ガス会社の人から「給湯器を“エコタイプ”に変えれば、年間『1万円』以上お得です」と言われましたが、本体価格は『25万円』とのこと。老後の家計で、この投資は回収できるのでしょうか?

配信日: 2026.03.04
この記事は約 3 分で読めます。
ガス会社の人から「給湯器を“エコタイプ”に変えれば、年間『1万円』以上お得です」と言われましたが、本体価格は『25万円』とのこと。老後の家計で、この投資は回収できるのでしょうか?
老後を見据えて家計を見直すなかで、「光熱費の削減」は大きなテーマです。ガス会社からエコタイプ給湯器への交換を勧められ、「年間1万円以上お得」と聞くと魅力的に感じる一方、本体価格が25万円ともなれば簡単には決断できません。
 
本当にその投資は回収できるのか、老後の家計という視点から冷静に考えてみましょう。
FINANCIAL FIELD編集部

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

年間1万円の節約で、25万円は何年で回収できる?

まずは単純計算で考えてみます。年間1万円の光熱費削減が本当に実現できた場合、25万円の本体価格を回収するには25年かかる計算です。
 
給湯器の一般的な耐用年数は10~15年程度とされており、仮に15年使えたとしても節約できる金額は約15万円にとどまります。つまり、本体価格だけで考えると、単純な光熱費削減だけでは回収は難しい可能性があります。
 
ただし、実際には設置工事費が別途かかるケースも多く、総額が30万円前後になることもあります。その場合、回収までの期間はさらに長くなります。逆に、国や自治体の補助金が活用できれば実質負担額が下がり、回収期間が短縮される可能性もあります。まずは正確な総費用と想定削減額を把握することが大切です。
 

老後の家計における「元を取る」という考え方

老後の家計では、「何年で元が取れるか」だけでなく、「毎月の支出がどれだけ安定するか」という視点も重要です。
 
年金生活では収入が大きく増えることは期待しにくいため、固定費の削減は安心材料になります。年間1万円は月にすると約800円強ですが、光熱費の上昇リスクを抑えられる点は心理的なメリットもあるでしょう。
 
一方で、25万円というまとまった支出は、貯蓄を取り崩す老後世帯にとっては決して小さくありません。その資金を医療費や介護費用の備えとして手元に残しておく選択肢もあります。投資回収だけでなく、資金の流動性や将来の不確実性も含めて判断することが求められます。
 

交換のタイミングと故障リスクも判断材料に

すでに給湯器の使用年数が10年以上であれば、近い将来の故障リスクも考慮する必要があります。突然故障した場合、冬場であれば生活への影響も大きく、緊急交換で割高な費用がかかることもあります。そのタイミングでどうせ交換するのであれば、省エネ性能の高い機種を選ぶという考え方は合理的です。
 
しかし、まだ新しい給湯器を前倒しで交換する場合は、残りの使用可能年数を放棄することになります。その分の“機会損失”も含めて考えなければなりません。今の給湯器の状態や使用年数、家族構成やお湯の使用量などを踏まえ、必要性の高低を見極めることが重要です。
 

補助金やガス使用量によっては結果が変わる

エコタイプ給湯器は、家庭のお湯使用量が多いほど節約効果が出やすい傾向があります。夫婦2人暮らしで使用量が少ない場合は、年間1万円に届かないケースも考えられます。逆に同居家族が多い場合や追いだきを頻繁に使う家庭では、削減額が増える可能性もあります。
 
また、時期によっては省エネ設備への補助金制度が設けられていることもあります。仮に5万円の補助が出れば実質負担は20万円となり、年間1万円の削減でも20年で回収できる計算になります。
 
資源エネルギー庁では高効率給湯器の導入の補助金として、7万円~17万円の補助金を支給しています。購入前には必ず最新の補助制度や見積もり内容を確認し、複数社から比較検討することが賢明です。
 

老後では「回収年数」と「安心感」の両面で判断を

エコタイプ給湯器への交換は、年間1万円の節約だけで考えると、25万円の本体価格を回収するには長い年月がかかります。老後世帯の場合、耐用年数や余命期間との兼ね合いを考えると、純粋な投資としては慎重な判断が必要でしょう。
 
一方で、故障リスクの軽減や毎月の光熱費を抑えられる安心感も無視できません。現在の給湯器の状態や補助金の有無、家計全体の資金余力を踏まえ、総合的に判断することが大切です。
 

出典

資源エネルギー庁 給湯省エネ2026事業(令和7年度補正予算「高効率給湯器導入促進による家庭部門の省エネルギー推進事業費補助金」)について
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

  • line
  • hatebu
【PR】 yumobile
【PR】
FF_お金にまつわる悩み・疑問