おひとり様で「年金だけで余裕」という友人。わが家は夫婦で「月24万円」もらっても“生活がギリギリ”なのですが、私たちの年金は「少なすぎ」ですか? 夫婦・単身世帯で“必要な老後資金”も確認
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令和8年度の標準的な厚生年金額は23万7279円
厚生労働省によると、令和8年度の年金額は前年度から国民年金(基礎年金)が1.9%、厚生年金(報酬比例部分)が2.0%の引上げとなります。年金額の改定と併せて、いわゆるモデル年金も公表されており、夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的なモデル年金額は23万7279円です。これは以下の条件で算出された年金の給付水準を指しています。
・対象:男性 平均標準報酬(賞与含む月額換算)45万5000円)
・期間:40年間就業した場合
・受取額の内訳:本人の老齢厚生年金と夫婦2人分の老齢基礎年金(満額)
つまり、掲題の夫婦の月額24万円は、おおむね平均程度の給付水準と考えられるでしょう。
75歳以上の単身無職世帯では老後資金は取り崩しの必要なし!?
総務省統計局の「令和6年全国家計構造調査」によると、75歳以上の単身無職世帯は実収入が15万5129円です。消費支出は13万8285円、非消費支出は9983円となっています。
1ヶ月あたりの家計収支は、15万5129円-(13万8285円+9983円)=6861円となり、収入が支出を上回っています。そのため、計算上は75歳以上の単身無職世帯が老後資金を取り崩す必要はないと考えられます。
結局、「老後資金」はいくら必要? 最新の家計調査から試算
老後資金の話題として知られるのが、いわゆる老後2000万円問題です。これは、金融庁の金融審議会市場ワーキング・グループが令和元年に公表した報告書をきっかけに広まりました。老後20~30年で約2000万円が不足すると試算されましたが、令和元年当時の水準に基づくため、必要額は最新データで確認する必要があります。
前記では75歳以上の単身世帯の状況を確認しましたが、ここではより一般的な老後開始直後の家計状況を見るために、65歳以上の無職世帯のデータを基に試算します。
総務省統計局が公開している家計調査の、最新の令和7年のデータを基に、夫婦高齢者無職世帯と高齢単身無職世帯に必要な老後資金をそれぞれ試算してみましょう。
実収入:25万4395円
消費支出:26万3979円
非消費支出:3万2850円
1ヶ月の家計収支:25万4395円-(26万3979円+3万2850円)=-4万2434円
1ヶ月で4万2434円の取り崩しが発生
老後30年の取り崩し:4万2434円×12ヶ月×30年=1527万6240円
実収入:13万1456円
消費支出:14万8445円
非消費支出:1万2990円
1ヶ月の家計収支:13万1456円-(14万8445円+1万2990円)=-2万9979円
1ヶ月で2万9979円の取り崩しが発生
老後30年の取り崩し:2万9979円×12ヶ月×30年=1079万2440円
65歳以上の試算では、老後30年に必要な老後資金は夫婦2人が約1500万円以上、単身世帯では1000万円以上の取り崩しが必要になると想定されます。
まとめ
令和8年度の標準的な厚生年金額は約24万円となっており、掲題の夫婦は平均程度の給付水準といえます。
また、令和7年のデータでは、30年で発生する取り崩しが夫婦世帯で1500万円以上、単身世帯でも1000万円以上という結果となりました。物価水準は常に変化するため、収入と支出からどのくらいの取り崩しが発生するのかを定期的に確認するとよいでしょう。
出典
厚生労働省 令和8年度の年金額改定について
総務省統計局 令和6年全国家計構造調査 家計収支に関する結果 結果の要約
総務省統計局 家計調査 / 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表 表番号3-12 2025年
総務省統計局 家計調査 / 家計収支編 総世帯 詳細結果表 表番号9 2025年
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
