は、以下のとおりです。
 

・企業規模1000人以上:2242万円
・企業規模300~999人:1742万円
・企業規模100~299人:1543万円
・企業規模30~99人:1785万円

 
大学を卒業して、企業規模を問わず1つの会社に長く勤めた場合、1500万円以上の退職金は平均的な水準です。ただし、企業規模100〜299人、30〜99人では、勤続年数が20〜34年の場合の退職給付金は、1500万円を下回る水準になります。
 
この厚生労働省の資料では、退職金が1500万円程度もらえる人の割合は公表されていませんが、1つの企業に35年以上勤めて定年退職した場合は、退職金が1500万円以上もらえる人が平均的で、中小企業にも当てはまることが分かります。
 

退職金がない企業の割合は?

友人が退職金を受給できるのに対し、自分はもらえないとなるとうらやましい気持ちになる人は多いでしょう。前記の調査によると、退職金制度がない企業の割合は、次のとおりです。
 

・企業規模1000人以上:9.9%
・企業規模300~999人:11.2%
・企業規模100~299人:15.3%
・企業規模30~99人:29.9%

 
企業規模が大きいほど、退職金制度が用意されている割合が高いことが分かります。一方、企業規模30〜99人の会社では、30%程度の割合で退職金制度がありません。つまり、中小企業であれば、退職金を受け取れないケースも、珍しくはないことが分かります。
 
また、退職金制度があるかないかは業種によっても大きな違いがあり、サービス業は45.6%、宿泊業、飲食サービス業は57.8%の企業が、退職金制度を用意していません。企業全体の平均で見ると25%程度の人が退職金を受け取れないため、老後の生活に不安を感じる人も多いかもしれません。
 

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退職金がない場合は年金の繰下げ受給も選択肢

定年退職しても退職金が受け取れない場合、老後生活の資金確保のために、年金の繰下げ受給により受給額を増やすのも選択肢の1つです。繰下げ受給とは、通常65歳から受け取る年金の受給開始を66歳以降に遅らせて、受給できる金額を増やせる制度です。
 
繰下げ受給は、1ヶ月遅らせると0.7%、1年遅らせれば8.4%受け取れる金額を増額できます。受給時期は一番遅らせて75歳からになり、最大84%まで増額できます。年金(老齢基礎年金+老齢厚生年金)年額200万円の人が、受給開始を遅らせた場合のシミュレーションは、次のとおりです。
 

・68歳:約250万円(25.2%増額)
・70歳:約284万円(42%増額)
・75歳:約368万円(84%増額)

 
65歳で定年退職し、5年間はアルバイトなどで生活費を得て、70歳から受給開始にすれば、年間284万円が生きている限り受け取れる計算です。
 
1ヶ月に換算すると23万6000円程度になります。総務省の令和6年家計調査年報(家計収支編)によると65歳以上の夫婦のみの無職世帯の消費支出は25万6521円となっています。
 
子育てが終わっている人が多い年代で教育費はかからないため、持ち家で住宅ローンを完済しているか、賃貸かなどの条件にもよりますが、ある程度の貯金があれば生活していける人が多いのではないでしょうか。趣味や旅行に充てられるケースもあるかもしれません。
 
退職金制度がないからといって、老後の暮らしを過度に心配するのではなく、できる対策をしていきましょう。1500万円の退職金を受け取れる友人をうらやましく思う気持ちも分かりますが、他人と比べることなく、自分の人生を楽しんでほしいと思います。
 

まとめ

大学を卒業して1つの企業に35年以上勤めて定年退職した場合、平均して75%程度の人が退職金を1500万円以上もらえます。しかし、退職金制度がない企業は、全体の25%程度あり、老後は貯蓄と年金のみでの暮らしになります。
 
退職金がない人は、年金の繰下げ受給も選択肢です。老後の生活にいくら必要なのかを試算して、家計が苦しくならないようにしましょう。
 

出典

厚生労働省 令和5年就労条件総合調査 第23表 学歴・職種、勤続年数階級、企業規模別定年退職者1人平均退職給付額(全国)
厚生労働省 令和5年就労条件総合調査の概況
総務省統計局 家計調査年報(家計収支編)2024年(令和6年)家計の概要
 
執筆者 : 藤岡豊
2級ファイナンシャル・プランニング技能士

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